R.I.P.……

気温はそうでもないが、湿度がウザいので今季エアコン初日は6/14だった。夏……ということで、鮪は終了。狙って獲る近海黒鮪は全て漁期を外れた。代わりになるものは、鯵・鰯、ヒラマサ、スズキにカワハギ、蝦蛄、穴子かね? 今年の新子は早くて、けっこう揚がっているらしい。尾岱沼の縞海老が漁期に入ったので早速賞味。殻を剥くと縦方向にシマが入っているのが目を引くが、味はホッコクアカエビ(甘エビ)やトヤマエビ(ボタンエビ)とさほど変わらず、面白味には欠けるが上品であっさり目。葡萄海老はほとんどといっていいほどすっかり見掛けなくなったが、縞海老は寺泊や輪島あたりでもけっこう揚がるし、ロシア産もあるからあまり希少価値はない普通のエビ。産地では異様に評価が高いが、築地に来るとタダの海老になってしまうという、昨今有りがちな話。ナガス鯨の尾肉は最良部位か? なんという蕩け具合。鯨肉は火を入れると臭うので、刺身がベスト。冷っこいのを握って葱生姜、煮切りでさっと食うのが最高。蟹は毛蟹が最盛期。茹で上がりの甲羅を剥がし、抜いた身にタップリと蟹味噌を載せて、人肌よりちょい温かめで食う。軍艦仕様のパリパリの海苔と温い酢飯のバランスがよござんした。

Rastemeが死んだ。オレのRDA-520は元気だが、製造元と販売店が死んだらしい。720買っておけばよかった。合掌……してたら、今度はサーバーのこのWebが置いてあるHDDが死んだ。更新頻度からバックアップは週一設定だったので、このファイルも消えた(笑)。既に躰も言うことを聞かないが、あっちもコッチもみんなボロボロと壊れていくな。そろそろ来るのか? 身を以て末期というやつが。

量販に買い出しに出掛けても魚売り場は素通りすることが常になったが、たまにはと眺めてみたら、地元産のかつては全く手が出なかったけっこう大粒の蛤が5個で300円と嘘のような値段で笑った。模様は鹿島灘のチョウセンハマグリに見えるけどなぁ(笑)。その隣には湾内産と表示された丸々肥えたホンビノスが一網山盛りで捨て値。別のコーナーには湯掻いて剥き身になってきれいに並べられた地元産鳥貝。鮨屋では結局身が小さくて湾内鳥貝は仕入れなかったらしいが、確かに小さくて薄いわ。ジャンク寿司のネタレベルだが、これまたトレイにびっしりで数百円と破格。価格は需要を素直に反映した結果だろうが、「外国産は毒入り危険」とアピールすればするほど国産品が値崩れするという、もう、ほとんどギャグじゃないすか(笑)? もう、弾切れか? キャンペーンが足りないぞ。

■牛丼一丁~~~■

牛蒡牛丼

牛蒡があったので、安直に牛丼風にしてみた。肉は豪牛の肩肉薄切り見切り品だったかな? 脂はグッと抑え、味付けは醤油と味醂のみ。あっさり味付けしたほうが、飽きないし肉の旨味を十分に味わうことができる。今年も鰻を食べに出掛けた吉野家では、牛丼の注文が入ると店員が厨房に並一丁~~~などと発声するのが古臭くも新鮮だが、「丁」という単位も今や豆腐くらいにしか使われなくなったな。紅生姜と七味はすき家で持ち帰りの際に貰って来るもの。甘酢生姜は毎年漬け込んでいるが、紅生姜は牛丼とソース焼きそば以外に使い道が思いつかないから、すき家のもので何ら不便を感じない。七味は浅草移転で上手く時流に乗った薬研堀(東日本橋の大野屋は後継者皆無で途絶えたか?)の芥子の実・麻の実増強ヴァージョンが好みに合うが、香りが立ちすぎて牛丼には合わんね。

毎度6月恒例の大戸屋。近傍のSC内テナント。開店30分後の朝10時半。先客ポツンポツンと男女各1。60席ほどはあるので、ガラガラ。とうとう牛肉メニューが消えて、異様なまでの野菜押しと鶏肉ばかり。焼き魚は縞ホッケ、紅鮭、つぼ鯛、大西洋鯖と典型的な商社一括仕入れと、なかなかの選択眼で充実しているが、どれも容易に入手可能で、自分で簡単に作れるものを外で食う道理はない。悩むほどもなく、四元豚カツ重と追加でポテトサラダを注文。飯は大盛りにするか訊かれるが、外食の米は必要最小限を旨とするから、もちろん普通盛り。最初に氷水。飯の途中で薄い焙じ茶が出る。

