忘却の河

電話機能の制約上、光ケーブルは毎年100円づつ安くなる(ポイントを電話代に転用できる)2年縛りのNTTEでダラダラ継続中なのだが、1G接続ができるみたいなので値段200円しか変わらんから乗り換えるか。固定電話も同じルータに収容されているから、今はLAN内にWi-fiのアクセスポイントを置いているが、bgn対応までなので、いっその事NTTEのお仕着せWi-fiルータにしちまおうか? 300円/月の差をどう見るかだが、5GHz帯にも対応してるみたいだし……と思ったらルータは対応してるが無線LANカードがbgnのみじゃねーか(笑)。ヤメた。

ということは、レンタルのルータは無線無しにして、今使っているbgnの無線アクセスポイントに有線1Gのac対応のを加えりゃ済む話か。だいたいうちのルータは超無骨な鋼製の弱電盤の中なんだから、外に電波飛ばないじゃん(笑)。大概のモノにWi-fiが付くようになって、やはり線を繋がなくてよいのはとても便利。速度と安定性は有線に敵わないから業務用にはちと辛いが、それもアッという間に改善されるんだろう。願わくはASUSさん、simフリー端末にFelicaチップ載せてくれ。即乗り換えるよ?

で、新参の光電話ルータは型番上がってPR-400NEになったとさ。来なくていいっつうに、やって来たのは見た目はポニーテールの相当逝ってる中年のあんちゃんだが、話はなかなか通じるタイプ。電源にサージ・プロテクタを噛ましてもらった。光電話とマイナンバーで複数化しているFAXの通信を確認してあっさり終了。ルータはデフォルト設定(つまりオレが自分で設定する)なので、正味10分位かな? そそくさと帰り支度を始めるから、IPの初期値とuser名とpasswordを一応確認すると「NTTの初期値はみんな同じ~」。ぐぬぬ。「あっそ。ボロ儲けじゃん」と言うと、ふひゃひゃひゃと笑いながら、うちは下請けだしー。普通は設定どうたらとかCD-ROM渡してうんたらかんたら説明しなくちゃいけないから大変なのよ~と同情を誘う。使わないだろうけど一応入れときますね~と設定CD-ROMやらマニュアル類をまとめてホイ。

酒粕

粕漬け

酒粕は駄酒から純吟までピンきりで、用途に合わせて適当なものを用意する。肉や魚など長期再利用ができないものは(1000円/4kgくらいの)安いモノで必要にして十分以上。粕はボウルで味醂、塩(甘くしたければ砂糖)を加えながら適当に練り練り潰す。紅鮭は極洋製フィレ1枚(半身)1kg:1000円弱のモノを見つけたら即時確保し適宜分割。粗塩を振って暫く置く。ペーパーで表面の水分を落としてから粕に漬ける。空気が入らぬようジップロックみたいなものか、タッパがよい。期間は好みだが3、4日~2週間(気温による)で食べごろ。漬け込むほどに塩が回る。

バラバラ殺紅鮭

買うとバカみたいな値段の粕漬けを安価に食おうという赤貧の懐石的試み。もちろん野菜も漬け込む。聖護院大根や胡瓜、人参等大抵のものは使える。でき上がりがまたおよよ。コレが粕漬けなのか? 今まで食っていたのは何だったんだぁ! いんちき三昧の売り物とはグレードが違うものが簡単に食えてしまう。節約だなぁ。

WAN側、LAN側共に1G接続で取り敢えずは満足。実効は今までの3~5倍程度かな? Youtubeで2時間位のデータがアレ? もう落ちてんじゃん……という程度には速いみたい。暫く弄ってみないとわからんね。上りも改善されているのでウチのWWWサーバに来る人には多少の恩恵はあるかも。取り敢えず繋がるようにして、マスカレードやらポートフォワーディングやらNATやらを設定、固定を躱してDHCPdも設定。IPv6とジャンボフレーム設定を追加して保存再起動。設定項目は前のルータとほぼ同じでちっとも新味はない。

