行きつけの辺境

行きつけの店などというオシャレで優雅な生活には無縁だが、辺境には慣れ親しんでおり最早行きつけのレベル。すれ違いが出来ない田んぼの畦道や水溜りが出来ている未舗装の隘路、倒木とは言わないまでも木の枝が転がっていたり屋根を擦りそうになる小道、遮るもののない冷たい風雨に晒され、すべての色が喪われグレーに退色していく。オレの行きつけ、オレの寝床、オレの荒野。

行きつけの辺境

築50年超えの、当時は最新型の廃墟団地の一地区が解体されて更地になっている。今はスチームハンマーで打ち込んでいたPC杭を抜いているようだが、折れてたり曲がってたりと難行苦行だな(笑)。今回の区域は駅に最も近くて条件の良い区域での高層建て直しだから、需要が予想を下回ればその他地区の廃墟化が確定する。既に出ていく先がない貧困老人と南アジア系外国人、その貧困環境に付け込もうと手ぐすね引いてるパヨク系、宗教系貧困ビジネスの末端構成員が徘徊している。

昨年度から売上3割ダウンで3年後廃業という工程を組んでいたのだが、目論見と予測が大番狂わせで、昨秋の時点で前年度比売上3倍増で丸抱えの受注残がまだ消化できない(笑)。昨年9月から4末まで休みなし。正月もPCの前で毎日10時間働くというヘロヘロ状態。決算は6末だが、色々考えて処理しないと未来の税金がヤバい(笑)。税理士に怒られちゃうわ。4末になって漸く人心地が付くが、早くも今期の随契の念押しで、始まる前からぐったり。今のところは躱せているが、指名案件から辞退せずに逃げ切る器量と度量が試される(笑)。同業も競合も廃業、廃人、発狂、逃亡、老害化が相次ぎ先は見通せないどころか真っ暗(笑)。抜け駆け・逃げ勝ちを牽制し合いながらも戦々恐々。

お陰で更新が滞っていて自分でもよろしくないと自覚はしている。

うちの柿

釣った魚に餌はやらぬとばかりに、しょぼい還元率とせこい上限値ですっかり使わなくなったQRコードのPay払いだが、特に公金の請求書払いに還元が無くなったのは痛いな。楽天payのカード→キャッシュ変換時の0.5%還元とLine-PayのSMBCカード払いが0.5%還元を維持しているがいつまで続けられるやら。取り敢えず第一期の固定資産税を楽天payの請求書払いで処理し、次は5末の自動車税。ところが、極端に知名度が低いJcoin-payがみずほwalletと連携すると還元30%、上限値6000ポイントというキャンペを初めたので卑しいカッペ老は即乗る(笑)。

Jcoin-payを落として登録、マンバカ(マイナンバーカードの略)で即時本人認証、引き落とし口座を設定して税額分チャージして完了。みずほwalletを落として登録とJcoin連携。walletの請求書払いでeL-QRを読み込んで支払い完了。みずほに口座があれば極めてスムーズにいく模様。死金口座だったオレのみずほちゃん、生き返りそう。基本的に公金は支払い可能な(延滞がつかない)最終日に支払うのだが、予算が尽きたらキャンペ終了らしいので1週間も早く払ったわ(笑)。ようやく病院に行ける程度に暇になってきたのでマンバカ保険証も出番が増えた。マイナポータルをたまに見ると、国税や健保、年金が見に来てて(笑)。国民の皆様方におかれましては、相変わらずマンバカに対する誹謗中傷と毀誉褒貶に暇がないようで感心が絶えないものですが、アナログ現物信仰ここに極めりということで日和らずとことんガンばって下さい。

ついでに、今年は少し遠方に定期的に出掛けねばならなくなる(止めろって言ったのにさぁ)ので、JREでのお得感がありそうなJRE-BANKに口座開設申し込み。JRE-BANKアプリを落として登録してマンバカとテメーの顔を撮影して送れば本人認証までは完了。乗っかり元の楽天銀行からの確認メールに回答して後は手続き待ち。口座ができたらJREポイントを連携して、Viewカードの引き落とし先に指定して、50万入れとく。当初は優待目当てに株でも買おうかと思ってたんだが、みどりの窓口廃止の保留化や、地方や地元への配慮で赤字部門の削減に躊躇してる情けない経営姿勢は戴けないし、10年くらい前の小憎らしいまでの先見の明も鈍って来たかな? と思案中。口座開設+50万で運賃割引とグリーン券が貰えるなら当面はそれでいいや。

