この世の春

正月に2日ほど休んだが、ほぼ1年ぶりに仕事が途切れた。契約上は年度末完了がまだ2件残っているが、ほぼ残務整理でようやく周りに目を向ける余裕ができた。小物と地雷案件に嵌る予兆がありながら、調子に乗って落ち穂拾いをしていたら、すっかり首が回らなくなって辛いのなんの。ストレス溜まりまくりでいちばん軀に悪い状況が続いていた。親の法事に始まり、車の点検、年2回の歯のメンテナンスは延期、事務所と庭は荒れ放題、無理を押して行けたのは3ヶ月に一度の検査通院だけだわ。世の中の働き方改革とユトリのおかげで質は下がりまくりだし、どいつもこいつも平気で納期を守らないから、シワ寄せはすべて末端に集中するという毎度お馴染み、飽き飽きするほど典型的な社会慣習だが、もう少しで足を洗えると思うとヘラヘラ笑いながらテキトーに回しておけば済む話(笑)。

そういえば今年で業務委託も20年が経つが、あと5年は持つか? 後継者は勿論いないから、いつ廃業するか、萎む意欲と相手先の評価と自分の健康状態を天秤に掛けながら決めることになるだろう。随契を匂わされるとつい期待しちゃうのは悪い癖だよな。頼られると(安くても)まぁいいかと思っちゃうのはもっと悪い癖だけど、損して得を取るのは真理と云えなくもない。今年は5年おきの営業登録の更新年で、もっと楽して稼ぐ方法はいくらでもあったのに、振り返ってみると「おバカ」な道を選んだものだ。今となっては後悔もないが、挫折を繰り返しつつもよく生き長らえてきたものだ。好きでやってる部分を評価してくれる人(組織)に巡り会えたことも幸運だった。もう、この先何があっても食っていけるみたいな妙な自信はついちゃうよねぇ。まぁ、病気も抱え込んだし、身体も無理が利かなくなったから、あとは隠居へ向けて仕事や社会的関係の整理・退却を進め、ゆっくりと縮んでいこう。

世の中では金を稼ぎに外へ出かけるらしいが、ウチの場合は家でPCに向かってないと金にならん。基本的に外出は経費を使って実効作業時間を減らすという意味で、如何に押え込むかが腕の見せどころ。1990年代初頭に始まった業務のデジタル化は2000年ぐらいにはほぼ業界に敷衍して、手に職の熟練者ほど取り残され、職を失い引退していった。2010年頃になると客先や取引先、発注元とのやり取りもほぼデジタル化し、今でも紙が残っているのは契約書や形式的なハンコや印紙がいる書類等、要するに事務屋さんに渡す書類だけで、データがアナログだと皆んな、お金掛かりますよ~、時間掛かりますよ~って露骨に嫌な顔するのが当たり前。最初に顔合わせするくらいで会議も合議もなく、作成したデータを送り合って、Telなりメールで協議するだけで殆どのことは足りる。必要なのはデータであってお前じゃないとお互いに思ってるわな。軀が鈍るのと変化を付けるためにわざわざ打合せに出掛けたりもするが、大抵は物理的に会う必要はないことを再認識して、何食って帰るか~と店を探す。

偽尽くし-1

偽粕漬け

kasuduke

粕は獺祭やら英君の粕を購入して味醂で溶いて、海塩で締める。大根+胡瓜は夏場冷蔵庫で3日くらい。漬かり加減は浅め。鉄砲漬けや奈良漬けに持っていくには年単位の漬け込みが必要と思われる。市販品に似せるには大量の砂糖と水飴が必要になるが、気が引けるよなぁ。鮭やカレイなど切り身を漬け込んでも非常に美味だが、野菜類と動物性蛋白は分けて漬ける。肝心の酒の方は国内で売れないのと事業承継困難から、すっかりジリ貧で先行きは暗い。そのせいか、英君はともかくとして、獺祭は量販と組んで派手にやり始めたから、すっかり別物に化けてしまったな。ココ5、6年はご無沙汰。

偽豚串+偽鶏串

鶏串

都会には炭焼の串物を提供するお店が軒を並べていると聞きますが、カッペ村高齢者部落にあるのは、空き家を改造した介護サービスだんらんの家、道行く車はデイサービスの送迎と訪問介護とちゃりんこヘルパーで店は無い。従って、ときどきレバー以外にカシラやシロ、ハツ、ホオなどが売っている場合は速やかに買い求め、豚串にする。串に挿して岩塩をゴリゴリ振って焼くだけ。特に工夫はない。朝鮮赤唐辛子味噌(スンチョン謹製?)を林檎汁と胡麻油で軽く溶いて着けて食うのも悪くない。鳥はレバーと砂肝は概ねどこでも扱っているが、皮は店による。セセリやボンジリが好きなんだが最近は手に入りにくく難儀する。カッペ村ではピーマンや中国製大蒜で量を補うのが常である。誤魔化しであろう。