牛肉2題

肩背肉焼肉+キノコ・スープ

380gくらいのオーストラリア産肩背肉にスープはValt Fungo謹製ポルチーニ茸のクリームスープ。生乳は阿蘇産、ピーマンは高知産、トマトは熊本産、レモンはチリ産。スープのパセリは自家産。ポルチーニは松茸と同じく匂いの素は科学的に合成できると思われるが、ケチらずホイホイ使うとそれはそれで、匂いだけのインチキとは違う趣があるものだ。

肉と汁

腿肉塊の薄切り

2kgを下回るような小塊肉をタコ糸で縛る意味は無いと思うが、肉を縛るのが好きという嗜好を否定はしない。御意のままに。オーストラリア産背肉ブロックに塩胡椒。そのまま外皮を固め焼きし、香味野菜を散らしオーブンで焼いたものを7~12mm厚くらいに切って、グレイヴィ・ソースとホースラディッシュ。厚さに関しては最低6mmというのが経験的に得た持論にして結論。異論があれば是非聞きたい。付け合せはジャガイモが多い。スープはコンソメだったり、クリームスープだったり。

肉と芋

NASから「死んどるでぇ~」と警告mail。NASのWD製2TBHDDの1台がSataエラーで死亡の模様。Diskじゃなくて基板のチップが死んだんだろう。まぁ、一応目視でLEDエラー点滅を確認し、即時諦めてWebで最安値のTOSHIBA製2TBをAll込み¥8500でポチる。2台のNASの消化率35%と73%なので、ついでに4BayのNetgear製NASを1台追加しておいた。HDDは当面、割安感が高いWD製3TBx2で。留め付けネジも不要になっていて、設定のお気楽さを含め、時代の進化を感じさせられた。NASだから当たり前だが、電源を落とさずにHDDを引っこ抜き換装。素のHDDを挿入すると自動的にRAIDが構築されるという手間いらず。夜突っ込んでおけば、朝には同期終了。報告mailも適切にして必要十分。Netgearの家庭用NASのOSはLinuxだが、ハードウェア共々極めて堅牢で信頼している。

脛肉赤葡萄酒煮

牛肉赤葡萄酒煮

バカの一つ覚え。いつもの手抜きルーチンワーク。すね肉1kgを赤葡萄酒に1週間ほど漬けておく。肉が灰紫になるくらい(笑)。一応クンクンして塩胡椒、小麦粉を振って外側にしっかり焼き目を付ける。

ソース用野菜炒め

別鍋で牛脂で玉葱、セロリ、人参を焦がさないように炒める。野菜がしんなりしてセロリの香りが立ったら、肉と肉を漬けていた赤葡萄酒を鍋に加え、ロリエなどの薬味と香味付けを加え、野菜が原型を留めなくなるまで弱火で煮る。液体が蒸発して肉が露出しないよう適宜赤葡萄酒を加える。2時間ほど煮たら、一旦、肉を取り出してスープを漉す。漉したスープに肉を戻し、バターで炒めたマシュルーム、人参、ブロッコリィ等視覚受けするものを加え、塩胡椒で調味する。食べる直前にイタリアン・パセリや生クリームを散らすと視覚的に尚宜しいが、たいていそんなものはない。

赤葡萄酒煮どよん

とんかつ

カナダ産豚背肉を厚さ2.5cmに切り分けたものを解凍し、筋切してまんべんなく塩胡椒。純正ラードと胡麻油で低温揚げ15分、10分アイドルの後、高温で45秒。油から上げて保温15分で包丁入れ。包丁が上手く通らず半分衣が剥がれたじゃないか。プロなら廃棄だが、オレは純素人だから許せ。最安肉なので脂が甘~~~くはないです(笑)。甘い肉を食いたいと思ったことは一度もないけど。最初はそのまま。以降はオリバーのとんかつソースに練り辛子で。

