寒い冬

今年は池に氷が張ること三回、この期に及んで蕗がまだ一向に芽を出さない。2月15日を迎えようやく発芽。開花は数日後かな? どうも体質が変わったようで、免疫が落ちたのか花粉にも以前ほど反応しないし、寒さに耐えかねエアコンを使っていたら1月は1000kWhを超えてしまったわ。ありま。

裸木

コーヒーじゃなくてカフェだよ、おっさん

勤め人を辞めてタバコを止めて20年。雇われ人じゃないと外でコーヒーを飲むという必然性(=時間を潰す)が全くないので、軽食以外の目的でコーヒー店等に入ることはまずない。時間を売ってお給金を戴くというシステムにおいては、売ったはずの時間を目的外使用することが「お得感」に繋がることは理解するが、一方で、そのとき、その場所、その瞬間でしか得られないはずの「何か」を自ら貶め、放棄しているという意味で勿体無いとしか言いようがない。この歳になれば“時は金なり”は概ね真実だろう。そうこうしているうちに月日は流れ、外で飲むコーヒーが恐らくロブスタ種を混入していると思われる焙煎過多の粉っぽくて泥臭い、わざと苦味を強くして砂糖で中和したような味わいのコーヒー風飲料ばかりになってしまい、モカ・マタリを求めているわけではないが、タンザニアAAやマンデリン・ドロッサングール、イルガチェフェ・ナチュラルくらいのアラビカ種中炒り豆をさっぱりと飲みたいというのは既に老害の懐古趣味にして時代遅れの証になってしまったようだ。やれやれ。

というわけで初コメダ

近在の畑の路傍に数年前開店していたのは知っていたが、車移動中で車が面倒な手続き無しで駐められる店ということでようやく初コメダ。コメダというのは名古屋の喫茶店チェーンであるらしい。「モーニング」と称するコーヒーに「トースト」と茹で玉子がセットになったものが売りらしいが、メニューを眺める限りでは、コーヒーを頼むと朝の時間帯は無料で給仕されるらしい。「トースト」が「toast」ならば「両面をきつね色に焼いた薄切りのパン」を指すのだと思ったら、縦長のブロック状にカットした食パンらしくて凹む。

比較的大きな平面駐車場付きの郊外型店舗というのか? 外観は透けて見える思惑と気恥ずかしさでプリファブ化されたペラペラ感が満喫できる木造平屋、大居室200㎡超えで排煙窓は付いているが非常用照明は不要なレベル。小屋裏丸出しの大架構で腰壁は米杉板張りとレンガ風再生タイルとこれまた類型の極み。風除室の手動内ドアを開けてもコーヒーが薫るというわけではない。喫煙が容認されている場所には原則出入りしないが、一応ゾーン分けと完全な仕切、気流に方向性を確保するファンがあって受忍できるレベル。昼前にして席は8割ほどの入り。4人掛けの席だが椅子の座り心地はイマイチ。クッションが悪いというよりは、寸法が異常なんだな。座面が低く、奥行きが大きく、背もたれが低い。クッションが沈むので飯を食うときは食いづらいし、姿勢が決まらないので疲れる。長居対策か?

名古屋名物みそカツサンドとミックスサンドを所望。飲み物は大きなアイスコーヒー。オーダーすると、「サンド類にはマスタードが入っておりますがよろしいですか?」と念押しされたんだが、変わった店だなと思いつつも、もちろんOK。1分も経たずミックスサンドが到着。おお、ハムサンドと玉子サンドかね。10枚切りぐらいのパン三枚分あってボリュームはかなりのもの。パンは糖類と植物油脂が練り込まれたジャパニーズ・スタンダード。バターじゃなくて風味はマーガリンかね? 言われてみればマスタードが入っているが、酸味も辛味も風味も殆ど感じないお子ちゃま向け。具はぎっしりで好感したが味は至って平凡で、コンビニやスーパーの加工食品サンドウィッチよりはマシなレベルだが、何の感慨も抱かぬ特徴のなさが売りかね? 続いて銀アイスコーヒー、10分ほどでみそカツサンド到着で量感に仰け反ったわ。味噌は八丁味噌ではなくただの赤味噌。甘いが思ったほどはクドくなく、カツは揚げたてでよろしい。ブタ背肉。肉厚は8mm程度、100gはないだろう。衣は薄めで好ましい。三分割されているが厚みがあって食い難い。

肝心のコーヒーはウチで飲んでいるもののほうが遥かにおいしい。というか、ココ、店で挽いてないよね? 豆や焙煎程度もよくわからんほど特徴のない味、むしろ、痕跡をわざと消してるのか? とすら思う。

会計はカード可。電子マネーも使えるようだ。比較的高めの単価設定なので上手く客層が選別されていて年齢層高め。居心地は比較的良い。食べ物はけっこう豊富なので、ビターとジントニックくらい置いてくれれば頻度は一気に高まるのだが。