豚串

偽焼き餃子

餃子

ま、既製冷凍。大阪の店からまとめて購入している。ま、蒸し焼くだけなんで。26cmと30cmのフライパンでは収容数が結構違う。熱の加わり方も違っておもしろい。羽根は水溶き片栗粉。26cmだと、休日昼のセルフ賄い一人前飲み食いこれだけヴァージョン。だいたい中国製黒酢のみか辣油+醤油+胡麻油の2種の調味液で食う。フロンティアのせいか、手近に餃子を食えるところがなくて、昼酒需要が落ちているのか店の生ビールは臭いから、瓶ビール頼むとスーパードライで、ああ、だったら自分で作ればいいやって悲しいよな。

餃子2人前

偽辛子

辛子といえば皿の隅にチューブからちょろっとひり出されたアレで、相当の代金を取る店でも粉から練っている店は希少だ。そんなに高いわけじゃないのに。そんな世の標準からは大きく逸脱し、いろいろ試したが、香り、辛味共に今のところこれが気に入っている。50℃くらいの湯で練って、5分ほど置くと鼻に突き抜ける辛味が出る。カナダ産だがカラシナの実を挽いた粉のみなので、チューブの促成品とは全くの別物。

粉辛子

赤貧キャッシュレス5%還元

ネット上はともかくとして、我がフロンティアの、どう見ても対象になるだろうリアル店舗の多くがヤル気ナッシングなのはどういうことなのだろう? そんな乞食政策にすがるほど客に困っていないし、そんな餌に群がるようなゴミ客は来なくていいということか? レジ前にQRコードなんか張りたくないし、ウチはあくまでニコニコ現金払いを客に強要するというなら、それはそれでポリシーなのだから勝手にすればよいが、当然、赤貧カッペ老の選択肢からはまっ先に外れることになる。

キタキタ。カッペ集落の中心、徒歩10分圏にあった地銀の支店が移転だと。名前は残るらしいが駅前にある別店舗と同居って、ポスト整理が終わったら統廃合という流れか。かつてはそれなりの預金額と収益を誇ったらしいが、今となっては過疎かっぺ村。ベトナム人とバングラ人とヨボヨボ老人しか住んでないんじゃ仕方あるまい。無駄なコストの代表格である窓口とATMは整理縮小廃止は当然。手数料もどんどん上げて、いっそのこと現金の取り扱いも廃止したほうがよい。駅前一等地に店を構えて、ウチみたいな業務委託底辺零細にキャッシレス決済を導入しませんか? と、しつこい都市銀も整理で移転縮小、自前ATMの容赦ない統合・撤去は当然としても、窓口が店に入っても見えない奥になっていて笑った。事前予約か警備員に用件を告げないと奥へ進めないって、まぁ、金にならない客は客じゃないからな(笑)。そのせいか、オープンなカウンターで客を呼び込む“ゆうちょ”にジジババが溢れかえっておるわ。

VISAコンタクトレス

AEON系列なのにWAONが使えない近くのマルエツがようやくイオンクレジットの独自カードの申し込みを受け付け始めたらしく、申し込むだけで10%割引券(対象額max¥5000の10%)をくれるとかで、特設会場まで設置して、ジジババで溢れ返っていて呆れたわ。カード郵送時にも500円優待券付だそうで、10月以降の消費税還元の波に上手く乗せた感じ。で、webを眺めたら、ネット申込みだとWAONポイントでmax7000(笑)。そりゃ、お互いに手間かからんもの、そのくらいチョロいもんだわね。VISA・Master・JCBから選択可だが、これから主流になると思われるコンタクトレスが付いたVISAにしておいた。免許番号打ち込んで引落口座もweb設定できて完全ペーパーレス。コンタクトレスはcontactlessでNFC-A,Bによる非接触決済を指す。他のカードも更新時に順次コンタクトレス化されていく模様だが、使えるところは国内だとすき家とMACとLawsonと空港ぐらい。イオンが2020までに全店対応するらしい。今回のマルエツもその一環か。頑なに現金以外を拒んできた近くのBig-AもようやくQR対応したし、ようやく転がり始めたか。

