廃庭

高齢過疎辺境限界集落の業務委託非正規底辺泥酔生活苦渋記じゃ見向きもされないことは周知の上にしてほとんど備忘録と化してきたのは事実だが、自分では時折見返して今日の献立の参考にしているから無益というわけではない。今年も気温上昇とともに植物の猛威に庭が廃園ならぬ廃庭と化し、不可侵領域が絶賛拡大中。雑草じゃなくてアスパラが生えないか? と願ってはみるものの夢のまた夢。ドクダミの園に怪しげな百合か蘭の類が毒々しい花弁を広げる。

ドクダミの園

苺が収穫期。肥料やっていない、間引きしない、植えた覚えもない(ランナーが伸びて移動してきたものと思われる)完全放置なので、元々は売り物品種のはずだが実は年々小さくなって野苺とかわらん。野苺に還るならそれはそれで悪くはない。ぎゅっと凝縮された苺以外の何物でもないだろうという味わいは野生だから当たり前。

野生に還る苺

■炒飯■

残り飯があること。一人飯であること。という、条件がそろうと炒飯を作ろうという気になる。卵、葱、生姜ぐらいが必要最小限で後はどうでもいい。スープは木耳だったり、搾菜だったり、筍だったりと不定。木耳は水で戻した後、一旦胡麻油で軽く炒めると膨張して味わいが増す。

袋茸在庫処分セルフ賄いメシ

久々すぎて卵焦げちったわ。卵は1個+卵白1個分。具はベトナム産フクロタケと中国産松の実のみ。

袋茸炒飯

レタス在庫処分セルフ賄いメシ

同じくレタスと松の実で特盛り炒飯。卵は2個。タイミングが取り戻せていなくて、やっぱり卵が焦げちったわ。

レタス炒飯

■Agnesi■

貧乏人は麦を食えと言われ早4、50年。おかげさんで着実に朝昼兼用メシの麦化が進行しつつあるこの頃。ナポリのDivellaと共にうちの主力麺であるジェノヴァのアニェージ。ツルシコ・タイプ。Divellaほど硬くはないが、程々で小麦の風味が感じられ、長短取り混ぜ種類豊富で、尚且つ安価な業務用パッケージが存在するあたりが採用の理由。個人的にここ10年以上パスタ類を外食することが殆ど無い(食べたいと思ったことがない)が、イートインでは饂飩や蕎麦をリクエストされることがない一方で、何故かパスタはしつこく執拗に求められるものである。

Agnesi

獲れたての魚に冷凍生地の焼き立てパン、醗酵してないけどコク旨漬物に砂糖たっぷり濃甘辛醤油味のオカズ、甘くないドルチェ、繋ぎだらけの煮込みハンバーグにコク旨スープカレー、イタリアンってイタリア人だと思ったらパスタのことだし、イタリア料理店で酒と主食を何にするかは命の次くらいに大事だけど、パスタなんかどうでもよくね? 悉く微妙に本筋を外し、明後日の方角へ飛翔するオレたちの繊細であっさり好みの味覚。面白い。

◆海老+チーズ+トマトソース◆

海老は13-15の黒虎、チーズはオランダ産ゴーダとスイス産エメンタールを半々、トマトはイタリア産の安っすい400gの紙パック。思いっきり凭れた。緑はルッコラ。

海老チーズ麺

◆鶏肉+ブロッコリィ◆

鶏肉はブラジル産、ブロッコリィは国産の半額で売っているアメリカ産。即席10分麺。

鶏ブロコリィ麺

◆鮑+アスパラ◆

鮑は中国産エゾアワビ、アスパラは国産の半額の豪又はメヒコ産。エゾアワビは殻付きの生食い用だが、刺し身や水貝に飽きた残りは軽く炒めてしまう。

鮑アスパラ麺

◆イチジク+マスカルポーネ・チーズ◆

イチジクは半乾燥タイプのイラン産、マスカルポーネはイタリア産Parmalat謹製乳脂肪分83%以上。ちなみに信頼するオーム乳業製は53%、雪印の類似品には乳脂肪分の記載は一切ない(笑)。緑は庭に生えているルッコラやら三つ葉やら。