芋スープ

運転免許更新

少し前に免許更新時の講習がオンラインで可能になったので早速。マナカド(マイナンバーカードの略)で個人特定してスマホ講習中に途中で4回顔写真を撮って顔認証の上送信するという方法で、後日免許センターでの更新手続き時に写真と面を照合するのだろう。センターでの更新自体もネット予約が必須になって、オンライン講習の方が日程が選べて若干余裕がある感じ。実際免許センターで並ぶと20:1くらいだった。30分おきの受付で同じ組は30代くらいの女性4人、若め~中年男2人、ヨボ老(オレのこと)1人と清々しい情態。マナカドの普及率は6~7割と言われているが、結局使っている人間は5%に満たないという予想通りのレベルに納得(笑)。でも、今までダラダラ並ばされて4時間ぐらい潰れてたのが1時間も掛からずに済むのはありがたい。更新料も電子化されてわざわざATMで物理的現金を取得しなくても済むのはこれまた大変ありがたい。

実際、12:30の予約受付時間に行くと、予約時のQRコードのスクリーンショットをかざし免許証を機械に入れると申請書が自動作成されて、裏面の質問に記入と署名してチェックを受け、いちばん無駄なのが13:00からの適性検査前の時間で、立って並んでるだけ。まぁ、20分も立ってられない奴を弾くのだろうが、適性検査が終わるとそのまま即写真撮影、窓口でオンライン講習済の面通しをして別室へ。5分ほどで新しい免許の交付と、従来とは雲泥の差。正味45分で更新完了であった。やればできるじゃないか。

警察は体質的に一度決まってしまえば、硬直的に一気に進むから新しいシステムの運用などは得意だよな。緩さや例外を徹底的に嫌うから人間が規則に合わせなきゃいけない方法は向いているし、実際うまく運用できる。社会の屑もお巡り相手にカスハラはしないしな(笑)。

いんちきPastaもどきは断固粉砕だぁ!

紛れもないパスタ

実は大いに誤解していたことを最近覚悟して愕然とした。画像検索を掛けてみれば一目瞭然の厳然たる当たり前だったのだが、自分が異端だったとは思ってもみなかった。

「Pasta=練った小麦粉に火を通したもの」≠「パスタ=いわゆるスパゲティ等の小麦粉細長麺」

非パスタ

要するに「スパゲッティー」という戦後持ち込まれた呼称をオシャレで気取ったイメージに改めたものが「パスタ」というわけですね。オシャレな食事=イタリアンでパスタ。最早定理のような普遍的な掟。だから、餃子や万頭はもちろん、フジッリやらトロフィエやらカネロッニやラザーニェ、ピッツァをパスタとは呼ばない。もちろん、どう見てもマカロニがいちばんの重量と容積を占めるマカロニ・サラダやマカロニ・グラタンはパスタではないし、生卵が載っていてもめんつゆ味でも細長い麺であればすべてパスタになる。くるくるスプーンや箸で食うパスタなどという店もあるくらいだ。我々のパスタの系譜は、昭和の昔にケチャップ味のナポリタンを生み出し、ボロニェーゼを羊頭狗肉化したミートソース・スパゲッティという洋食屋・喫茶店メニューの隆盛のもとに、チーズの代わりにクリーム、ツナ、マヨやタラコ、挙句の果てには醤油味やら紫蘇風味、カレー味、ジャコやら刻み海苔、納豆を使うアレンジ・パスタ……、そうめんと饂飩の間、何でもありの麺料理として改題・集大成したというわけか。

白ナポリタン

白ナポリタン

最も著名なパスタであるナポリタンのレシピを眺めていて、たまたま見つけた。歳の割にはいい女な広末を寝取ったと、老若男女全日本人に糞味噌ヒステリックに酷い叩かれ方をしていた鳥羽シェフのレシピ。まぁ、男と女の問題はどうでも良くて、でも料理に関しては、この人は天才。創意が垂れ流し。エージェンシィの掌で踊らされてるKとかRとかいう料理人や料理研究家など足元にも及ばない雲上人。料理の真髄は女に惚れるのと同じ。レシピじゃなくて、本能と直感。生きている時間が長くなると経験が蓄積されて、色んな人と出会い、上には上がいるものという意味を心底実感できるものだ。

玉葱は「しんなり状態」まで炒めすぎないよう、パリッとした食感を残す。茸はブラウン・マシュルーム。牛乳代わりに生クリーム、チーズはグラナ・パダーノ。普段レシピ見てどうこうはしないのだが、これは旨かった。

