Selling Japan by the yen

半年振りくらいに松乃家。相も変わらず起死回生の期間限定!チキン・メニューのオン・パレードで、その涙ぐましい努力には哀切すら感ずるわ。交通系カードしか使えない食券販売機の前で腕組みをしてウヌヌと3分ほど黙考。お金はドコに入れるのよ? ああ、ここか>取り敢えず財布を出して~1000円札を機械に入れて……>左上から右下へ、あるはずの食べたい主メニューを探す>アレ? ないじゃん……もう一度>これかぁ? 名前も値段も違うんじゃん! たわけ>で、ビールはどこだァ?>ボタン押せないのは金が足りんのかぁ?>で、追加の硬貨はドコに入れんだよコラ!>え~っと、後、お新香なかったっけ?>お釣りはどうスンダ? ああ、このボタン押すの?>チャリリンと、ようやく取引完了契約成立するのであった。ドコが合理的なんだろう? このシステム。ちなみにビールのお代わりは店員を呼んでその場で現金払いが可能。ヨーロッパのバーみたいで、こっちのほうがずっと合理的だろうに。

U-pork

いつの間にかWロースとん定食が790円と60円値下げしていて目が滑ったわい。Wチキンの方が押しやすい位置にあったりするので、ここの食券販売機はアブナイ。価格ダウンは歓迎する。そうそう、従前の価格設定は明らかに不条理だったものな。ホホーっ、珍しいこともあるものよとツイ手が出たが、結果は微妙。今回のロース肉は2枚とも背肉であったが、コストダウンで重量調整。大きさを変えると目立つから、厚みが確実に3~4mmほど薄くなった。ペラペラ。重量で30%カット、100g/枚あるかどうか。ないだろうなぁ~、80gか? 筋が多く肉質も落ちた。看板のロースカツ定食の価格を490円から上げられないことによる不条理にしてシワ寄せも、ここまで来るとさすがに抜本的なブレイクスルーを求めたくなるぞ。

ロースとんかつ定食の元

一方、トータルのカロリーが減ると実質値上げがバレバレになるからか、生パン粉の衣はいっそうのバリバリ粗衣、二度付けか? と思わんばかりの厚衣と化していて、やり過ぎ感が半端ない。肉を減らしても、油が染みた厚衣で満腹感は確実に増大した。いやはや、食い切れないかも? と不安になったくらい。シングル・ロース定食にはずいぶん前から付かなくなったレモン櫛切りは健在。きゅうりのQちゃんみたいな業務用漬物は別途(メニューにない?)。紫キャベツの飾りは半減。普通のキャベツも2割減といったところだが、個人的にはどうでもよいから無問題。

Wロース肉

肉の下味が薄くなったのも、コスト・ダウンだろうか? とんかつは最初に必ず、一切の調味料無しで、カツをそのまま味わい肉質や衣の出来を判断し、塩だけ、レモンだけ、ソースと辛子といった順で変化をつけていくので、以前との落差は明らか。ど~せ、ソースや大蒜臭漂うニンジン・ドレッシングをドバドバ+ベッチャベチャに掛け回すんだから、予め省けるものは省くという合理性の発揮かね? 気持ちはわかるけどさ。総じて、「てんや」や「かつや」といった創造的なまでの独自ジャンルの未来的“何か”を提供する外食チェーンと同じ道を歩んでいる気がするが、このところ、飯時を外しても、常時50%ほど席が埋まっているところを見ると、方向性は正しいのだろう。

ロースとん

まぁ、悪いところばかりではなく、なんと、味噌汁がまともになっていて驚き。相変わらずワカメだけの具だが、合わせ出汁の風味が感じられるという画期的な進歩を遂げていたのであった(笑)。塩味も薄まっていて、飲めるレベル。白飯は特盛がなくなって、最大で大盛りになったようだが、品質が上がったせいか、異臭が漂うことはなかった。生ビールも回高屋ほどではないが、値下げ? になった上に、ジョッキがちょいと背高になっていて好感である。生中という呼称だが量は500mlには大きく欠けていると思う。中身は多分アサヒ。グラスの冷え具合、泡の立ち具合まで別の店か? と思うぐらいの改善でちょっと見直した。続くかなぁ? 期待してるよ。