ぴったり2週間で本人確認付きの佐川で到着。300+200円引き券付き、WAON付きでオート・チャージ設定済みの模様。S100はショボいが、付けた覚えもないC50は太っ腹だな。当面、年明け10日までに5万使えば7000ポイントだっけ? 以前から弁当類と店内焼きパン類がダメで、揚げ物もおいしくないし、魚屋の鮮魚と寿司、八百屋では見かけないDoleのセルリと香川や長野のロメインレタスくらいしか買うもん無いんだよなぁ。

してやったりで笑いが止まらないファミペイその後

FamimaTカードからチャージしてもカード側にはポイントが付かないことが判明。あくまでもファミペイを使った場合にファミペイ側に0.5%のポイントが付く。ただし、公共料金の場合は0.5%ではなくて、あくまでも一件10円だそうで要するに閾値は2000円。大半の場合は大損じゃないか(笑)。結局、改悪が続くFamiTで直接カード払いのほうがまだマシ、税金もnanacoなら充填時にカード側にポイント付くから、nanacoも捨てられない。ということで全く使えない子であったわ。そうこうしているうちに、水道料金の支払いがようやくPaypayの請求書バーコード読み取りに対応して、ファミマや7/11に出掛ける必然性はなくなった。

哀れ7pay

7/11は、まぁ、どうでもいいんだが、7i系のネット通販であるomni7でときおり20%還元をやっていて、イトヨ通販その他で使えるんで酒買ってるわ。かなり手順が面倒で利用者は絞りたいが、同業他社を指を咥えて眺めてるわけにもいかんし、メンツは立てたい! といったところ。ちなみに楽天rebatesを経由すると楽天側にも数%のポイントが付くのと、決済を7カードにすればnanacoも付くよ。そういえばdマーケットも毎月10、20、30日は20%還元(今は20日だけか?)で、どれも還元額の上限ぎりぎり狙って使うと、もう普通に買い物はできんよね。バカバカしくて。この20%を最初にやり始めたのはPaypayで、みんな引き摺られて20%が基本線になりつつあるようだ。

Keepa

Amazonは顧客の購買意欲を煽るかのようにAIでコロコロ売値を変えてくるので、最安値の把握が大事。まとめて買うと還元ポイントがアップするセイルを盛んに行っているが、元値が同じものはポイントの桁が違う楽天系で買っちゃうよね。で、Keepaはブラウザ・アドオンで、常用するChromeとFirefox用をインスコしておけば、商品のページを開くだけで価格の変遷がわかるというスグレモノ。今のところ、表示される数字は売値を正確にトレイスしており、信用に足る。

Bic-Suicaは7000切ると3000充填に変更。これで飲み食いも一応安心できるかな? 唐突にJREが10月(2019年の)からモバスイで2%、カードタイプで0.5%ポイント還元を表明したが、オレのビックスイはどうなるんじゃろか? 今の1.5%に0.5%足してくれるんじゃろか? 足してくれないならFelica載ってる端末にスッカ? 次はOppo(欧珀)かなぁ。Felica付き有機ELで3万代はなかなか探してもない。Felica無しなら1万安くなるから、やっぱりガラパゴスFelica:1万円説は正しいようだ。Audioからは撤退してしまったが、OppoのDACは素晴らしく気に入っている。

せっかく作ったParcoカードが5月末で使えなくなってしまうので、地下で菌床平茸、山葵菜と天然鰤のカマ、紅鮭の筋子、見切り品の加工肉を少々見繕う。レジ袋が有料になっていたのでバッグに常備しているレジ袋を初めて使う。その足で業スーにオートミールを買いに行ったら、平日なのに人が多くて驚いた。ここの決済システムはちょっとおもしろい。レジ打ちが終わった段階でカードを登録したアプリで「QRコード読み取り以外の決済」を選択すると、レジの持っているタブレットに電波が飛んで金額と名前が表示され、名前の確認をすると決済完了になってアプリ側に電子レシートが表示される。物理的なやり取りが一切ないので、コロナ対策には丁度いいかも。

4月になって刷新されたか? 近くのスーパーに行ったらこちらも改良が進んでいた。露出で取分けしてたパンや惣菜類はすべて袋入り。「レジ袋いらないカード」は「レジ袋必要カード」に変わってぶら下がっていた。レジのポイント・カードのスキャンも自分でするタイプが設置され、支払い機にはコンタクトレスの読み取り機が併設されて、店員との物理的やり取りが一切無くなっていて感心した。その一週間後くらいになると、客側とレジ側は透明ビニールで仕切られて、レジ待ち行列の立ち位置がテープで表示されていた。まぁ、並ぶほど混んではいない。