カツは1cmほどの厚み。正統的な背肉。縦に切れているだけでなく、女性用か? 齧らず一口で口に入るよう? 横方向にも包丁が入っていて興醒め。衣は薄め。スライス玉葱、玉子、三つ葉と定番仕様。つゆは甘味が薄くあっさりと上品で好感。微かに昆布出汁の風味を感じるが、鰹出汁が主流のこの辺りでは珍しいタイプ。量は若干多めか。飯底につゆが回って少々食いにくい部分がある。カツと白飯の間に玉子が回っているんだが、作り方がイメージ出来ない。自分で作ると蕎麦屋のカツ丼風のメリハリの付いた味付けにすることが多いが、昔一度食べた浜勝のカツ丼を思い起こさせてくれた。丼じゃなくて重だからか? 四元豚は三井系の商社がアメリカで作った豚で、しつこくない脂と癖のない素直な柔らかさと旨味が特徴。肉そのものの質は飼料米をせっせと食わしてる国産三元豚より高く評価している。

全く期待していなかったポテトサラダは予想外。マッシャー2個分にサニーレタス、トマト串切り一切れ、甘酸っぱい醤油系ドレシングが付く。値段の割にボリュームがあった。肝心のポテトは玉葱、人参のミジン切りが入る。キメが細かいクリームタイプで塩味も適度で上品に感じた。一方、大根人参牛蒡のお新香が甘めでちょい貧弱。味噌汁は味噌汁サーバかな? 出汁は出汁入り味噌そのままの味で風味がケミカルで残念なレベル。

黒漆風の巾細めのプラ・スプーンが付いてくるんだが、ありゃなんだ? 味噌スープをすくって食えということか。総じて、エグいファストフードを食べ慣れている身としては、味付けの基本が上品で、おいしいと感じた。量はともかく素材の選択は悪くない。変に高級ぶらないセンスも嫌味がなくてよい。やたら凝った豊富なデザート類と女性化が著しいメニューも戦略としては極めて理に適っていると判断すべきだろう。

■新たなる挑戦~~~~梅紫蘇おろし-冷やし蕎麦■

子供の頃から仙人になりたいと考えていた。蓬莱山に篭って霞を食って滝に打たれているアレだ(笑)。道に迷った人に禅問答を吹っかけて暇を潰すのも悪くない。現実は概ね、ほぼ真逆の方向性を指向しているが、諦めたわけじゃない。何となく材料が揃っていたので、庭からシーズン絶好調の紫蘇だけ摘んで来て、梅紫蘇おろし。素麺や饂飩との組み合わせは一般的だと思うが、梅と蕎麦は合わんから、この辺りではあまり見掛けない。オレが茹でる蕎麦は赤貧の極み、色が着いた小麦みたいなもんだから、まぁ、無問題だろう。

梅紫蘇おろし蕎麦

梅は自分で干した2010製南高梅2個。種を除いてほぐしておく。紫蘇は庭摘み。水にしばらく晒し、千切り。おろしは普通の青首大根、葱、茗荷は売り物、三つ葉は自家製。蕎麦つゆはいつもの枯節出汁を返しと合わせたもの。

雨の日曜日、朝8:00前。腹減った。吉野家鰻丼2枚盛り二回目。今年二回目。人生三度目の吉野家である。ガラガラだろうと思ったら、先客1名。カウンターは素通りして、迷わず奥のベンチシート、四人掛け椅子席へ。シートはベージュで壁紙がモスグリーンであったわ。記憶違い。すぐにオバさんが飛んできて注文伺い。去年の鰻丼のときと同じ人。一度意識的に見たものは基本的に忘れることはない。

今日は店員が老中若で計5人。休日だから? なのか、入れ替わりの時間だからなのかは不明。前回、味噌汁がフリーズド・ドライから普通になったと書いたが、眺めるまでもなく、これ見よがしな位置に味噌汁サーバが置かれてた。いつもの鰻丼2枚盛り+Bセット。AはサラダでCはキムチかな? どっちも食べたことがないから味はわからん。