oshinnkotuki

輸入豚肉には現状136%というベラボウな関税が掛かっている(1万円の豚肉を通関するためには13600円を国に納めなきゃいけない。ちなみに牛肉は38.5%)が、取り敢えず、アンチ上海機構としてのパックス・アメリカーナTPPブロック経済同盟によって、遅くとも10年後には関税ゼロが確約されたね♪ まだまだ、お家芸のありとあらゆる揺り戻しと、なし崩しが繰り返されるのだろうが、その差額に巣食っていたシロアリの慌てふためき振りが滑稽だ。松乃家の豚肉はアメリカ豚だし、米はオーストラリア米を混ぜているんだっけ? 価格維持の上で利益率を上げても1枚300gのトンカツだって夢じゃない時代が来るわけだ(笑)。この手のファスト・フード・チェーンは“酒は飲めるがタバコは吸えない”という極めて貴重な飲食店で重宝しているのだが、元々中身の質に対する価格が非常に割高で、更に、ここに来て昨今の円安傾向が食材調達を更に圧迫して著しい品質低下を招き始める事態に発展しているが、ようやく根本的な改善が図られる時代がやって来るのだろうか? 来ないだろうな♪

■レタスでサラダ■

昔は腹の足しになるものは何でも食ったが、所詮は添え菜。総摂取量が減れば最初に脱落しがち。それでも、たまには生野菜や豆といった植物原料を口にすることもある。白飯のときにサラダは食べないので、主たる肉の添えものとしてのパスタ、パン類と組み合わせることになる。

レタスサラダ

拘りはないので、味付けは各種ヴィネガーと塩・胡椒という至極簡潔なものか、チーズや玉子を加えた腹持ち改善を計ったものぐらいで足りている。稀にオリーブ油とヴィネガー、卵でマヨネーズを、生クリームと醸造酢でサワークリームを、練摺煎胡麻と椒、醤油で中華風ソースを作ったりすることもあるが、そういう凝ったものは基本、ハレの日だけだね。

レタスサラダ再度

昨今は量販やデパ地下などで、絢爛豪華な量り売りサラダを目にする機会が増えているが、切れた刺身を買うことがないように、千切れた葉っぱにも、そこまで裕福ではないから食指は動かない。もっぱら、盛り合わせや材料の組み合わせ眺めてフ~ンと唸って、老人用に見繕ったものを一口貰ったりはするが、豊潤な糖分と雑多なアミノ酸のキツさに参ってしまう。あれは一種のオカズのレベル。

レタスサラダ三度

トマトは高価だから夏の最盛期以外滅多に使えない。味わいが年々果物化しているのも敬遠する理由の一つ。アスパラ、ブロッコリィ、アボカドなんぞもメキシコ産やアメリカ産しか買えない。生鮮葉物は性質上輸入品がほとんどない。ロメイン・レタスは1年の内ほんの一時期しか手に入らないので、普段はフツーのレタスで割り切る。夏場を除けば香川や淡路島、愛知のものも手に入る。大きさよりも重さで選ぶ。

レタスサラダ混ぜ

冷やした玉から葉を毟り、水洗後よく水気を拭きとって、大蒜を炒めたExVオリーブ油でしっかり和える。ルッコラやチコリ、バジル、スライスした生玉葱を加えてもいいだろう。塩、胡椒、リー&ペリンズで調味したら、大きめのレモン半個を搾り、温泉卵と事前に揚げておいたクルトンを加え、ExVオリーブ油をタラタラ。最後にゴリゴリとハードチーズを下ろす。パルミジャーノ・レッジャーノが本来だが、グラナ・パダーノやペコリーノ・ロマーノなど安価なもので代用することも多い。香りが飛ばなきゃ何でもいいか。チーズは高価だから量はどうしても少なめに誤魔化す。

レタスサラダ食う

まだまだ禁断の海産物だが、まずは特厚(2cm)のクエから。おぉおぉお。九州でアラと呼ばれ、和歌山以西の暖かい海で揚がるハタの仲間の“本物”。ちょっと若いが、噛めば噛むほど旨味が広がる熟成された白身。縞になった鮮やかな血合いが食欲をそそる。明日まで残っていたら最高の味わいになっていたことだろう。かつてはベラボウなボッタクリ価格が付いた冬の高級魚で、悪どい偽装が横行したもんだが、ここ数年、景気が悪かったせいか、(下々の住人である私でも)時折見掛けるようになった(笑)。