無花果チーズ麺

◆パンチェッタ+ドライトマト◆

パンチェッタはドイツ産豚バラ肉で拵えた自家製熟成1ヶ月モノ。ドライトマトはアメリカ産、マシュルームは中国産缶詰、アスパラはアメリカ産、ピーマンだけ高知産。

塩豚乾苫東麺

麺量は原則長乾麺の径スパゲッティ以下で125g/人。短麺や太いのは100gが妥当かな。チーズ・ソース+タッリャテッレなんかは80gでもキツイこの頃。

■住基カード■

うぬぬ。住基カードは特に必要でもないが電子証明書が必要になったので役場へ。写真付き住基卞+電子証明で1000円。即日発行、電子証明のペア鍵作成含め所要15分ほど。職員の皆さんとても親切で、思ったより迅速であった。後日転送不要の簡易書留で発行確認が届く。これでまた一回り捕捉率が高くなったかと思うと喜びも半分。それなりのコンプライアンスを要求され、それに準じようとすると、それなりにコスト掛かってしまうんだな。そのコストがなんとか回収できる状況ではあるが、グレイゾーンを切り捨ててピカピカの嘘偽りのない世界つうのも、それはそれでなんだか厭味ったらしい世界だわ。

■ハンバーグ■

ハンバーグも比較的リクエストの多いメニューだが、安い牛肉も100円/100gを切るのが困難になりつつある昨今なので、1kgで4個を旨としている。岩塩と冷やした肉を捏ねないように適当に混ぜ、昔はミジン切りにした牛脂を混ぜていたが、最近は凭れるから止めた。気分を変えたいときはオレガノ、タイム、セージなどを微量加える。最後に赤葡萄酒を肉500gに100mlくらい加え、肉に吸わせてペッタンペッタン形を整える。

西洋松露味

昔は牛脂で焼いていたが、凭れるから今はオリーブ油。高温で上になる面を焼き付けたら裏返し、赤葡萄酒をトパァと垂らして蓋して蒸し焼き1分。肉塊だけアルミホイルに包んで予熱調理保温放置肉汁安定10分。フライパンで小麦粉を叩いた鴨脂肪肝、西洋松露薄切り、添え菜等をテキトーに焼き、皿に盛りつけ。残ったソースに塩胡椒で調味、上掛けにて完了。

脂肪肝味

スープとサラダとパンでも付ければ完璧。赤葡萄酒は黒猫ちゃんのカベルネ・ソヴィニヨンでOK。切っては食い、毟っては喰らい、牛肉の味をとことん味わう。

無花果味

■ラム・ステーキ■

近在の量販ではジンギスカン用の丸いペラペラの成型肉くらいしか置いていないが、唯一鉄道系の量販でたまに出るニュージーランド産ラムの背肉。100gで250円以上と途方もない値付けだが、あれば買っちゃうんだよなぁ。

羊背肉焼き

室温に戻して塩胡椒、タイムとローズマリー。大蒜をオリーブ油でじっくり炒め、強火にして一気に表裏を焼き上げる。

■牛テンダーロイン■

豪産のテンダーロインを2本。2.68kgと2.9kg。3600円/kg。冷凍肉ではなくチルド。豪の格付け? などはよくわからん。豪牛は飼育期間が2年だっけ? 若牛しかいないので各部の肉もそれ相当に小さい。国内に入ってくるものはほとんど穀物肥育されたもので、昔のグラスフェッドのイメージはない。頭とシャトーブリアン、フィレ・ミニョンに適宜分割して冷凍庫へ。

テンダーロイン2本

シャトーブリアン・ステーキ

シャトーブリアン(元々は人名:François-René de Chateaubriand 1768-1848)の部分を4cm厚(250g程度)にカットし、室温に戻す。焼き方はいろいろあるが、今回は低温焼きで。強めの岩塩黒胡椒+Exvオリーブオイルを肉全面にまぶし、常温で15分ほど置く。1.4kwの中華卓上IHプレートで厚手のパンを中火で温め、肉を置き蓋をして、すぐ最低温に。そのまま15分ほど蒸し焼きに。最後に強火にして肉の各面に焼き色を付ける。アルミホイルに包んで温かいところで15分置いて、温めた皿に盛りつける。