今日の鰻はちょっと肉厚。というか、2枚盛りは割安なので、肉厚な頭側と尻尾の部分が1枚づつといった組み合わせで提供されるのかもしれない。尻尾側を1枚載せた並鰻丼じゃあまりに貧弱でトラブりそうだわ。相変わらずの大鰻ないしは端物の3分割で、小骨が少々目立つのは前回と同じ。身肉は前回より厚めで脂が載った部位だったのだが、2枚盛りでも量としては非常に不満が残る。1枚あたり75gどころか60g程度じゃないか? 普通盛りとは言え、ウソみたいな飯量だから、バランスとして鰻食ってるって満足感に乏しいんだな。飯の半分ほどをお新香で食うかたちは、ウチの日常食みたいでちょっと寂しくて貧乏臭い。今日は山椒が2袋だけど、臭みは皆無で必要はなかった。お新香は前回より盛りが良くて、見た目豪華、部位も大きめだった。皿に盛った人の個体差なのだろう。オバちゃんがお茶のお代わりを勧めてくれるが、水道水や緑茶は常に遠慮することにしているので申し訳ない。鰻と味噌汁とお新香のみの評価だが、吉野家は甘くないのは好みに合うんだが、松乃家と同じく、塩味(醤油味)がちょっと濃いな。今度は世評が高い牛丼を付けて食ってみよう。

箱の外

この時間帯は、鮭定食や納豆定食などが出ている模様。それ以外は判を押したように牛丼だが、味噌汁も付けず、牛丼だけという注文が多いことに驚いた。別に聞き耳立てているわけじゃなくて、BGMがない上に、厨房がでかい声で復唱するから否が応にも耳に入る。後から入ってきたオヤジ唯一名がシングル鰻丼を注文。が、驚いたことに、品切れだって。あらあら残念。オレの注文がラスト2枚だったのね、ラッキラッキ。だが、稼ぎどきの日曜に切らすのはマズイんでないか? 昼前に配送があるんだろうか?

帰る頃には10席しかないU字カウンター席はオッサンとオヤジとジジイが肩を寄せあっていっぱい満席。1つおきじゃなくて、ホントにみっしり満席なんだぜ(笑)。これが噂に聞く吉野家信者なのか? 30席ほどある椅子席は中途半端に離れた位置に鰻食い損ねたオッサンがポツン。あとは壁際ベンチシートに踏ん反り返って、ゆっくりお茶を呑み呑み、欠伸しながら寛いでいるオレしか座っていない。店員が席を指示するわけでもなんでもないのに、何なの? この店(笑)。洗練された都会の作法を識らず、外食など滅多にしない私には、なんとも理解し難い不思議な光景だった。あっち座ると、もしかして安かったりするのかな? でも、これじゃあ、普通の客は入れないだろ(笑)。欲しい客をどう取り込むか、もう少しレイアウト考えなくちゃ。オヤジがガラス面にびっしり映ってたら、オレだって即座に回れ右するもん。

伝票を手に店員に勘定を告げると、即座にオバちゃんがツツーっと寄って来る。伝票にWAON一体型カードを添えて手渡すと、オバちゃんが決済してくれる。カウンターの突端にあるレジでWAONが鳴くと、黙々と食っていたオヤジたちが一斉に顔を上げる。そんなに注目しないでくれよ。今どき 珍しいか? カードとレシートを受け取り、ごちそうさまをオバちゃんに告げる。笑顔の綺麗な人で、若いころは美人だったことだろう。たいてい黒っぽい服で脳天も今のところ黒っぽいせいか、間抜けなサブの赤外線センサー(内外とも空間が狭いから感度を上げられないんだろう)はとことんオレを無視しやがるから、ガラス面の静電誘導のメイン・スイッチに手指4本分の静電容量を食らわせて外に出ると、雨はすっかり上がっていた。

■重暑苦しい短麺■

ソフリット

で、結局、吉野家から帰って飲みながら仕事して、飲みながらソフリット⇒ラグーソース作って、その日の午後2:30、腹減ってすき家で特うな丼ゴハン少+唐揚げ10個でビールx2、お新香付き食ってるオレって何なんだろう? と、自分でも思うわ。

