土用丑2017

風物詩といえば節分の恵方巻き、土用の丑の鰻、そして11月3週木曜日のボージョレ・ヌボー解禁であることは最早異論を待たない、疑う余地の欠片すらない、定理を超えた公理のような存在であるな。無濾過生原酒(とかいうラベルを貼っておくと)が売れるのと同じ。フランスでは品質が下がりまくって規制された結果が11月3週木曜の9:00以降だっけ? 店を開けてもよい時間というだけでカウントダウンはしない(笑)。概ね3€ほどの試飲酒みたいなものだが、ガメイだってちゃんと作って木樽で寝かせればけっこう良いものができるのに、ステンレスタンクでコンピュータで温湿度管理して促成してアル添しちゃうなんて勿体ない話。ちなみに買いに行ってる暇がなくてネスパで見たらアレマ高いし、何なのコレ? 飛行機代と広告費か(笑)。最近は輸送費浮かすためなのかペットボトルもあるんで、喉の渇きを癒やすラッパ飲みには丁度いいよね。

相変わらずデュ・ブッフなんぞ扱っているようだが、このネゴシエイター(買付け人)はAOC法違反で逮捕されて有罪食らってた人じゃないの? 日本の飲料会社や商事会社と組んで、あまりの暴利に目が眩んで、日本ではお家芸なんだろが本国では最低の行為とされる産地偽装と混ぜものしてたのに、日本と中国くらいでしか売ってないからいいのか(笑)。ワインのことはよく知らないが、葡萄酒ならベタ基礎の床下空間に40本ほど寝かしている。病気になったので酒は控えたほうが良いのだが、二日酔いで病院行ってγ-GTPを眺めた医者が「まぁ、イイんじゃないの」とか言うからちっとも自制が効かない(笑)。プロと認めた人の言葉は素直に聞くので、アレは止めろとかアレはするように等々言ってくれると凄く楽なんだが。

秋

板海苔を買いに隣の集落に出向くとインド風料理店ができていた。調理からホールまで従業員は全員アチラの方のようだが、インド人なのかパキスタン、ネパール、はたまたマレー人かどうかはさっぱりわからん。味わいはよくある極めて日本人向けのいんちきインド料理。スパイスもまったく香らず、“タンドリーチキン”が堂々とメニューに記載され、ギーもバターも使っていない塩調味の料理からして落胆と失笑。ウチのインド風料理の方がよっぽど正宗。辛さ選択は最も唐辛子マークが多いものを注文したが、舐めてんのか? ホール係が「カラサダイジョブですか?」と聞きに来たわ(笑)。直径6~7cmのミニ器に2種のマサラ。ショボいサラダとティッカが一切れ、メインディッシュ!の長辺50cmはあろうかというアターを使わない薄力粉のしっとりもっちり巨大ナンに至ってはロクにバターも塗っておらず、放心硬直。あまりの類型的ステレオタイプのニセモノに呆れを通り越して悲しくなったわ。ナンはお代わり無料なんだが、需要があるとは思えんな(実際にはある(笑))。とんかつ屋のご飯、汁物、キャベツお代わり自由と同じくらい無意味で愚劣。大方、バックに飲食プロデュース産業が介在しているのだろう。最近増えているが、ホントどこも同じでウンザリ。でもそのせいか客は結構入っていて、繁盛してやがる。後は手を変え品を変え、どこまで我々の飽きっぽさと原則の無さに従いていけるか。

土用丑2017

個人として夏の土用の丑に鰻を食べる習慣は持たないが、日本の風物詩として色々熟れてきたように見えるし、届けてくれるなら暑い思いをしないでも済むし、一食作らなくて済むから試しに頼んでみた。すべて事前予約制でネット注文。すべて国産ウナギを使用と宣った製品を選んでみたが、ウナギの産地選択に意味が無いことはよく理解しているつもり。

AEON鰻重

AEON鰻重パッケージ

いちばん大きな鰻重と鰻棒寿司を注文。半分ほど重なった二枚(一尾)は飯を覆い尽くすボリューム。4p程度。弁当だから温めずにそのまま食べる。タレは濃い甘めだがしつこくはない。身肉はよく焼けているが蒸しは浅め。脂が乗っている。大振りなせいもあって小骨が若干目立つように感じた。