偽尽くし-2

偽松前漬け

松前漬け

カズノコは塩水で塩抜き。調味液の醤油の塩分を勘案して最終的な塩分濃度を決める。1.5lの水に海塩5gで半日程度、できれば一晩。剥ける薄皮は剥いて、適当な大きさに砕く。要味見。一枚300円くらいしやがるスルメをハサミで細切り、真昆布無いから羅臼の4等品を水でふやかして細切り。細切り昆布でもいいがヌメリと旨味が足りない。ニセモノである。人参も細切り。酒、味醂を煮切り、醤油を加えて味見。ちょい濃い目かな? ぐらいが適当。赤唐辛子をちぎり、具をすべて漬け込んで密封。冷蔵数日、開封後2~3日目がいちばん旨い。

偽冷麺

麺は韓国製乾麺。液体スープ付だが、ダシダと林檎汁(100%生果汁)、酢と塩、醤油、大蒜、生姜あたりがあれば難しくはない。入手性が良くない胡瓜と大根の水キムチは既製の素を使って自作した。肉は豚肩肉で作って常備している煮豚をスライスしたが、いんちきである。牛肉にすべきだろう。器や具はすべて完璧に冷やしておく。

冷麺

偽煮穴子丼

穴子もいろいろだが、ソコラの売り物ではめったに使わない真穴子はあまり大きくないものを4、5枚適当に買ってきて、皮目を湯霜しヌメリを刮いで酒で煮る。基本的に丼はやらないので以下適当にお茶を濁す。錦糸卵を作るのはタルいので、炊きたての飯に海苔と紫蘇の葉を敷いて、鍋から素手で掬った穴子をてろんてろんと配置し、煮詰めを回し掛け、山葵もないし、三つ葉もないから仁淀川の山椒を振る。振り過ぎだわ。

でろでろ穴子丼

偽紅鮭燻製

紅鮭燻製サラダ

紋別あたりのふる納品では煙による燻蒸による質の差を意識的に言及しているが、紅鮭にしてもサクラマスにしても香料で薫香付けて形だけ炙っても、果たしてどこまでその差が分かるのか、カッペ老のプアな舌では微妙。これはもちろん後者の切れっ端の見切り品。身が分厚いのが唯一の取り柄。パンに挟んだり、サラダに混ぜたり、クラッカーに載せる分には薫香強めでいいんでないの? というグレード。デイルシードは必須。

紅鮭燻製

偽豚汁

トンカツの汁は八丁味噌のなめこ汁というのが個人的な標準なのだが、とんかつ店等で試しに豚汁を選択してみると、これがなかなか悪くない。更に汁物のお代わり自由等という店も増えていて、最初は赤出汁、二杯目は豚汁なんていうのもOKで、中身も具沢山でけっこう力が入っている。豚汁といえば肉ジャガとともに昭和のオフクロの味の典型として、自分で料理ができない単身者をターゲットに店で出されるようになったもの。当時はそんなモノを店で食べるなんて……と眉を顰められたものだが、今で云う外食産業の走りであったのだな。要するに最初から本物は無い。

豚汁1

具材は臨機応変でいいし、多めに拵えて後から追加してもいいのだが、自分で作るときの定番は、ゴボウ、里芋、大根、人参は欠けてはいけない。糸蒟蒻ないしは板蒟蒻も必須。最初に菜種油70%+太白胡麻油30%で根菜をしんなりするまで炒め、湯掻いた蒟蒻を加え肉は最後。肉の色が変わったぐらいで出汁と酒、水を加え、煮る。肉は肩の薄切りか小間切れ。もう歳だから脂が多い肉は辛い。灰汁を丁寧にすくい、里芋が柔らかくなったら味醂を加え火を止めて味噌を溶く。味噌は好みでよいだろうが、普通の米麹味噌か九州の麦味噌にすることが多い。そのまま一旦冷まして、食べる30分前に加熱開始。長葱を加えひと煮立ち。味見をして必要なら醤油を加える。器に装い七味を振って食う。

豚汁2

偽炒飯

世間ではカップやパッケージごと電子レンジで加熱して、封を切ってスプーンを突っ込めば食える炒飯が隆盛を極めているのに、このクソ忙しいのにオレは一体何をしているのだろう? とはよく思う。自分で食べたいと思って作ることはまず無いが、リクエストは何故か多い。どうしてそこまで炒飯が好まれるのか? 不思議である。そんなに旨いか? う~ん、市販に比べりゃ材料や調味料は比較にならんだろうが、鶏ガラ出汁はおとなし目だし塩味も薄い上に、醤油は薫らんよ? まぁ、煮豚には使ってるけどさ。