エセパスタ作例

ラザーニェ

湯掻かなくてもそのまま使えるバリラのラザーニェ/カネロッニだが、事前に軽く塩茹でして水気を切って使うとオーブンの加熱時間が15分ほど短くて済む。製麺された生パスタを使うことはあるが、蕎麦と同じく自分で打つことはない。ツルシコ:◯、モチモチ:☓。

筒と中身

リコッタ・チーズとホウレン草で作るカネロッニとラグーとモッツァレラ・チーズで作るラザーニェ、薄く伸ばしてパリパリに焼いたピッツァがウチのパスタといえるパスタ。上掛けチーズは昔はシュレッド・タイプを使っていたが、どうにもおいしくないので最近はステッペンやマリボー、グリュイエールあたりの塊を薄く削いで全面に並べている。

板パスタ変怪

そこいらのスーパーで扱っているチーズ? 「とろける国産シュレッド・チーズ」だけはいろいろ試したが懲りた。安いしくっつかない、塊にならないと扱い易いが、何か根本が違うんだな。ナチュラルでないプロセスなのに溶ける? のは論外としても、あの得体の知れない無味無臭は何だろう?

カネロッニ

いんちき・ナポリタン・もどき!似非パスタ粉砕!

ソーセージ、玉葱、ピーマン、マシュルームは本物と同じ。バターの代わりに無塩発酵バターたっぷり、ソースはケチャップでなくホール・トマト缶とトマト・ピューレ、赤葡萄酒、チーズはパルメザン粉チーズではなくてパルミジャーノ・レジャーノ摺り下ろし。麺はママーじゃなくてアニェージのスパゲティ、アル・デンテ。緑はパセリがなくて自家製バジルの葉。いかがわしさ満載の紛い物、いんちきナポリタンわぁ!断固ぅ!粉砕するぞぅ!

いんちきナポリタン

乾麺蕎麦

ここ数年嫌気が差して乾麺からは撤退していたのだが、Amazonの定期お得便をキャンセルし忘れていると貯まるんだわ(笑)。定期的に買っていたのは「滝沢更科の10割」と「そばの香 信州戸隠製麺の10割」で、どちらも日清製粉ウェルナ製。ときどき浮気もするが、乾麺は細めのほうがおいしい様に思う。昔は茹でる前に水に晒したり、酢を加えたりと工夫を凝らしたが今は普通にそのまま、袋に書かれた方法で茹でるだけ。どちらも結構値上がりして、一昔前の倍くらいになってて(笑)。

たまには蕎麦

25年ほど前、蕎麦粉を買って蕎麦手打ちに手を出してみたことはあるが、あまりの重労働とまともなものを食うには最低1年、練習を重ねる必要があると判断したので即時諦めた記憶がある。結果として外食に頼りつつも、ときには生麺や乾麺を家で茹でることになる。めんつゆも昔は枯節で出汁取って寝かした返しと混ぜてつゆとしていたが、もう年だから最近は手を抜いて既製も使う。冷やす必要がある夏場は特に楽ちん。いろいろ試してみたが、人気の創味やニンベンは甘すぎる。今は桃屋の特級一択。

蕎麦には山葵

山葵は茎の直下を包丁で落として、その断面(頭)から下ろして使うのが常識だと思っていた(親からそう教わった)が、今は技術も伝統も継承されないから、見映え優先なのか? それなりの店でも頭に草生やした山葵が一本そのまま出てきたりして目が点になるけど、あ、そうけ~とヘラヘラ半笑いしながら尻から下ろす。空気に触れるよう広げながらしっかり下ろすと爽やかな辛味が冴える。茎や葉っぱはそのまま醤油漬け、油揚げや貝柱と和えると良い摘みになる。ちょっと青味がかった胡麻豆腐は夫婦で営んでいる在の豆腐屋謹製、400円/丁くらい。普通の木綿と絹が270円だったかな。もちろん豆腐の質を要求しない麻婆豆腐にはメーカー品の木綿豆腐を使う。