今年の鰹は良くないといいつつも、厚さ3cmとこれまたシャリが霞む見事に締まった咽るほどに濃厚な真紅の赤身。腹身は(高く売れるトコロで高く売れるからココでは)出さない。というか、皮目のボケた脂は「うちは江戸前だからね~」とヘラヘラ笑いながらスッパスッパ切って捨てる。さくで50cm軽く超えてる立派な鰹で、正に鮨屋ならではの仕入れ。こういうのは素人相手の流通には絶対のらないんだよな。最近やっとわかってきたわ、そういうカラクリが。おかげで量販や漁港の観光売店で生鰹を見ても、どうも手が伸びないのは困ったもんだ。鰹はハズレが多いしね。

鳥貝は未だ三河湾。もちろん生で。分厚い身肉。大きさもたいしたもんだ。関西モノが貝毒で出荷できず、築地で800円/個ほどと仕入れ値もたいしたものらしい。シャリの上でキゥと鳴いて裏返ろうとする(笑)。シコっとした噛みごたえ、旨味、甘味共に如何にも春の生貝という風情が絶品であった。そろそろヤヴァさもピークに達するこちらの湾内鳥貝は育ちが遅れており、例年の1ヶ月遅れで4月末くらいから収穫予定とのこと。貝は小さいらしいが身肉は肥えているという。

久しぶりの青森産一本釣り天然本マス(桜鱒)は濃厚な旨味で、ダーク・ヴァーミリオンにしっとりと濡れている。春の一時期だけ、青森か北海道の日本海側から入荷する。大昔は富山の鱒寿司にも使われていたアレ。今や量販から回転寿司まで、津々浦々にありとあらゆる養殖鱒類が溢れ返り、老若男女の絶大なる人気を博しているそうだが、まぁ、多分方向性は真逆にして脂は載っていても脂臭さは皆無。それでいて旨味もしっとりと上品で奥深い。桜鱒も昨今は養殖物が季節を問わず広く出廻っているが、不思議なことに何故か養殖魚や人工魚はサクにしても一日ほどで臭い出して身がグズグズになってしまう。結果的に熟成が効かないから、とにかく鮮度が落ちないうちに食い切るしかない。こちらは(数を揃える必要もなく、無きゃ無いで済んじゃう)場末の鮨屋だからこそできる、さすが、さすがの桜鱒であった。また来年。

サッパやニシン(の幼魚)も悪くないが、やはり鮨といえばコハダ。コハダ3種は産地と魚体の大きさと仕込んだ人が違うもの。今の時期はかなり西のもの。食って正直に感想を述べると、「これは本店から持って来たの」「こっちは店長」「オレが仕込んだのも食べてみる? これは朝、こっちは昨日……」てな具合にどんどん話が広がっていくのだね。直線的に飾り包丁を入れてシャリを包むように馬蹄形の二枚付けにしたり、背の模様を合わせて見映えよく斜めに握ったり、片端を三本に切って三つ編みにしてみたりと魚体に合わせた外観の演出が職人芸。味も、魚体の大きさ、脂のりで同じに締めても出来上がりは当然異なる。仕込んだ職人の感覚でもけっこう味わいは異なるもの。世間的にも非常に誤解されているネタで、よくある粟漬けみたいな漬け込み加減のものや、身肉の味よりも酢が前に出て、酸っぱく感じるものはどこかに勘違いが含まれているように思う。ココは基本的には極めて生っぽく、あっさりとした脂を生かし、柔らか目に仕込む店で、昔ながらの大きな丸い竹笊に、開いたコハダを並べ、塩をパラパラする。塩はかなり控え目だが、忙しくなるとときどき忘れてて塩辛い(笑)。酢洗いした後の酢締めは山吹で、職人によって魚体の見極めが違うから締め加減も微妙に違う。締めた後の置く時間も半日から2晩まで職人によってバラバラ。コストを度外視した異様なまでの拘りの下で作り上げられる、皮を皮と感じさせず、それでいてきちんと魚の味がするコハダは昨今なかなかお目にかかれない。砂糖甘かったり、コノシロの切り身を(コハダと称して)出す店は論外として、海老のオボロを挟むような5倍くらいする高級鮨屋でも小僧が仕込んだような、二度と頼みたくないものを出してくることがあるのがコハダ。ここまで味覚が継承されていない鮨種も珍しい。