米は斜陽新聞販売店にもらった地元産コシ。精米済みだから早く使った方が良かろうと。昨夜炊いた残りの保温中に、それ以前炊いて残った冷蔵中のものを釜の中に放り込み、上下ひっくり返して混ぜて15分ほど置いたもの。昨今は年に一度、秋田のササニシキ玄米24~30kgを買って、あとは貰い物で足りる。ウチの辺りは田舎のせいもあるし、貧しく見えるのだろう、ビールや洗剤は販売店が使ってくださいとよく持って来てくれる。くれるものは原則もらう。ビールは飲んじゃうが、洗剤は粉から液体まで生涯使い切れないくらいあって、洗剤はいらないから他のを寄越せと言ってるんだが、洗剤も置いていくんだよなぁ。

炒飯1

読み終わった新聞・雑誌類は新聞販売店の回収より割が良く、競合2社で競り合っている専門回収業者に出すと、NEPIA等々、紙ロールの銘柄選べる。夏ぐらいから新聞一袋で3ロールと個数が半減して残念。大量に出るカタログ等の重量紙類はポケット・ティシューか指定ゴミ袋にしかならん。税金で運用されている公共のゴミ回収に出すよりはマシという程度。ゴミ袋はレジ袋で代用できるから使ったことはないな。

卵は一人前で1.5個。小さい場合は2個。油は煮豚製作時の副産物である赤貧ラード。冷蔵だとカビ生えるんで冷凍。調香用に四日市・九鬼の金白胡麻油や焙煎濃い口胡麻油も使っている。胡麻油は光を嫌うから、ここのように缶入りがいいのかなぁ? 不評極まりなかった注ぎ口は最近になって随分改良された。

炒飯2

売り物風に一旦器に取って逆さ返し。直径12cmくらいかな。お玉よりも一回り大きい。緑は葱のみだったり、レタスだったり、セルリだったり、グリーンピースだったり超適当。具をケチる必要はないから満腹感はある。鶏ガラ出汁のスープの具は残り物の野菜やワカメとこれまた超適当。正真正銘の偽物である。

偽ナポリタン

ナポリタン

簡単だから、セルフ賄でときどき作る。麺はアルチェ・ネッロのスパゲッティ。ソーセージの代わりにベイコン塊、ケチャップの代わりにトマト缶+ピューレ、クラフト謹製パルメザン・チーズの代わりにパルマとレッジョのがちんこかローマのペコちゃん下ろしたてで代替した、いんちきナポリタンである。高価な出来合いソースやレトルト・パウチ品を使わなくても真似事ならできる。プアな昼飯にはぴったり。

ナポリタン2

愉しい乗り物

電車の愉しみ

昨秋から半年、世間と逆方向だけど隔週に1回ほど出掛けなきゃならなくなったから、悪天時と荷物がある場合と急ぐ場合は車としても、歩くためにもなるべく電車にせねばならん。往きは時間がJRの半分で済む私鉄、復路は駅が近いJRでビール付き、到着駅の最寄りなら飲み食いもそれほど苦労しないから丁度良い。改悪されそうだった期間限定JREポイントでの緑券交換はよっぽどクレームが殺到したらしく600ポイントのまま据え置き。プラットホーム買いだと10月から780円だからオトクで大変よろしい。電車の場合は時間を合わせなくちゃいけないのと、赤の他人のくせに寄り掛かってきたり、若造が足くっつけて来たり、スマホ糞ゲーで脇腹を肘でモゾモゾ突かれたり、香水女がガサゴソ・ガサゴソレジ袋漁ってオニギリや菓子パン食い始めて甘ったるいマーガリンの匂いプンプンさせた空気を一緒に吸わなきゃいけないとか、凡そ耐え難き精神的・肉体的苦痛に耐え、忍び難きを忍ばねばならないから可能な限り低減に務めることが何よりも大事である。

1階席

逆方向だと隣席が埋まったりして驚くこともあるが、普段は長閑で、概ね快適。車窓の風景もカッペに相応しい過疎田園で欠伸が出るわ。駅前のスーパーで軽食と麦酒を買い求め、セルフレジでぴっ。愉快な電車の到着を待って乗り込むのである。基本は線路から遠く静かな2階席、趣向を変えて空いている1階、デッキは乗り降りは楽だが連結部が近くて煩いのと、タダ乗りしてる外国人や隣に若い女を侍らせた汚いオヤジがふんぞり返っていて臭いことが多い。