胡麻豆腐

昔は春になると山葵の葉や花が出回っていて、お浸しにするのが最高だったのだが最近は見ないね。

山葵茎と油揚げ

ノンアル場末飯@Frontier

辺境仮設小屋MTB

昨今流行りの古民家などという洒落たものではなく、小屋というか仮設か? このところ月2回ペースのいつもの限定特大鰻重を今回は地焼きで。近くの有名なあっぱれ小屋系ISBが地焼きしか無いのに比べ、ここは蒸しができるのと摘みがちょっとあってPaypayで払えるのが気に入っている。まるで紙芝居を見ているような場末丸出しの地上波TV放送を眺めながら、待ち時間の摘みに鯉の洗い600円、泥鰌のから揚げ600円、肝タレ煮700円、お茶受けは鰻ヒレのから揚げ、ノンアルを頼んだらお通しが鯉の旨煮とから揚げで多すぎた。まあどうせ15分(蒸しだと25分)は掛かるだろうからと器を並べて摘み始めたら、10分もしないうちに「ごめん、もう出来ちゃった(笑)」てオバちゃん鰻重持ってくんの。いやぁ、熱々で脂跳ねてるわ。

地焼きと言っても関西の皮パリ焼き魚ではなく、豊橋か浜松あたりの焼けてはいるけど適度な焦げ具合で万人受けする味わい。身は蒸しほどではないが柔らかく口に入れば蕩ける。タレは少し多めで濃い目で甘味もある田舎風というか今風。川魚卸の経営で以前は鯉こくや鯉旨煮、ザリガニなども扱っていたが人気がないのか最近は見かけない。自前で捌いているからヒレとクビの唐揚げがあるのはわかるが、兜煮や骨煎餅は売っぱらうのだろうか? 今度訊いてみよう。

このところどうも「来店」人気沸騰中らしく、平日11時の開店直後に行っても駐車場に数台車があるのね。周囲に比べ総じて割安なのは理解するが、味はどこも洗練の感じられぬ似たり寄ったりの田舎鰻だよ? わざわざ連れ立って大都会から来るような小屋じゃないのにと不思議に思う。

別の日。鯉の洗いを大蒜醤油で。微妙に値上げして余ってるのか? オバちゃん、いつもは酢味噌しか出さないのに、サービスいいな(笑)。大蒜醤油という在り来りの製品ではなくて、ちょっと良さげな濃口醤油に多分採れたての刻んだ大蒜を薬味にして「洗い」を食えと、店のオババに指導され素直に従うオレ老害。「洗い」は主に鯉を使う料理だが、鯉こく、旨煮、唐揚げなども扱っている店が多い。胴体の身は旨煮、鯉こく、洗いになるのは尻尾の身で、薄く削いだ身を湯に晒し氷水で締める。祖父ぐらいの時代だと川魚は貴重なタンパク源だったから、釣ってきた鯉や鮒を家で洗いにして食っていた記憶が残っているが、今はまず無理だね。

辺境継ぎ足し増築小屋NTR

NRTという空港があるがここは場末の林間NTR。丘から沼っぺりに下る鬱蒼と樹が生い茂った急坂の急カーブに面していて普通は見落とす。11:15。大して台数のない駐車場は7割ほど埋まっている。アチャー遅かったかと小屋の入り口らしき引き戸に向かうと、右側の屋根付きスペースにオババが屯してる。うわー並ぶんか! と訊いてみると、「ちゃうちゃう」とガハガハ笑って「店は空いてるわ」と教えてくれた。がはがは。なんだよ、近所のBBAが持ち帰り待ちで屯してるだけかよと引き戸を引くとテーブル席4つにおっさん1と夫婦1。奥には広い座敷が見えてそっちにも客がいるようだが見えない。聞き取れない田舎言語だけがはがは聞こえる。がはがは。好きなところへどうぞと言われて座敷に近いテーブル席へ。左手カウンター越しに厨房が見えて、老夫婦+娘婿かな? 3、4人で回してる模様。選ぶほど無いメニューを眺め鰻重に白焼きが付いた特選重。肝串は一人一本だそうでドジョウの唐揚げとノンアルビールで時間を潰す。

15分ほどで肝串と唐揚げ、ドジョウは大都会さんには下手物扱いされるカッペ御用達。でも、淡白で上品なお味ですことよ。壁にTVがあって音声付きの映像が流れているのが実に昭和風の場末田舎で微笑ましい。30分強でど~んと二段重。上が白焼きで下が鰻重。添えられた下ろし立ての本山葵とお勧めの粗塩で一口。うん、熱燗があれば最高じゃないか。 タレは甘味のない醤油が立ったすっきりしたもの。食卓にも置いている某ブランド醤油なのだろう。炭焼の薫香が際立つ。漬物と吸い物が付くが、肝串用に回すのか吸い物に肝は入っていない。昼のみ営業で15:00まで。鮨屋の職人が羨んでいる。ちょっと前に支払いはほぼすべてのキャッシュレスに対応する最新式に変わっている。土日は知らんが平日に使う人は少ない。オレが支払おうとすると、店主と思われる最長老の爺さんが寄って来てフムフムナルホド的に興味深く眺めていて笑える。