ホヤも出た。アカボヤじゃなくてマボヤだな。もちろん、真っ先に所望する。まだ4月だけどな~。ずいぶん早いな。コリコリの生もいいが、柔らかく蒸した鮑を握り、帯海苔で留めて詰めをトロッと刷毛で塗った蒸し鮑も絶妙な酒の香りと蒸し加減。鮑は素人でも分解が楽な貝だが、ベラボウに高価。滅多に食えないから、生で食いたいし、蒸しもいいし、煮鮑もいいなぁ~、それともステーキか? と、なかなか目標が定まらない。国内養殖はピンキリ。稚貝の頃の餌の関係で殻の巻きの中心がエメラルド・グリーンに染まるから簡単に見分けがつく。今、オーストラリアから盛んに輸入されている天然または養殖のグリーンリップ(Green Lip Abalone)やブラックリップ(Black Lip Abalone)も一時よりだいぶ値上がった。小型の蝦夷アワビですらいい値段だが、適当な大きさの黒鮑を4つ揃えるのは(高価過ぎて)甚だ難しい。

■小麦麺伍題■

い)冷やし肉饂飩◇◇◇◇

数年ぶりに饂飩。納品の帰りに丸亀製麺で食べて以来だな(笑)。最近誰も使っていない冷蔵庫に、普通の3袋入り茹で麺が転がっていたので掠め盗ってきたら、賞味期限が半月も過ぎてやがるが、気にしない、嗚呼、気にしない。麺は差し水を繰り返しながら、透明感が増すように規定時間より押し気味に茹でる。茹で麺で10分以上、生なら15分、乾麺なら18分だ。茹で上がりは手早く笊に開け、流水で粗熱とぬめりをとって、氷水で3分きっちり締め上げて水気を切る。具は牛肉を軽く炒め味醂と醤油で味付けしたもの、既製揚げ玉、葱。つゆは蕎麦用に冷やしてある常備つゆ。七味を振って、お手軽セルフ賄いの極地。

冷やし肉饂飩

ろ)AOeP+PR◇◇◇◇

大蒜と油と唐辛子の素パスタにペコリーノ・ロマーノを下ろしたもの。麺はDivellaの1.55mmだねぇ。加減はもちろんアルデンテ・ツルシコ。後掛け用のExVオリーブ油で薫りを増強する。チーズは傍らに置いて、食べる直前に下ろし、必要に応じゴリゴリ下ろして追加しながら食べると旨い。

AOeP+PR

は)簡易ボロニェーゼ風◇◇◇◇

ソフリットと牛肉とマシュルーム、赤葡萄酒で作ったラグー・ソースをたっぷりのバターで加温し、茹でたパスタを加え和えたもの。食べる直前にパルミジャーノ・レッジャーノを下ろす。麺はDivellaの1.75mm。

簡易ボロニェーゼ風

に)促成アラビアータ風ダブルトマト◇◇◇◇

大蒜と唐辛子をオリーブ油でじっくり炒め、薫りと辛味を際立たせる。水で戻したドライ・トマトとホール・トマト缶を加え、軽く煮詰め、塩胡椒で味を整えるだけ。簡単至極。物足りないときはマシュルームやオリーブの実、肉や魚介、アンチョビを加えてもよい。

ダブルトマト

ほ)促成アラビアータ風トリプルトマト◇◇◇◇

あちこち経由して腐り掛かった生トマトの処分。潰れたトマトを包丁で叩き、以下同文。煮すぎるとトマトの酸味が死んで、モッサリしたケチャップのようにくどくなるので要注意。味はかなり素朴でキツイ。外食や加工品ではたいていアミノ酸増強のため、コンソメやブイヨン、ブロードで伸ばして玉葱を加え多糖類で甘味付けしているが、それが悲しくて仕方なく作るのが自家製パスタ・ソースというものだろう。

トリプルトマト

へ)和洋折衷ドツボ風◇◇◇◇

備蓄在庫のあけぼの製カラフトマス缶を使っているが、味付けは大蒜、赤唐辛子、塩胡椒。油はExVオリーブ油。緑はアスパラと三つ葉。トッピングは刻み焼き海苔。麺は硬めのDivella:1.55mm。スープはコンソメ+ワカメ。

和洋折衷ドツボ風

アンプ~スピーカー環境を2系統にして、いろいろ切り替えながら古い音源を聴き直すと、固着していたイメージを一新させる音源があって驚く。平たく言えば、例えばSN比やダイナミックレンジ、スピーカーの分解能、定位等の改善で、今まで聴こえなかった音が聴こえるんだわ(笑)。今のスピーカーは小口径でも情報量が多くホント良く鳴る。カメラのレンズ設計・製造がコンピュータ化されて飛躍的に進化したように、感動的なまでの技術の進歩を実感できる。結果的に、LP音源や古いCD音源の最新リマスターが欲しくなってしまい、金が掛かってどうしようもないわ(笑)。