牛挽肉

ソフリットは定番、オリーブ油に玉葱人参セロリ。肉は牛赤身肉の粗挽きが必須。赤葡萄酒はモノを気する必要はない。水は使わない。トマトはサン・マルツァーノの缶詰。ドライトマトを加えてもいいか。加熱放置を繰り返し、水気がなくなったら赤葡萄酒を加え、最後に塩胡椒で味付け。パンに溶かしたタップリのバターにラグーソースを和え、茹でたてのフジッリを加え、軽く煽って火を止める。器に盛りつけたらフルパワーでグラナ・パダーノを下ろす。

ラグーソースのフジッリ

下ろしたペコリーノ・ロマーノに全卵1、卵黄1、パンチェッタは自家製のものを5mm厚くらいに適宜削ぎ切る。パンでパンチェッタをじっくり炒め、塩と脂が出たら、茹で上がりのペンネと一緒にチーズと卵の入ったボールに入れてシャカリキに手早く掻き混ぜる。器に盛って黒胡椒を挽く。

チーズソースのペンネ

すき家17回目ぐらい。飽きてきたのでペースが落ちてきた。午後3時。鮨屋に行こうと思ってたのに雨だから近場のすき家。店員は見慣れぬ真面目そうなお兄さん1名。ドライブスルーの対応中で、椅子席の先客、中年女1+茶髪男女2が苛立って卓上ボタンをピンポコピンポンピンポコピンポンピンポコピンポンピンポコピンポンピンポコピンポンピンポコピンポンピンポコピンポンピンポコピンポンピンポコピンポンピンポコピンポンピンポコピンポンピンポコピンポンピンポコピンポン連打。煩せーよ。小学生かよ。一人しかいねーの見りゃわかるだろ。あーでもないこーでもないと凝った注文をようやく取り終えてパントリィへ。早速先客の餌を作り始めるか? と観察していたら、律儀にオレの麦茶を持って来てくれて、オーダーを促される。いつもの特うな丼飯小盛り+健康セット+ビールを注文。でもって、あんちゃん。厨房に戻るとまず鰻を電子レンジへ。次にビールを持って来て、冷奴に葱生姜、トレイを準備、器に飯盛中に鰻が上がり、あれよあれよと3分も立たぬうちに出揃った。あんちゃん、グッジョブ! 面倒くせぇ注文は後回しという、なかなか出来た人だった。

箱の中

少しずつロットが変わっているのだろう。いつもの頭1/3と尾1/2カットだが、脂と身肉の柔らかさのバランスがこなれて来た。タレも醤油辛くもないし甘すぎるわけでもない。山椒も吉野家のものより香りが立つし、ピリリとした味も残っている。和山椒も粉になると加工食品扱いで産地が全くワカランチンになるので、イートイン仕様の山椒は青果販売の生実を自分で加工したものを使っている。乾燥させて挽けば粉に出来そうだが、実のほうが見映えはよい。ホントはキクカワのように2尾並べて、重箱の縁で尻尾を折り返すと飯が見えなくなるんだが、許せ、在庫が逼迫しているんだ。

量販ではちょっと形が違う、インドネシアやアメリカ産の鰻を見掛けるようになったが、まだまだ少数派。冷凍倉庫に寝かしているものを出してくりゃいいだけだから、商社が売りたい価格さえ呑めば、供給には何ら問題はない。マダガスカル鰻は見たことないが、原型を留めない鰻加工品に用いられているのだろう。東日本の川に遡上する鰻が終わってしまったのは事実だが、そんな鰻を今まで食べていたわけでもあるまい。

■バナナ■

chiquita

普段買っているのは1kgで100円の普及品。チキータ・バナナが多いかな? 近くの八百屋で、青いのから黄色いのまで、いろいろ選べる。一房(半円状で20本くらい?)で2kg強。おおむね200円と重さの割りには安い。日本向け低地栽培レギュラー品はフィリピンのミンダナオ島産。食い切れない分はスライスしてラム(黄色いヤツ)に漬け込んで、マスカルポーネをクリーム代わりに盛って、ミントの葉っぱでも散らして食うと、大化けする。たかがバナナ。されどバナナ。

市場の活力?