辺境昭和遺跡茶屋@沼の畔JBC/3月末廃業

市街地からは最も遠い街道沿いで、向かいが地元?漁協?が経営する川魚食堂という立地。鰻は国産(一色産)だが向かいからは仕入れていない模様。漁協食堂の奥にはハウスがあるから実際養殖しているのかもしれんが、銘付けて売ってるの見たことも聞いたこと無いんだよな(笑)。まぁ、そのうち食べに入ってみよう。で、こちらJBCは地名で地名は昔将軍に直訴する義民のために禁を破って沼を渡した渡し守の人名から取られたというのは辺境土民ならだいたい知っている話。義民を祀った寺の門前の蕎麦屋がその名を冠している店では著名だが、最初に食った40数年前から、食うたびに不味くなるという、これまた蕎麦好きの間では有名な話。

店前に駐車スペース4台分かな? 繁盛時には隣の空き地にも留めていいらしい。14:30。引き戸を開けると右側に座敷、左側に座敷を改造して靴のまま上がれるテーブル席が計7席ほど。先客は老夫婦とおっさん1のみと閑散。5人掛けの席に鎮座しメニューを眺める。この付近の鰻屋には珍しく鰻以外にも川魚を使わないメニューが有るが、もちろん鰻重は外せない。お茶を持ってきたオバちゃんに、ノンアル、肝串2本、ナマズ刺しをオーダー。

高校でグレて家出てガキ孕んで男に捨てられて実家に戻って家業手伝い風の苦節が滲むシャバケタ茶髪の年増姉ちゃんの眼鏡の奥の目がちょっと怖いんだが、愛想は思ったほど悪くはない。ナマズは淡白な白身魚でしっとりとした脂のりが見事。蒲焼は4pぐらい。甘みの薄いサラサラのタレ。肝吸いの肝もしっかりとした大きさで好感した。漬物も自分で作っているのかな? 毎回中身と組合せが違っている。

現場の段取り悪過ぎで検査立会いが日曜の昼前から、終わったら15時過ぎ。周囲は15時前にほぼ閉店で、夜まで営業するのはここともう一軒のみ。混んでるとヤダなと思いつつ、車を頭から突っ込んで乗り付け引き戸を開ける。およよ。見事にスカでどこでも好きなとこへ座れといつもの姉ちゃんダルそー。まぁ、7人掛けは遠慮して小さめの4人掛けを選び、サングラスを外す。今回は鰻重に加え、白焼きとナマズ天麩羅をオーダー。

うん。この組合せがベストだったか。白焼きは皮パリパリで身はふっくらと極上の焼き加減。ナマズ天もホックリとしつつもしっとりと脂が乗った上品な味わいで、刺し身と甲乙つけがたい。野菜天も数種付いて文句なし。

界隈は火曜定休が多いので概ね月2回と重宝していたのだが、2月20日、支払いをPaypayでしようとしたらレジ前に閉店のお知らせが!! なんと3末で閉めるそうで、残念無念。鯰食える店NTだけになっちゃうわ。ちなみに鯰は個人の店には売らなくなったらしく、この時点で既にメニューからは削除。オバちゃん嘆いてた。鰻捌いて串打ちして蒸焼きできる老人の体力の限界+後継者無しが蔓延しだしたな。万人向けのフランチャイズ・鰻チェーンが破竹の勢いで隆盛を極める陰で、老兵はただ消え去るのみ。何の問題もあるまい(笑)。

春牡蠣

春牡蠣

佐賀県玄海町仮屋湾産。恒例のふるさと納税。例年1万/4kgであったが、今年は0.9万/3kgと微妙に値上がり。安くなっているのは牡蠣が小振りなせいかな? 40枚強を2回に分けて食う。素人ながら慣れれば1枚10秒ほどで剥ける。今年のトレンドは剥いた牡蠣にウイスキーを10mlほど注いで一息にずずっと身ごと啜る。ウイスキーは燻香強めの安物でかまわない。牡蠣の塩分とウィスキーの奥深い甘味と燻香が映える。

パンフ

一応シツコイほどに加熱して食えという注意書きが同封されているが、一方で無菌処理もされているとあるから、要するに牛生レバーと同じ構図だね。鮨屋でも取り敢えずの生ビールで生牡蠣を剥いてもらう。基本、和風だからポン酢に紅葉おろしになるわけだが、さすがに仕入れが目利きのせいかプルプルの太った身が見事。値段も見事。でも牡蠣ばっかりは蓋を開けてみないと良否がわからず歩留まりが悪いそう。