とんかつ2.5cm厚

百萬石

地方法務局やらムラ役場へ行った帰り、平日閑散時、風除室の前に車を駐めて利用するようになった元祖銚子丸と謂われる非回転大衆鮨割烹店。残念ながら車以外のアプローチはほぼ不可能なので、オレはいつもノンアル・ビール。飯=酒菜としては非常に辛い。車を降りる前からガラス越しに店員がメニューを手に待ち構えていてちょっと怖い(笑)。カウンターに案内されて、お得なお勧めランチ・メニューを眺めて唸っていると「普通のメニューもお持ちして」とカウンター内の職人がホール係へ促す。適切な対応ですな。で、普通のメニューを広げながら背面の板札をツツゥーと眺め、「ああ、煮蛤」と、初っ端は白板書きから選択。一貫800円。回転レベルの値付けの中では異質。暫く経って白い角皿に2貫載って登場。身一個を開いて一貫付け。大振り。需要がなくて最近よく揚がる鹿島灘か九十九里産。冷たすぎることを除けば、程々の歯応えと蕩ける味わいのバランスはなかなか。ちょい煮過ぎか。上品に塗られた詰めもあっさり辛め、くどくなくて良かった。出ないネタらしく冷蔵庫で冷えすぎていたのが至極残念。シャリもちょっと冷たいか。ネタは人肌。シャリも人肌が鮨の基本であろう。通じゃないから箸があるところでは原則箸を使うが、シャリの握り加減も及第。酢は薄め。米種が短粒種で粘りがちょっとウザいか。

入荷がなかった日のようで、目の前のネタケースの中身は褒められたもんじゃない。赤エビやタイセイヨウサケ、カラスガレイの縁側といったデレッとした回転ネタが中心だが、コハダやシャコ、コチやサワラも悪くなかった。握り職人は30代中盤か。人当たりは良いし、こちらの頼み具合から握り方やネタの切り付け、質や見た目を勘案してくるところがあって久々に感心した。黒鮪は蓄養(沖縄か奄美と見た)だがピンクのデロデロでない程度の節度もある。手巻きも海苔を巻いたら直ぐ手渡しで出してくる器量はあった。

店はファミレス風のちゃちな作りで、カウンターよりBOX席がど~んと多いタイプ。14時過ぎに入ったときはカウンター以外ほぼ満席だったが、2時間後、帰るときにはカウンターにもう一組居るだけだった。長く続いた銚子丸との業務提携は解消して、独立独歩、単価の制約なしに、ネタの仕入れも独自にできるようになったと、親切な職人がお隣りの酔っ払いオヤジに解説していた。会計はカードOK。次回の割引クーポンもたくさんくれた。その一週間ほど前に、連れて行かれた銚子丸で食うものがなくて酷い目にあった後だけに、贔屓目に見ているかもしれない。

鶏肉4題

タンドーリ・チキン+カレー

生乳ヨーグルト+スパイス+調味料に1週間ほど漬け込んだ鶏手羽(胸でも腿でも可)を最高温度に設定したオーブンでさらっと焼き上げて、食うだけというインド風お手軽メニュー。

タンドーリ・チキン

スープ代わりにブロッコリィとダールのマサラ付。サラダは概ね付ける。物足りなければパンでも焼けばよい。So easy!

肉なしカレー

唐揚げ+おコゲ

鶏胸肉の唐揚げは塩胡椒して片栗粉か小麦粉を薄くまぶし、特に工夫もなく普通に揚げる。固くならぬよう事前に老酒+水に1時間ほど漬けて水分を吸わせるくらい。

鶏胸肉唐揚げ

ゴハン代わりは乾脆鍋巴(生コーパー)を高温で揚げた通称おコゲに支那竹と木耳を炒め合わせた餡を掛けたもの。出汁は鶏ガラ。

おコゲ

唐揚げ在庫処分

余った唐揚げは冷めてしまうので翌日、胡麻油、花椒、唐辛子、大蒜、生姜、豆板醤、醤油、老酒、葱、アーモンドなどでチャチャッと炒め合わせ、飯のおかずにすることが多い。唐揚げをもう少し小さく作っておくと味の馴染みがいいんだが、そこまで考えてないわ。

鶏ナッツ炒め

せせり

鶏の首肉であるわけだが、筋肉質だがけっこう脂っこい。スーパーで買った日南鶏というまるでブロイラーじゃないかのような宮崎産ブロイラーのセセリ。塩胡椒して、弱火で脂を落としながらじっくり焼くだけ。表面がカリカリになったら皿に盛る。まぁ、想像通りの味なのでハズレはないが面白味もない。