惣菜や中食はもちろん、“高級”と称される飲食店のサンドウィッチですらバター風味のマーガリンが使われる現代において、バターかマーガリンかは問題にはならない。売値が2倍になってもかまわんからバターを使ってくれという人はいないからである。誰も求めていないものはこの世から消えていく。真理であろう。バターは外国産ならAOC付きか否か。AOCなら基本的に発酵バターで、エシレでもパンプリーでもイズニィでもそれぞれ特徴ある味わいが楽しめる。歴史と定評。非AOCは時期によりオランダやドイツ、ニュージーランド、アメリカ産あたりが出回るが、緊急輸入モノはバターって名前なら何でもいいんじゃね? とばかりにピンきりで、輸入しているMAFF傘下の独立行政法人のやる気の無さは絶賛に値する。ただ、海外産は実質輸入禁止の関税で現地価格の5倍位になる上、その差額がMAFF傘下の天下り様がお茶飲むだけで退職金貰ったり、乳産業や畜産業界、共同組合の撒き餌としてバラ撒かれるわけだから、愛国者なら心地良く清々しいものなのではなかろうか? 国産のバターも国策と結託した大手組合・業界の画策で、常時品薄状態におかれ価格が倍にまでも高騰しても、そのまま下がる気配は一切ない。完膚なまでの利権に神と崇め奉り平伏する毎日でございますな。ああ、羨ましい。一度でいいから、ヘラヘラ笑いながらそういう役得感を味わってみたかったものでございます。はい。

まぁ、そういうカラクリももうドウでもよくって、後は野となれ山となれ。やりたいようにすればよい、なりたいようになればよい。熟慮の結果、大山乳業、オーム乳業、南日本酪農協同の高千穂発酵バターを適宜かき集め、ストックして、自分でサンドウィッチ作ってモグモグ食えばいいだけの話だわ。ああホイサッサ~。

オヤジの麺

各ご家庭では日夜おいしいご飯が作られ、愉しく食卓を囲んでおられることと思いますが、ダサダサの田舎おっさんが作るメシは今日も瑣末にして粗末、進化の枝道に入り込んだかのようなガラパゴス。それのみオンリィ器一つの手抜きメシ。

a)たぬきうどん

うどんは乾麺。ワカメは乾燥の戻し。揚げ玉は見る度に量が減るがやっぱり最安の業スー謹製。つゆは正金醤油の八方出汁と三重県ミエマン醤油謹製の「のうがきはいらないうまいつゆ」を混ぜ、味醂は角谷文次郎商店の三州三河味醂、醤油は島根・井上醤油店の古式醤油、七味は新潟・大祐の鬼七。正金製は安定と信頼の定番、「のうがき~」はけっこう甘いので単独ではちょっとツラい。

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b)醤油ラーメン

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最早、あちこちで国民食と称されるラーメン、って、フォルクス・ラーメン?(笑) 現代の国民食:カレー・ラーメン・ハンバーグのすべてにおいて、オリジナルを換骨奪胎したパクリ・ニセモノであるあたりが真骨頂にして独自の進化……のラーメンも外ではあまり食べないモノの一つ。貧相なおっさんなので焼餃子は無くてもいいがビールは必須。代わり映えのしないしょぼくれた場末の倦怠と音の悪い有線やTV放送のノイズに沈殿しながら、ひっそりとどーでもいい摘みをゆっくり摘んで、最後にラーメンという形以外は受け入れられない。そんな下層老害ジジイはお呼びじゃないのは自覚しているから安価で酒も飲める日高屋のラーメンで十分事足りる。インスタントのカップ麺や袋麺もすぐに飽きてしまって二個目に手が伸びない。どれも味が強すぎて舌がどっと疲れる。何というか、三連休にどっと繰り出すような感覚とでも言うか。

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世間のラーメン信仰とは真逆、期待も無いし求めているもののレベルが低いから自分で作るのはそれほど難しくはない。叉焼は豚肉塊で作って常備している煮豚。煮豚だが桂皮、月桂樹の葉、八角、花椒、唐辛子、陳皮、大蒜、生姜、老抽、老酒等で香りをしっかり付ける。砂糖はほとんど使わない。肩肉ないしはバラ肉は100円/100gのときに直方体に近いなるべく大きな塊(ネスパだと500g程度)を計2~3kgほど購入してまとめて煮豚にする。麺は生のかん水麺がいいわけじゃなくて、適度な腰と細さの非かん水麺が手に入らないだけ。出汁の基本は鶏ガラ。豚足の残った骨、乾燥小エビ、乾燥貝柱ぐらいは使うこともある。ガラは西友のネスパで買っている冷凍で1羽120円(昨日見たら110円になっていたわ。こんなの買う人いるんか?)のもの。清湯にするか白湯にするかはその日の気分というか、うっかり具合で決まる(笑)。長葱、大蒜、生姜のみで。どんなに頑張っても化学調味料や顆粒出汁の旨味やコクは出ない。要望に応じて付加的に味覇(創味シャンタン)や既製の顆粒鶏ガラ出汁を加えることもあるが概ね後悔する結果になる。返しの醤油は香りが大事。今回はヤマヒサの杉樽仕込み濃口にしてみた。シナチクは1kgで450円位の業スーの水煮を味付けしたもの。