牡蠣whiskey

ふるさと納税は前年の所得を勘案しながらきっちり使い切る方向で概ね春先から秋にかけて行っている。半年前くらいの予約購入で、夏の尾花沢の中玉スイカ、秋の北海道仁木町のプルーンは近年の常連。泉州水茄子や沖縄のパッション・フルーツ、近郊の枇杷、梨に晩秋の柑橘が翌春着でピッタリ。買ったことをすっかり忘れていて、ある日突然届くのが気に入っている。

千葉かつ

千葉カツ

薄切り豚ロース肉という生姜焼きによく使われる肉があるが、それを3~4枚重ねにして(気分によっては紫蘇の葉やチーズを挟み、)衣を着けて揚げると千葉カツになる。アレンジ・カツは好きじゃないから滅多にやらないが、背肉塊がないときなど、たまには遊んでみたくなる。手遊びというやつかな。塊肉より火が通りやすいので揚げ時間は若干短くてよい気もするが、雑菌が表面(層間)に回っている可能性があるから、塊なら許せる中うっすらピンクは嫌だよな。

ブリ

ブリカマ煮付け

春先、駿河湾~銚子沖の太平洋ブリ(大きさはワカシ程度)が豊漁でカマやら身のサクがゴロゴロ転がっていて、高くても数百円と底値だから何度か食べた。腹身なのに脂のりは今一だが、養殖ブリの脂はさすがに辛いから身の丈に合っている。鮨で食うブリは冬の日本海産が定番で、今年は地震のせいで鮨屋に入ったのは1月10日過ぎくらいだった。今は初鰹と共に青森産のブリがやる気なさそうに並んでいる。鮭がすっかり採れない代わりにブリが採れても痛し痒しか。流通販路が確立されてすっかり高値安定の養殖ブリ類に比べれば半値以下と手を出し易いので、サクを買って来て週一くらいで食卓に並べている。

ブリ刺し

揺れる眼差し

用途に応じて一定規模以上の、保有水平耐力の計算が無かった旧耐震の建物には耐震診断が義務付けられていて、非木造の場合はIs値という指標が0.6(公立学校は0.7)に満たない場合は、それを満たすように(Is=1.0を目標に)耐震改修が必要になる。開口を潰してブレース入れたり壁を造ったり、あるいは外側にフレームを造って本体を支えたりする方法が多い。ちょっと気を付けて外観を眺めれば素人でも簡単に分かる。公立学校や庁舎、避難所になる体育館などは15年ほど前から一気に対策が進み、ほぼ改修は完了しているはず。ただし、高度成長期のデザインに凝った変形建物や柱抜いて馬鹿でかいピロティ造ったり、構造的に一体の横増築や上増築を繰り返した建物はどう足掻いてもIs>0.6をクリアできない。公共建築は使用をやめて解体、移転、建て直すなどの方策で、市役所や消防署が新品になった例は多い。一般的にはIs値が1.0以上になるように改修を行うが、Isがクリアできないと既存不適格の状態が続くので増改築や大規模改修の道も原則閉ざされる。結果的に近隣のIs=0.57は築46年で完全建て替え、Is=0.6で貸主がやる気なしの物販ビルは一棟貸しのテナントが遁走した(笑)。ちなみにIs値は耐震促進法で公表が義務付けられているので、自治体のwebを探せば見ることができる。

木造の場合は法律で強制される部分はないので、まぁ、テキトーだよね(笑)。裏を返せばどう足掻いても現行基準と同等にすることはできない(造り直した方が安い)ということ。ましてや鋼やコンクリートと異なり木材は自然の材料だ。建設当時の樹種、規格、産地、グレード、経年変化を定量的に判断・評価する尺度がない以上、既存部材の強度を正確に推定することは難しい、というあやふやな前提の上での補強に盤石の信頼はない。結果的に、今の世の中、同じ日本人でも言葉が通じない6割は論外として、残り4割の8割は見た瞬間駄目だこりゃで即投げ遣りモード。基礎がない(笑)、壁がない、既存不適格どころかあからさまな違法は更地にして建て直すしかない。お前のことだ、無確認用途転用オシャレリノベ古民家クン(笑)。残りの2割も図面が残ってない、検査済証がないで、まともな業者ならみんな腰が引けて気が付いたら誰もイナ~イ。面倒臭い、金にならない、やればやるほど文句しか言われないような工事を請け負ってくれる施工者はもういません(笑)。モノヅクリの極意を個人や末端のサービス残業と無償奉仕に依存し切って来たのが痛恨の極みというか当然の末路だね。今や寄って来るのは補助金目当ての無知無能、技術力ゼロのいんちきプロフェッショナルか幸せと夢と希望だけ売る詐欺業者だけ。仕様書で雁字搦めの公共建築ですら放っておくと何するかわからないお寒い状況なので諦めよう(笑)。