世の中からすっかり取り残された情弱爺は世間が嗜むネットなんて、ちんぷんかんぷんなので、iijmioのキャンペーンに乗ってFelica付Oppo。3.2万(5000円バック付)も叩いて買った途端、Xiaomi(小米科技)が店開きだと。ショックでOppoの箱まだ開けてないわ。……と一ヶ月以上放置してようやく開箱。でかいな。マニュアル通りにClone Phoneでデータとアプリのコピー。設定は概ね全部やり直し。Google、MSFT、Yahooの2段階認証の移行に手間取るが、罵りつつも捩じ伏せる。指紋認証+顔認証も瞬間。さぁてとオサイフケータイにモバスイを登録してオートチャージ設定。JREのポイントサイトでモバスイを追加して連携。うんうん、これでホームで発車間際に大慌てで緑券を買わなくても済むわけだ。Felicaチップ分の元が取れるのはいつのことやらだが、当面ガラパゴスを止めるつもりは無いみたいだから仕方がない。中央快速が12両になったら黄金のスイカペンギンにお詣りに行こう。ポリシーとか節操とかプリンシパルは既にすっかり放棄、おトクとあればすぐに飛びつく真正の卑しさには我ながら哀れを催すほどで、実に清々しいな、うん。

2階席

Taxi(Japan Taxi)の愉しみ

今どきクレカやpayが使えるのは当たり前として、最近威力を発揮するのが携帯端末用アプリ。乗る場所と目的地を入力すると車を手配、自動的にルート算定して、確定した迎車の会社とナンバーが表示され、地図上に迎車がアイコン表示。到着予定時刻も表示される。来た車に乗るとナビには既にオレが設定した目的地とルート、金額まで表示されて、決済方法(ネット決済)とオレの名前(アプリ上の表示名)も出てたわ(笑)。運転手と色々話したところによると、アプリ利用がどんどん増えてるらしい。たまに陸橋なんかで車は上を走ってて、客は下の側道で待ってたなんていう笑い話もあるそうだ。民間用に開放されてるGPS/Glonass/北斗の精度上、仕方ないので双方に想像力が必要なところではある。ちなみにタクシー会社に電話しても繁盛時で繋がらないときでもすぐに反応があって、電話よりも有利に思う。ネット決済を設定してあれば、目的地に着いたらあとは降りるだけ。領収証をその場で貰ってもいいし、事後に送られてくるメールで取得もできる。あとは車が複数台必要なときの対処かなぁ。日本交通など個別のTaxi会社のアプリで複数台対応してるところはあるから、そのうちできるだろ。世の中、便利になったものよのう。昭和は遠くなりにけり。

田舎鮨四題

外食がしにくいのは困った。ガキや団体が入れない店構えで、一人客で店内対面、会話禁止ならイケそうな気がするが。下らないかっぺ老のせいか、お上品な外食は自ずと腰が引けてしまうので、鮨、天麩羅、鰻、蕎麦、おでんといった文字通りの“下らないモノ”には目がない。昨今はそこにトンカツ、中国人の中華料理くらいは加えてもよいかのぅ。公金まで投じて推奨されてるTakeawaysというかtake-awayというかto go(持ち帰り、テイクアウト、テークアウト)やdelivery(出前、配達)はどうかねぇ? 飲食なんて、酒飲みながら、その場で出来たてを食うからおいしく食えるんであって、持ち帰って食えるほどの質ある? ちゃちな容器に入れられて冷めちゃったのをレンジで温めて食べておいしい? デパ地下のブランド惣菜や入念に弁当として作られたものですら残念なレベルなのに、スーパーの揚げ物や天麩羅、焼き鳥に至っては、食ってる途中で箸が止まらないか? まぁ、流行り廃れではなく、本当に必要なところだけ残ってくれればいい。

デパ地下鮨

仕事柄よく出掛ける街も政令指定都市だというに年々過疎化が進み、中心市街地は人通りも車通りも激減して片側3車線の道をホイホイ突っ切れる。昼はチェーン店くらいしか飯を食う店が開いていない。たまたま駅へ向かう動線上に、残存する唯一のデパ地下があったので何か適当に見繕うかと魚売り場を眺めていたら、お、暖簾。くぐる。11:30。L型カウンターのみ。10人も座れなそう……だが、空いててよかった。先に入った老夫婦が鈍臭トロトロ右往左往、座る席を決めかねていて邪魔でかなわん。ビールにオマカセ3000円也を告げると、玉子とガリの載った下駄が低めのネタケース上に置かれる。勾配がついていて取りやすい。お好みも価格表示があって、まぁ、びっくりする値段じゃないわ。最初にヒラメ。塩で来たね。江戸前か? と店名を眺めるに、昔、築地の場内と場外に漢字表記と平仮名表記の同名店があって、ここは場外の平仮名の支店らしいわ。仕入れは豊洲。豊洲の店はオマカセ4500円になっていたから、さすがフロンティア。カッペ向きなのは言うまでもない。続くキンメの昆布締めは煮切りを塗って登場。以降、天使の海老・塩、生蛸・塩、銀座だったら3000円くらい取られそうな、角がピンピンした見事な赤貝・煮切り、蝦夷馬糞ウニ、粒が立ったいくらの軍艦、黒鮪の霜降りトロ・煮切り、煮穴子はツメか塩か選ぶ。ビールを飲み終わるとお椀が出て、小肌と紐キュウ細巻きを追加。どちらも煮切りで、さすが下らない江戸前かっぺ鮨。凝っていながら素っ気ないというバランス感が満足できる内容だった。