意外に録音が悪いのはCD黎明期の80年代のオルタナやポスト・ロック、元々録音に金が掛かっていない、或いは金を掛けることを嫌う風潮が蔓延した時代のもの、特にAADタイプの録音は2000年以降のリマスターでも救えていない。音の定位が滅茶苦茶だったり、解像度不足、歪み、ノイズ、左右のバランスが狂ってるものまでと酷いもんだ。90年代はデジタル録音化されるがコンプがきつかったり、ドンシャリなど稚拙な装飾が横行した。70年代イタリア・プログも総じて酷いが、70年代イギリス・ドイツのコストを掛けた一部のアナログ音源は素晴らしい音質で、最近のものにも引けをとらない。60年代末期のBeatlesのリマスター音源は高音がちょっと切れている(ノイズの関係?)が、これまた鮮烈で驚いた。マスターの保管状態が良かったのだろう。2005年以降のDDDタイプの音源については余り述べることがない。技術が完成したという趣だが、エンジニアや聴かせ方ではっきり差が出る。

■チャパティ■

ナンと異なり、イーストやベイキング・パウダーを使わずに、水とアター(インド産小麦全粒粉)、塩だけで練る簡易パン。一人前一食分で粉200g、塩7~10gほど。水は適当だ(笑)。普通に捏ねて、寝かし30分ほど。直径3、4cmの玉に分割し、餃子用の延し棒で丸く薄く伸ばす。打ち粉は薄力粉を使っている。伸ばしたら空焼きしたフライパンで焼く。いい感じに焦げ目がついたら、フライパンをどけて、直火で炙る。プーッと風船のように膨れたら皿に取る。その繰り返しで、皿に枚数を積み上げていく。好みだが、質の良いバターを落とすと最高に旨い。素朴だが麦の味が際立つ。南アジアのパンの祖先。

カレ~2種とチャパティ

もちろん、マサラやアチャールを挟んでムシャムシャ食うのも絶品である。食後はアッサムのチャイで決まり。

オレカレ~とチャパティ

面倒だからMTRの粉かレトルトを使おうと思っていたのに、スパイスの在庫処分で、いつもの自己流の極みに至ってしまう。今回はウコンとパプリカ、カイエンヌ・ペパーたっぷりで。下付された潰れてグズグズの生トマトの廃棄処分を兼ねているのでトマト缶は1缶で済ましている。豆は白キドニィ。黒く見えるのは茄子。鶏腿肉は軽く表面を炙って最後に加えている。スパイスを殺さぬよう、水を加えてからの煮込み時間は強火で10分ほど。スタートから40分程度で完成させる。

■家鴨■

毎度お馴染み定期的煽動で、盛んにあちこちで目にするようになった中国産鶏肉(ブロイラー)への「毒入り危険」キャンペーンが功を奏して需要低下を招き、結果的に価格の下落に繋がるのは、円安で疲弊しちょる食材調達担当としては非常にありがたい。あんまりやり過ぎると、モノ自体が市場から無くなっちゃうんで困るけど、今くらいなら全然OKあるよ♪ 感謝感激雨霰。ついでに家鴨もドーンと下がってくれないかな?

豆と家鴨胸肉とアスパラガス

胸肉◇◇◇◇

鴨南蕎麦用に作った残りを5mm厚にスライス。少量のオリーブ油で軽く、火が通り過ぎぬよう、脂を出しつつ炒める。豆とアスパラはその残り油で、リー&ペリン・ウースターシャー・ソースを微量絡めながら炒め、塩胡椒で調整。盛り付ける。平凡だけど、酒の摘みにピッタリお手軽。

家鴨腿肉とジャガイモ

腿肉◇◇◇◇

鶏よりも一回り小さくても値段は3倍くらいする中国産骨付き腿肉200g。皮目に包丁を入れ、塩胡椒、ハーブ類を適当に擦り込んで、フォイル包み、200℃のオーブンで20分くらい焼く。耐熱皿に櫛切りにして一茹でしたジャガイモを敷いて、軽くオリーブ油を掛け回しておくと一芋二鳥。一旦皿を取り出して、フォイルを剥がし、皮目上で250℃、10分で出来上がり。鶏よりも骨が太く、肉は固く歯応えがあるが、旨味は強い。程良く脂も抜けて、皮目のパリパリ感としっとりした肉を味わう。骨は残して、後日出汁を引くのに使っている。


2013/05/08 作成__2013/05/08 最終更新