ここに来て2025年4月には4号特例の廃止と省エネ申請の義務化という、キツめのふるいで末端が排除され、下請け丸投げと派遣ぶん投げに個人事業主への業務委託(=現場に社員が居ない(笑))に胡座をかく殿様商法で技術の継承ができないスーゼネの体たらくを傍観していると、今の社会の縮図そのもので最早ヘラヘラ笑いながら遁走するしかあるまい。しかし、昨今の事例を眺めていると、自らの努力と資金で耐震化を果たし、無傷か一部損壊で済ますよりも、何ぁ~んも考えず何一つ対策をせずとも見事に潰れてくれればゴミまで公費で処分してくれて、尚且つお金もgetなわけで、地縁と血縁の輪の中でヌクヌクできるのがこの国の伝統的特権階級=「勝ち組」なのかもしれないな(笑)。

緑の魔窟

緑カレー

おかしいな? 最寄りの田舎停車場を通過(南北自由通路)したら撤退したはずのみどりの窓口があるな。数年前、使えなくなったsuicaを復活しにわざわざ隣町まで出掛けたのに。改装でもしていたのかもしれないが、カッペ老人だからな、オレの認知に瑕疵があるのかもしれん。駅で切符を買うという行為自体が既に忘却の彼方だが、一度もないけどグリーンで座れなかったとき払い戻しを受けるにはみどりの窓口が必要なんだっけ? でもオレは取敢えず乗っちゃってからも買えるJREポイントの消化(通常600pt、年末年始は400ptの大盤振舞い)のためのモバスイグリーン券だから、あれはタッチしなけりゃ自動的にキャンセルになるわけで、結局払い戻しはしないで済むんだ。ちなみに現行は距離別に750、1000、1500円の3段刻みの緑料金だが、距離に関係なく600ptで引換可能。わお!

その日はたまたま人と待ち合わせている間、ガラス越しに外から眺めていたのだが、窓口3つのうち2つ開いていて、椅子一つなく長居できない対策が取られているが、オバサン群が一つの窓口を延々と占拠して、後ろに老若男女15人ほどの列がトグロを巻いている。右側のコーナーには高機能券売機が3台置かれているが人は皆無。1台1000万のマシンも宝の持ち腐れだな(笑)。よおし、オレが持ってる無記名Suicaを記名式にするのに使おうか。

まぁ、24年度中にはようやく中央線にもグリーンが付くらしいし、これで高尾山にも登れるというもの(笑)。御嶽には登ったことがあるが、高尾山は一度もないんだよな。京王には座席指定特急があるが新宿止まりだし。平日なら車でもいいんだが、帰りがダルそう。西から来る場合、最近はC1には向かわないで新宿JCTからC2の地下道に潜り、ヒャッハーと大井までモグラのように突進するのが好み。内回りは事故でもない限りは空いてるしな。新宿JCTの地上30mから地下30mへの急勾配穴蔵直線ダイブも乙だが、落差50mくらいの右急カーブを駆け上がってポッカリと飛び出した先の麒麟の群れと茫洋としたくすんだ海の開放感も捨てがたい。きつい180°左ターンをGが掛かって重いハンドルをぐぬぬと切り続けなければいけないが。

とんちきカレー

ETCマイレージサービスから5000円還元のお知らせ。今は車載機用、車内予備、持ち歩き旅先レンタカー用3枚のETCカードを4ヶ月おきに登録変えして使っている。 以前は楽天を含めて4枚だったが、Premiumをノーマルにダウングレードしたときに辞めた。有料ならいらんわ。(後注:ETCで複数カードを使う場合は合算されないので5万使って自動還元ポイントが付いた時点で、次のカードへ入れ替える必要があるのでご注意を) 世間はGWだが今のところ近所のスーパーにすら出掛けていない。道の駅が大盛況らしいがタダの一度も道の駅に行ったこと無い症は継続中。そういえば高速には週に3回くらい乗ることもあるが、SA・PAに寄ったのも多分25年くらい前が最後(笑)。最寄りのPAから先が3車線になるので渋滞してるときにパススルーすることはあるが、通過時間は30秒も掛からんはず。トイレに行きたくなるほどの距離はないし、飲食は昔よりはマシかもしれんが、どうせマズイ・高い・サイテーのサービス(食券セルフとか)に最低の環境(客層)ってナイチンゲールもドン引きの四重苦だろ? 田吾作(じゃなくてネクサコだった)辺りから金貰って中学生向けみたいなヨイショ記事書いてる屑メディアには事欠かないが、ショバ代高すぎてまともなモノ出したら店は利益出せんでしょ(笑)。