牛ヒレ肉ステーキ

焼き過ぎた(=肉が薄かった)。肉質はあっさりと脂が入って必要以上に柔らかく、赤身肉の旨味も必要十分で問題は感じない。厚みは5mm~7mmほど縮んでしまうので、もうちょい厚くカットしないとダメだな。ソースは凝らずにパンに残った肉汁と大蒜、赤葡萄酒、リー&ペリンズ、黒胡椒程度でチャチャッと拵えたもの。肉の味を愉しむなら余計なものはないほうがよい。ベーコン巻いたり、フォワグラ載せてもよいが、もうそういう歳でもない。身の丈に合わない黒毛和牛にはこれ迄もこの先も縁がないが、外であまり肉を食わなくなったのは、箸で食えとばかりに肉に切れ目が入っていたり、ソースが甘ったるい醤油味だったり、白飯が出てきたりするのが嫌だから。白飯は無視してそのまま残せばいいんだけど、ご飯のオカズ的な位置付けの肉にされるのがかなわん。

■牛タン■

牛タンを買ってきて、必要ならば皮を剥き、根本から2.5cm厚で4枚くらいまでが脂肪が入って柔らかい。中央から先は5~8mmくらいに薄切りにしないとちょっと固い。豪産で一本800gほど、3500円位。表面に包丁で切れ目を入れ、塩胡椒。大蒜を弱火で熱した油でミディアム程度に焼くだけと、いとも簡単至極。レモンを絞って食う。

牛タンステーキ

重いモノのみならず、日常の買い物はネスパに傾斜しつつある。店に出掛けたところで棚に展開されている商品は、わざわざ手に取って眺めるほどのこともないグレードだ。経験的に、露骨なハズレを引くこともない。嵩張るものを持ち歩くのが嫌だからといって、車を出しても、どこも駐車場がしょぼくて出入りに時間がかかったり、空きマス探すのが面倒だったり、下手糞の後で苛々したりで凡そ清々しい感情に浸れるわけもない。結果的に調達のネスパ化がいよいよ進行する。ビールのケースなんて足で蹴飛ばしてもいいのに、配達の人も恐ろしく親切で丁寧だしな。AEON、イトヨ、SEIYU、Trial、楽天マートあたりを利用するが、AEONは優待カードが使えない(6/5注:今は使える:知らなかった、いつからだよ!)、イトヨは割高(特に8の日(笑))、楽天マは送料無料価格が低く比較的産地表示が厳密で好感なのだが、卵10パック買えるようにしろや。Trialは生鮮以外で品種が限られる……と、それぞれ一長一短。底辺用の肉はさすがWalmart傘下、合同会社SEIYUがアメリカ産を滞り無く揃えていて、箱ビールも他より格段に安いからほとんど一択状態。

■刺し身■

刺し身2種

モノが良ければ刺し身もときどき買っている。共に購入後一晩冷蔵庫で放置したもの。メジは見た目じゃわからないから選択が極めて難しいが、部位と値付けで判断するしかない。水分多いからキッチンペーパーに包んだほうが良かった。隣に同じ愛媛産の養殖真鯛の刺し身が並んでいたが、さすがに色が回転寿司ネタで手を出す気にはなれず、倍額以上を叩く羽目になった。

解凍中

鯛は寝かしがまだまだ甘く旨味が湧いていない。鮨屋であんちゃんが全長60cm、5kg超えの真鯛を捌いてサク取りしていた。「その大きさだとどのくらい寝かすの?」と訊いたら「いちにいさん…」と数えるから「3日?」と思いきや「3週間」だってさ。目が点になったぜ。良い子のみんなは獲れたて捌きたての新鮮な魚を出してくれるお店に行きましょう。

腹身サク

メバチの腹身は葱鮪鍋用に買ったもの。塩水半解凍で3分割してちょっと刺し身で試し食い。厚みは10mm強と握り鮨の標準程度に削いでみた。見た目ほど筋は気にならないが、あまりの脂に2枚でギブアップ。よく食えるな、おい。

腹身刺し

次回はすっかり乖離した味覚を強制的に引き戻す試みと挫折、にしようかな?


2014/05/25 作成__2014/05/25 最終更新