“市場の活力”は青果卸が開発した新しいブランドだそうで、レギュラー品より標高が高いミッドランドの12ヶ月栽培ものらしい。バナナは寒暖差の激しい高地産ほど甘味が強く高値で取引されるんだそうで。

■FolksHamburg■

年に一度くらい食べたくなって、作ってみる国民食ハンバ~グ。外で頼もうとすると、肉がショボかったり、ショボい割に脂身ギットギトだったり、混ぜものばかりでフニャフニャだったり、ソースが徹底して醤油味だったり、酷いのになると茶色い液体にビチャビチャ浸かって肉がグズグズだったり、目玉焼きが載っていたり、極めつけは横に米飯が添えられていたりと、ガッカリ感と絶望感に苛まれ、全く手が出ないものの一つ。創作和食だから材料だって何を加えても良いし、脱脂大豆でふかして結着剤やらビーフエキスで味付けすれば重量を稼ぐのもチョロイもんだということはわかるが、肉料理の基礎を蔑ろにし過ぎだろ。いろいろ作り方はあろうが、私的な方法論は固定化してきた。

牛肉は脂身皆無の腿や尻などの赤身正肉塊を5~7mm程度の粗挽きにしてもらうか、挽き方が合えば正肉の冷凍挽肉(内臓不可)の類でも気にしない。脂は自分でコントロールしたいので必ず赤身肉。1人前300g程度と控え目。追加する脂はおまけにくれる角切り成形のものや、筋状に剥いだヘット。角砂糖状のものなら1人前で2個。凍らない程度に冷やした肉はボールにとって、600gの肉に対し岩塩6g、包丁でテキトーに刻んだヘット4個を加え、手早くテキトーに練る。あんまりコネコネしないようにな。成形が可能な程度で。好みと気分でタイムかマスタード種子を少々加えることもある。いろいろ、ちまちま・ゴチャゴチャ加えて肉量を如何に減らすか腐心する必要はないので、あくまで手軽さを追求する。繋ぎはなくとも(塩こそが繋ぎだから)全く問題なく繋がることは一度試してみればわかる。途中で赤葡萄酒100ml程度を加え、肉にタップリ水分を吸わせ、2つに分けて扁平俵型に成形する。

よっしゃー

先にイモやブロッコリィ等添えモノを準備してから、焼きのスタート。300g程度ならオーブンを使うまでもない。厚手のパンをよく熱し、刻み大蒜を加えたオリーブ油を敷いて加熱する。パテを置いて強火で1分ほど。動かさないで焦げ目が付く程度に焼く。裏返したら赤葡萄酒をトポっと加え瞬間的にアルコールを飛ばし蓋して、中弱火に落とし、蒸し焼き2分くらいかな? 何でもそうだが火入れは最小限。ミディアム程度の焼き加減が好みだが、急がないと余熱で火が通ってしまう。赤葡萄酒はスペインのテンプラリ~ニョやチリのメルロのいっちゃん安いやつで十分だが、甘口のシェリーやポルト酒だとぐっと趣が出る。

もぐもぐ

フライパンに残った残滓に赤葡萄酒、塩、黒胡椒、赤葡萄酒ヴィネガ、リー&ペリンズを適当に合わせソースにする。最後にブランデーをちょい加えることもある。皿に盛ったハンバーグには5mm厚にカットした醗酵バターを載せて、気分でレモン汁を絞ってもよい。常備は難しいが、バターよりガチョウや鴨の脂肪肝を軽くソテーして載せるとベスト。で、まぁ、ナイフで切っては食い、切っては食い、ギリギリと奥歯で噛み締めて赤身牛肉の純粋な旨味をたっぷりと堪能するのである。相変わらずハンバーグで白飯を食うという高尚な境地には達することができず、付け合せはこんがり焼いたバゲットにマスタード。サラダとスープが付けば申し分なし。

オマケ

かざすスタンプが45個溜まってて、期限が6月末らしいのでイザまくど。取り敢えず30個でダブルチーズバーガー(DCB)を貰って、1500円購入で次回30個でもう一個DCBを貰おうか? 正規の売値がいくらか知らないが、概ね10%の還元率かね? 1/4£肉の新種を買ってこいとの下命を受け、ハバネロとマクドで唯一一択の2x1/4£のDQPwCバーガー他一式であっさりスタンプ15個ゲット。ということで、一件落着。まぁ、ココ1年ほど利用してみて、返す返すも残念なのは、パンと肉パテというハンバーガーの基礎的な部材に魅力が乏しいこと。パンはがっしり、どっしり歯応えがあって、歯で喰い千切りながら、麦の味を味わいたいし、肉は最低半パウンド、中を半生にできるグレードを、と思うんだが、そんなところにコストを掛けても、評価にも利益にも繋がらないのは不幸の極みにして、心底同情するわ。