緑カレー2回目

緑カレーの素を貰ったので、鶏肉、袋茸の缶詰、玉葱、茄子、レモングラス、ココナッツ・クリーム、こぶみかんの葉、ナンプラー等々で適当に拵えてみた。筍や海老もあると良かったか。40年くらい前、この手の食い物は青唐辛子の魔窟のようなエスニック料理店に出掛けてあらかた食べ尽くした感があり、昨今はすっかりご無沙汰しておるが、わざわざ食いに行くものでもあるまいと思ってしまう。適当に調整、増量、具の追加改変をしながら3食分くらいになったが、素は半分も使い切れていない。酒悦の福神漬と自家製らっきょう漬が大量にあるから今年はうるち米で食う純日本風ビーフカレーも作ってみようと思う。皿飯にピクルスやレーズン、フライド・ガーリック添えて、グレイビィ・ボートに入ったカレーを掛けて食う奴な。ま、そのうち。

卵焼き

卵焼き中

わざわざ作ってまで食べたいか? と言われるとその通りで、甘いのも出汁巻きもたまに食べるからおいしく感じるもの。ピンキリだが惣菜屋や鮨屋なら必ず扱っているし、単なる出汁巻きや卵焼きでない、卵と芝海老、大和芋を合わせてカステラのように炭やオーブンで上下から焼いた江戸前厚焼きは逆に惣菜として購入することは不可能に近い。ピンで人形町七x3寿司、キリですしざんまいか。子供の頃、鮨屋で食った卵焼きを食いたいと所望しても天火(てんぴ)がないとできないから普通の卵焼きで我慢しなさいと窘められたものだが、今なら普通のオーブンで普通に作れそう。

卵焼き後

熱源はIHでもガスでもあまり変わらない。内側がコーティングされた卵焼き用の角鍋に多めの菜種油を熱し、味付け済みの溶き卵を流して丸めるの繰り返し。焼き上がりにシンプルに下ろした大根を添えるだけでも良いし、溶き卵に葱や紫蘇を散らしても良いし、熱を入れると柔らかくなる蒲焼にした鰻や穴子を芯にしても良い。冷めると油や脂が固まるので熱々のうちに食べましょう。

う巻き2023

家中華

袋入りの生チルドの中華麺をときどき購入して、夏場は冷やし中華や和風つけ麺、冬場は主に湯麺、いわゆる担担湯面や酸辣湯面、あるいは手で伸ばしてるわけではないが拉麺として食べている。ラーメンは年に1~2回、日高屋で食べることもあるが、副菜としてかつては当たり前だったほうれん草が使われることがなくなったのは寂しい。代わりに海苔やワカメが添えられている事が多いのか。辺境では葱は白葱のミジン切りが基本だから、ほうれん草を省くと緑の彩りに欠けることになる。海苔やワカメは黒だし、磯臭い香りが邪魔だしな。

老老拉麺

町中華もすっかり色褪せて、近在の個人店は後継者がいなくてほぼ絶滅。残存も材料、調理法、センス、どれをとっても残念ながら平々凡々、敢えて外食するレベルの料理でもない。その町中華の定番3点セットといえばラーメン・餃子・炒飯であり、コレまた頑ななまでに昔と代わり映えがしない。チェーンも個人店も白飯にスープが付いたランチ定食に力を入れているのはわかるが、コレまた代わり映えのしない典型的な日式中華で食べる前からそのステレオタイプな味がわかる腹を満たすためだけの糧食に過ぎん。甘味噌煮込みの麻婆豆腐、甘味噌キャベツ炒めの回鍋肉、濃いコク甘味噌坦々湯麺(担担面じゃなくて)に名前だけの麻辣、唐揚げ、あんかけ中華丼に油通ししない青椒肉絲~~に至るまで、全く食指が動かなくて近寄るのも嫌になった。

老老炒飯

以上、年寄りの昔話でした。


2024/06/05 作成__2024/06/05 最終更新