AEON鰻重

鰻の棒寿司はよくある甘辛の味わいだが、外側には蒲焼きがそのまま、中にも鰻が巻き込まれていて酢飯の酢も程よく効いて小ざっぱり。鰻の量も満足できた。

鰻棒寿司

配達はネスパと兼用で、ネスパ商品も同時配達可能でWAONポイントにも優遇が付いてお得。一時ネスパのパン屋が休眠してしまい、AEONに激しく幻滅したものだが、最近装い新たに復活していて、品数も圧倒的に増えて見直した。過疎辺境のせいか、パン屋といえば惣菜パン屋ばかりで、砂糖や植物油脂を生地に練り込んでいないパンが入手し辛く難渋するので助かった。

伊藤羊華堂鰻重

イトヨ鰻重パッケージ

唯一新仔鰻を使用した鰻重で、身肉は柔らかく蒸し具合も程良かった。5p程度と小振りだが、タレも甘さを押えたさっぱり醤油味で好感した。皮目が薄く、脂のりも薄くなるのは致し方ないところか。鰻は一尾でなく0.75尾か。価格は最も安かったがソコはちょっと違わないか?

イトヨ鰻重

鰻巻きを一本追加したが、こちらは平凡で鰻もちょっと小さいか。見た目はオレが作るよはずっと上手だが、加工食品の味わいが抜けきらず。

イトヨ鰻巻

ココも配達はネスパの人。イトヨは業績が芳しくないせいか8の日のカード割引きが無くなって、滅多に使わなくなってしまったが、風物詩モノの企画は悪くないんで、もっと力を入れて、値段はどうでもいいから見た目が圧倒される訴求力に溢れた商品を売ると良いのではないでしょうかぁ。

7/11鰻重

最も高価だったが、大きさも味わいもそれなりのバランスで非常に良く研究されていると感じた。コンビニ商品特有の執拗な市場調査と作り込み感を感じさせる出来なのだが、購入した2個の鰻の大きさが随分異なっていて、変な重量調整はしていない模様。いいのか? 店で見たらトラブルぞ(笑)。

711鰻重パッケージ

大きさの割に小骨は感じなかった。イトヨよりもタレは濃い目。甘めも強めなのは購買層に対する訴求だろう。盛り付けは至ってシンプルで寂しいくらい。鰻だけで勝負ということかな。

711鰻重

7/11はネット買いだとOmni7経由で注文するわけだが、配達は、まぁ、知ってるけど、いちばん近いというわけではない店舗が直営なのかな? 真っ昼間、制服のあんちゃんが汗ダクでチャリ漕いでやって来る。ご苦労さん。

今回は唯一新仔を使用したイトヨに軍配を上げておこうか。すべて温めずにそのまま食べた。真夏だし、弁当とはそういうものだ。飯は自分で炊いて、鰻を温め直せばそこらのデパ地下惣菜鰻くらいにはなるか。捌き置きの白焼きを冷蔵庫から出してきて蒲焼きにする鰻屋よりはどうしても落ちるのは仕方あるまい。肝吸いは常備している冷凍のレトルト個パックを熱湯で溶いて鉢の三つ葉を散らすだけ。漬物は木曽扶桑の守口大根とか西瓜とか獺祭やら英君で漬け込んだ自家製粕漬けを使う。添付の漬物はAeonが甘酢生姜、イトヨがウリ、7/11が大根の粕漬け。コシヒカリ系のゴハンの量はどこも少なめ(200gほど?)で丁度よい。写真がピンボケで雑なのは出来合い品の撮影だから許してちょ。

夏恵方

7/11ではついでに夏の恵方巻きも3本オーダーしてみた。残念ながら夏は2月の節分と違い品揃えが大幅にショボくなる。発祥の地:元祖7/11ですらコレじゃな。つまらん。売れないからって腰が引けてるんじゃ、ますます売れないぞ?


2017/11/18 作成__2017/11/18 最終更新