ハバネロ+DQPwC

正統的なとんかつ屋が皆無に近いほどの場末ということもあり、お手軽ファストフードながら揚げたてとんかつの松乃家には期待しちゃうんだが、無理な価格設定がここに来て響いているねぇ。それほど手間が掛るわけじゃなし、自分で作れば大根葉の赤出汁や漬物も付けられるから、安直に自作に走ることは容易い。タダ券消費がてら回高屋に入ったら、餃子がちょっと変わって、肉とニラが増えたね。おまけに大蒜がちょっと臭わないか? 幻滅した。早く出したいという気持ちはわかるが、レンジも焼きも相変わらず甘くて皮にフニャフニャした生っぽい感触が残るのも厭だな。人間の消化器官は火が通っていない生のグルテンを消化できないんだ。最近はしつこくビールや餃子の順番を訊かれるんだが「餃子はゆっくりでよござんす」と注文し、急かさないことで回避することにしている。ここの飯モノには心惹かれないので、新規開拓で焼き鳥(レトルト・パウチ)、黒酢冷やし中華、塩麹つけ麺の赤と試してみたが、どれもこれも、ホント「それなり」のレベルを貫き通すポリシーを絶賛しよう。ちなみに辛いというほどではない赤のスープの唐辛子系香辛料は、辛ラーメンやトムヤンクンの加工食品によく使われている何らかの人工? 香辛料と同じ。自然の唐辛子類では起きない、ある種の体調の変調を毎回引き起こしてくれる(笑)。

ビールを飲むから午前10:30から11:30、3:00~禁煙タイム終了の17:00までのみの利用だが、どの時間もまんべんなく、それなりに客が入っているところを見ると、南関東駅前駐車場なしマックか牛丼屋近傍という、堅実+オコボレにあやかれ出店戦略は、中華居酒屋という高めの単価設定でも客を惹けるという意味で、まぁ、当面は実に優れた経営感覚だ。メニューは残念だが、近くにロクな店がないという絶妙なポイントを突いている。

■日高屋の真似をしてオレ的つけ麺■

情報が隔絶された生活をしていると、何でこんなものが流行るのか? というものに出くわすことがある。その一つが蕎麦の中華版とも言えるつけ麺。歴史は相当古く、昭和の中頃から専門の店があったと記憶している。立ち食い蕎麦と同じく、駅前ファストフード。行きや帰りにちょっと引っ掛ける的なノリだった。濃い目の中華スープに冷やして締めたかんすい麺、トッピングに刻み海苔とシナチク、ピンクの渦巻きナルトというのがかつての定番。一般的には夏の食い物だから、つゆは冷たく冷やしていたのが基本だったが、今は知らんわ。

肉なしつけ麺

試行1

牛蒡と大根を千六本(百六本にしか見えん)にして、胡麻油でじっくり炒め、煎り胡麻、顆粒鶏ガラスープ、老酒、醤油を加え、煮立てたものを一晩冷やし、漬けつゆにする。麺はかんすい入り中華生麺2玉、きっちり氷で締めた麺に胡麻油をまぶし、恥ずかしながら青海苔じゃなくてアオサを散らす。刻み葱を加えて、モグモグ。肉なしの非情さを心ゆくまで嘆く。

肉入りつけ汁

試行2

前回の反省にたって、少しコッテリ版。インド産ピーナッツは乾煎り。中国産筍水煮は適宜カット、イービンヤーツァイ(宜賓芽菜)は刻む、葱ミジン切り、自分で漬け込んでる人参と大根のパオツァイ(青唐辛子入り泡菜)を適宜、シャンツァイ(香菜)が端境期で仕方なく三つ葉。

肉入りつけ麺

つゆは豚背肉を焼いて、練摺煎胡麻、朝天辣椒(四川産唐辛子)、胡麻油、老酒、鶏ガラ出汁、醤油、砂糖、黒香醋、花椒2種を合わせたもの。摺り煎り胡麻と唐辛子を砕いたものに、高温の胡麻油を掛けて、ジョワっと瘴気を立ち上らせるのがコツだ。つゆはホット。麺2玉はキンキンに氷水で冷やして締める。つけ麺しながら、適宜具を加え、モリモリ食うのである。工夫に乏しいが、なかなか気に入った。


2013/07/12 作成__2013/07/20 最終更新