客は年金が有り余っているようなヨボヨボ有閑老人ばかり。握るのは年季が入った初老のおっさん職人x2。加減がわかって上手。同じオマカセでも中身と順番は若干違う。もちろん日によっても微妙に違う。素手で握った鮨を素手で摘む(高そうな割箸もある)ので、他人が握ったおにぎりが食えない若者には向かない。サーモンやハマチといった人気ネタもないので意識の高い颯爽とした都会人様を満足させることはできない。あるとき、老婆に連れられた同年代のオッサン(=息子)が調子乗って食いまくっていて、黒板に書かれたネタを眺め、「ヒラガイ」と注文して、オレは黒板を一瞬見やり、職人は3秒ほど固まってたけど、何も言わずにササッと握りだすあたりは流石だなと思ったわ。平貝=タイラガイ=タイラギなんだが、その貝がどういう貝でどこで獲れ、どの部分を食うのか等々、自分で買ってきてバラして食ったり、ちょっと訊いたり調べたりって普通はしないものなのだろうか? 椀は普通のワカメ汁だったり潮汁だが、生ワカメかね? 厚みがいいな。おまけに火傷しそうに熱い。客あしらいはサバサバしてるが、目はかなり行き届いている。最後の茶もちょっと人工的だがなかなかの品質で香り高い。交代要員みたいな若造が出てきたら適当に切り上げたほうがよい。

支払いは暖簾を出て持ち帰り品のレジで支払い。nanaco可。デパ地下だからカード類は当然可で金額を気にせず飯が食える。システムが良くわかっていないが、7i系のmileが貯まるそうなんでアプリは入れておいた。ぴっ。貧しそうに見えたのだろう。ポイント・カードは持ってないの? と聞かれ、嫌そうな顔をすると、ペットボトルのお茶一本あげるから作りなさいよと言われ、あっさり肯くあたりさもしさ満開、Full Bloom。ゴミカス個人情報を記入するとポイカとお茶の引換券をくれて、あっちのサービスカウンターへ行けとな。ホイホイとカウンターに行き、引換券をピラピラ振ると、にっこり笑ったオバちゃん、ここにまぁ座れと。お茶一本もらうのに随分待遇いいんだなと、伊藤園の緑茶ペット500mlがどん。ハイお茶。おばちゃん、満面の笑みでお前が今作ったポイントカードはただのポイントカードだから、もっとお得なクレカ付にしなさい、amexもあるわよ? とトクトクと語り始める。なんだ勧誘かよ(笑)。40代後半、概ね美人の部類だが、香水に鼻がムズムズするぜ。まぁ、特典は確かにその通りなんだが、Saison系は5枚くらいあるし、底辺以下の業務委託かっぺ老害だし、審査通らんからいらんとヘラヘラ笑いながら、お茶とパンフだけくれって貰ってきた。もっとも、5月末でJFRに身売りしたParcoカードがなくなっちゃうし、7カードじゃ0.5%しか付かないし、行けばランチ5000円にその他5000円くらいで月数万は見繕うわけだから、“このままでは良くない!”というヌルい危機感は抱いておったのだね。で、webを見たら今なら3000円キャッシュバックだというので、デパ地下は1%かぁ~と落胆しつつもaqfも付くからよいしょっとフォーム記入、申込み。

翌日、大阪からの在確に「今度そっち行くから食事でもどぉ?」と回答すると即時発行手続き完了メール。5日ほどで本人限定特伝の到着お知らせ。Webで引落口座の設定をして手続完了。ポイカとクレカが一枚にまとまって、財布のスペース解放に若干寄与しただけ。