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c)タラの芽の天麩羅蕎麦

この時期だから水耕栽培のハウスもの。天然モノは5月連休明けかな? 蕎麦は安い乾蕎麦。温蕎麦の場合は茹でた乾麺を冷水で締め、ぬめりを落とすくらいでコダワリは無い。

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守るべき個人情報などカケラもないおっさんなので500WAONに釣られてみる

イオン銀行で指認証の登録をして来た。イオンカードにWAONを付けて、オートチャージでpointが付くようにすると必然的にイオン銀行に引き落とし口座が出来てしまい、ときどき入金しないとカードが召し上げになるじゃあないか。無料で振込できるネット銀行口座もあるが、ATMくらい触ってないと果てしなく池沼面に落ちて逝きそうなので、徒歩で出掛ける。わざわざスーパーのATMに出向かんでも、ゆうちょ銀行のATMでも手数料無料なので、コンビニATMが無料で使える銀行等に比べ特に使い勝手が悪いわけではない。

イオンカードを手にしたのは前世紀の話だが、手続きも口座もすべてオンライン(通帳も印鑑登録も無い)なので実店舗というのは初めて。どこにあるのよ? サービスカウンターでやっているのかと思ったら、さすがにソコまで酷くなくて、3階のエスカ前にあった。無駄に3層吹抜とか造るもんだから昇ってきた暖房の熱気で頭クラクラすることを除けば、待たされないし、静かで落ち着いたスペースで、親切な事務の姉ちゃんは美人だし、田舎臭い地方銀行なんぞより遥かに洗練されてるわ。

認証は指紋+静脈で、指三本を登録。実際の読取機には指二本のみで認証するそうだ。都市銀やゆうちょは指一本静脈認証+暗証番号だがカードが必要なわけで、セキュリティ的には力入ってる感じ。今のところ、ATMで入出金・振込がカードなしで可能になるだけだが、そのうち店のレジにも装備されるに違いない。顔認証よりは確度高そうだし。ちなみにATMにマスク+サングラスで向かうと「お取引できません」と機械に言われてしまうんだな。同じことをレジでは言えんだろうから、生体認証決済システムの落とし所としては有望な気がする。

久しぶりに、すき家

はま寿司で優待券が消化できるから利用頻度が激減したすき家久々。ココと日高屋は他の店が混む特異日でも時間帯さえずらせばガラガラ、いつでもビールが飲める、禁煙乃至は分煙ということで重宝している。一時隆盛を極めたネパール人は胡散し今度はインドネシアン。若いアンちゃんが厨房でオバサンがホール。日本語はかなり通じる(笑)。今年は冬になっても鰻が残っていた(2017年末の話)。特うな牛とビールで消化が捗る。インドネシアンになったせいかスーパードライを冷やすことの意義も理解されたようだ(南国の場合、冷たくて甘いものは原則高価)。鰻は2枚とも尻尾側でよろしい。

壁に掲げられている産地表示は止めたらしいな。まぁ、国産野菜といったところで種苗・結実用花粉の90%は輸入品だし、植えたり刈ったり雑草抜いたりするする人は外国人奴隷で用土も肥料ももちろん輸入品で収穫後箱詰めしたり市場に運ぶのは外国人苦力で「○○さんちの野菜」の顔写真撮るときだけ主かJAが手配したモデルが出演するわけで、結果としてトマトが一個100円位で食えるんだから文句はないよね。

鰻重

すき家の鰻と同レベルなら自分でもなんとかなる。鰻の大きさやタレの味、温め加減、飯の量や盛り付けは自由度が高いし、山椒の質や付け合せも多少はマシというもの。2017年はかなり安くなったはずだが、末端価格はあまり変わらず高止まり。獲れる獲れないは別として、人件費や流通経費、為替差損といった基礎的なコストがしっかり上乗せされて、もう価格は下がらないよね~と鮨屋のあんちゃんとは意見が一致している。おまけに今季は絶不漁だそうで、越年在庫も便乗で上がりそうだから、無頭背開き3P長焼き5kgを早々に発注しておいた。いやはや、念願の物価上昇2%もそろそろ達成だね。


2018/02/18 作成__2018/02/18 最終更新