せせり

猫が腸閉塞でまた20万コースだわ。前回は尿管結石と腸閉塞で手術+入院で20万だったわけだが、たいがいにして欲しいものだ。累積すると車の価格超えてないか? 金食い虫にも程がある。と思ったら、今度は歯石だとさ。歯石取るのに麻酔されて、怒り狂っとるわ。隣の在には生魚を出す鮨屋が2軒ある(しかない)のだが、いつも呑んだくれている方で、黒じゃない鮪をバチからインドに変えたのは何で? と訊いてみたら、裾野を広げるのは諦めたぁ~ということらしい(笑)。「金を出しておいしいものを食べたい」という人は減少の一途を辿っているというか、「安くておいしいものは無い」って本質に気付けない世の中になってしまったということかね? と店長と意見の一致をみた。金額を気にしながらする食事って、ちっとも愉しくないものね。元々、回転と同じネタは全く扱わない店だが、よりいっそう、とことん差別化を計っていくらしい。フムフム。節約志向だかチマチマ志向か知らんが、ケチ(?)を美徳とするまでの二分化がここまで進むと、生産も消費もしない、ただ金を使うのが嫌な人の相手はしたくないもんなぁ。

平日はまだしも、休日の飯は環境が悪くて困ることが多い。日高屋の場合、調理人が下手で雑、ホールのバイトが頭悪ソーな女子高生、下品な子連れ客が立て込んでいて煩い、とイイトコない。土曜日なので近くのすき家で飯でも食うかと出掛けたら、途中のジョナサンが空いていたので安直に変更。休日のせいか群女が皆無だったので予想通り静かなもんだわ。ヨシヨシと生ビール。デカいサラダに摘み3品でスタート。中間でビールx2とデカいピザ1枚。ラストは酸辣湯麺とザリガニの尻尾が載ったハンバーグ単品で腹膨れたわ。期待したわけではなかったが、ザリガニの尻尾は何じゃコレは? と目が点になるほど酷かった。店のグレードに合わないメニューをオーダーするのはもう止めよう。

麺2題

ホタテ塩バター

ホタテは北海道産刺身用Lサイズ(2800円/kg)を4個/人。最終状態が半生になるよう温度コントロール。メキシコ産アスパラ、タイ産缶詰コーン、葱は自家産、アフリカ産白胡椒たっぷり。バターは阿蘇山麓オーム乳業の発酵バター、どーんと50g。麺は39円の業スー中華生麺。調味は羅臼昆布出汁に鶏ガラ少々にシチリア海塩のみ。スープの水は西日本の硬度10程度の軟水。異国情緒たっぷりのラーメンの出来上がり。非常に好評だが、何か違うよな。ラーメンてこういうもんじゃない。

塩バタホタテ

肉ソバ

1枚50gほどのアメリカ産豚背肉を4枚/人。温玉は神奈川産。搾菜は四川産。アスパラ、葱は同上。練りゴマ、摺りゴマ、煎りゴマはどれも白はアフリカだね。老酒は浙江産、醤油は老抽に小豆島の正金醤油濃口を加えて、香港製オイスターソースと台湾製黒醋で調味している。麺は同上。好評ではあるが、これもラーメンじゃないわね。

肉そば

懐かしいブックカバーに釣られ、本棚から偶然引っ張りだした文庫本が「忘却の河/福永武彦」。30年ほど昔、まだ学生だった頃に読んだのだろうが、内容はさっぱり忘れていて、昔の本のあまりの字の細かさに感激して、つい読み直してしまった。まぁ、古臭い小説なんだが、主人公? のオッサンが忘却を願いつつ、ドブ川にとある「石」を放り込むシーンにすっかり魅せられたというか、身につまされるというか。捨てなきゃいけないもの、忘れなければいけないものを抱えつつも、忘れられなかったり、捨てる場所がなかったり、判断は常に揺れ動き、煩悩の淵に沈殿していくばかり。


2015/03/16 作成__2015/03/16 最終更新