最果て鮨

太平洋

もう一軒は正真正銘の長閑な田舎。距離75kmほど。高速使って1時間強。一部は対面通行の暫定開業で追い越しが2箇所でしかできなくて発狂しそうになる。かつての長大な砂浜は見渡す限りの消波ブロックに置き換わり、荒波が砕け散っていて、これじゃ危なくて泳げないわな。落ち穂拾いをしたらタマタマ拾ってしまった仕事先だが、行って返って半日仕事で、まじシンドいわ。何か愉しみはないのかと飯屋を探す。消費税5%還元マークが付いた店を探すとけっこうあるのね。絶対数の割合からすると近在よりもずっとまともで客のことを考えている。早速見つけたのが太平洋に面した街の街道筋にある回転寿司なんだがレーンが動いてるのは見たことがない。水産卸の経営を売りにしているようだ。職人も気さくで気取らず気遣いも無用みたいなサバサバ感が漂っている。

海に面しているからといっても漁港は10kmほど北東にあり、豊洲からの仕入れが自慢ってメニューに書いてある(笑)。まぁ、地物もあるんだけど、当然魚種が極めて限定される。メニューは回転のノリだが、壁の短冊と黒板お品書きはまぁまぁ。自家製小肌はちょい締めすぎ、修行が足りんな。脳天・頬肉炙りは塩、生牡蠣はポン酢、赤貝、ハタ、カワハギ肝載せは肉厚で旨味もなかなか、辛いよ? と警告される茎山葵が効いている大人の鉄火巻はなかなか、行くたびに締めにしてる。田舎はシャリがデカイのでシャリ小にしてもらわんと、すぐ食えなくなるので注意。土地柄、煮蛤や岩牡蠣があってよさそうだが、逆に季節モノだろうか、未だ見かけない。来年3月くらいまで通うことになりそうだから、今から楽しみにしているよ。(後注:結局なかった)

裡寂れ鮨

某市役所の目の前、かつては超一等地だったかもしれない角地にある中小チェーン。今、公務員は妬まれてることがよくわかってるから、外では身分隠すしアカラサマなことは極端に避けるよね(笑)。おかげで役所周囲の飲食はどこも激しい斜陽っぷりで、見ていて可哀想を通り越して悲惨な状況。ここがどうかは知らないが、昼時だというのに閑古鳥が鳴いていた。

カウンター席が中心で、椅子席と座敷が付属する、もちろん鮨は回らない。メニューを眺めてセット物かお好みで注文するタイプ。まぁ、レデースセットやらサーモン、海鮮サラダなんかもメニューに載せちゃうグレードなので質は想像できる。ネタをズロ~ンと長く切ってお得感? を演出してるんだろうが、あんまりキレイに見えないんだよな。ネタが下駄にくっついてるし、何よりも食いにくいし。最後に追加で頼んだ紐キュウが4等分で出てきて、この料理人がアホなのか俺がタコなのか3分ほど考え込んだ。今度は寺町の参道にある店(本店か?)に行ってみよう。

場末デパ上鮨

路面の鮨屋は夜だけの営業が多く行き難い。下層カッペ老害は日が暮れた街を徘徊したりしないで夜は8時には寝てしまうのである。その点、百貨店内は昼がメインで大当たりもないがハズレもない一定のグレード。隣町の百貨店の上にある築地なんちゃら。平日14:00。コロナ禍でゴーストタウン並に人がいないレストラン街の中でも極め付きに空いている鮨屋。カラッポ。オバちゃん、カウンタでもテーブルでもどちらでもドゾ~というのでカウンタ。職人1。瓶ビールくれというと旭、麒麟、サッポロどれにするかと訊かれ、サッポロ。ガリ盛った下駄が置かれ、メニューを眺める。入り口の黒板には色々お勧めがあったはずだが、同じメニューがどこにもない。まぁ、いいかと光り物を刺し身で誂えてもらう。小肌、鯖、鰯、鯵の4種盛り。10分ほどできれいに盛り付けられて登場。これだけ流行っていないと回転悪くて光り物には厳しい情勢だが、臭わず漬かり過ぎず、どれもなかなか見事な質だった。小肌もナカズミやコノシロじゃない丁度いい小肌で締め加減も好みの範疇。

職人とこの先どうなることやらとボソボソ世間話をしていると、週末土日の全館休業が決まったようで、これから数少ない予約客に店からキャンセルの連絡だって。辛いね。握りに変えてシャコ、青柳、とり貝、タイラギ、赤貝、ツブ、鮑。墨烏賊と穴子。シャリは赤酢。握り加減も一流。煮蛤と本ミルがあれば完璧だったのにな。最後に平日半額のヒモ胡とウニの手巻きで腹が朽ちた。


2020/04/18 作成__2020/04/20 最終更新