残暑枯れ

打ち合わせで出掛けた帰りは一人気の向くままに鮨。執拗な残暑の日差しを真っ向から浴びて、ちりちりと日焼けした頬に冷えたビールのジョッキを押し当てる。いつもの適当おまかせ。

黒鮪赤身>黒鮪中トロ>スズキ>目鯛>黒ムツ>新イカx2>新子>秋刀魚>蝦蛄>〆鯖>(2、3種忘れた)>ボタンエビ>平貝x2>赤ホヤx2

月曜のせいか、白身は殆ど売り切れ。剥がしも売り切れ。これでもか! これでもかと執拗に続く残暑に店長以下ブチ切れ気味。まぁ、鮨は原則的に魚が入れ変わる春と秋が旬なんだが、現代の社会習俗的にはろくなモノがない盆暮れ正月に需要が高まる。夏は暑ければ暑いほど、冬は寒ければ寒いほど売上が落ちるそうで。真ボヤはもうお終いでしばらくはオホーツクの赤ボヤ。赤ボヤのほうがちょっと甘味があって香りもよく上品な趣。旬は新イカ(紋甲イカの子供)だねぇ。新子は半身2枚付。もうコハダだな。蝦蛄は大振りの雌で抱卵。

■再び豚角煮のようなもの■

豚バラ肉角煮風

今回はカナダ産88円/100gの皮なし。作り方は前回と同じ。肉は700gの塊を途中で三等分して蒸し上げた。漬け汁を最後に煮詰め、味を調整して上掛け。付け合せは「After that」の常備菜:中国産冷凍ホウレンソウ。

豚バラ角煮風近景

水道事業者の広報車が給水制限のお報せに回っているが、最下流はツライな。初夏に水抜き過ぎだろ(笑)。折角の機会だから底浚えもしといたら? 底の泥水流すと、また水道が止まっちゃうぞ? 信濃川の大河津分水路の河口底が荒川河口底と同レベルの汚染ということは、阿賀野川も似たり寄ったりか。蔵王の水を集める最上川はどうなんすかね? これといって他人を惹きつけるものがないという意味で、あのあたりの海岸線はとても惹かれるいいところだったのになぁ。新潟を中心に日本海側も安全担保には成らなくなるときが来るのか。信濃川の場合、最上流の東信千曲川水系に加え群馬県境の山や魚沼~小千谷あたりに降ったものが魚野川に集約されて信濃川に流れ込んだということなのだろう。長岡や小千谷のデータを眺めれば当然予期すべき事態だが、国内有数の穀倉地帯を貫くからいろいろ差し障りがあるんだろう。尤も、単純で明快な物理法則と化学結合によって極当たり前に振舞うRIの前で、人間の恣意や思惑が如何に無意味なものか? を思い知る日が思いの外すぐそこまで近づいているようだ。そして、また、同じことが繰り返されるのか。70年前、300万人死んでも目が醒めなかった民の末裔だからね♪

■ソース■

4ソース+1

近在では野田の亀甲満や東京ブルドック、せいぜい名古屋カゴメ、関東製造のオタフクあたりが量販店の棚を埋めているが、元々醤油と同じでかなり地域性が強いソースの場合、個人的に使う機会が多いのは何故かオリバーとイカリなんだな(笑)。オタフクほど甘くはなくて、それなりに熟れた老舗の味わいだが、お高く留まることもないというバランス感覚がなかなか。どろソースはこっちの棚でも見掛けるが、小さなパッケージのみで1lペットボトルは入手に苦労する。タコやお好みの利用頻度はそんなに高くはないが、まぁ、腐るもんじゃないし、いろいろあって愉しいのが好き。左端の醤油は富山の山元醸造製のフツーの丸大豆濃口。

米が切れたのだが、「ササニシキ」の新米は10月中くらいなわけで、まぁ、毎日食うわけでもないし、1ヶ月くらいなきゃないでどうにでもなるんだが、空知の「ななつぼし」単一原料米100%を5kg。「きらら397」は当たり外れが大きすぎだし、最近の新開発品種は「コシヒカリ」もどきばっかりで選択の余地は殆どないのが実情だ。米は粘らず、粒立ちがよく、甘くなく、独自の食味を主張しないというのが私的選択基準。「ササニシキ」系の米はほぼ壊滅状態で、近場で手に入る「コシヒカリ」モドキでない米は、最早「きらら397」「ななつぼし」くらい。

価格は精米済みで1780(¥356/kg)円也。どんどん値上がり中で、どこまで上がるやら。2012年産なのにオレの普段用乾麺パスタ(¥150/kg)の倍以上しやがる。ちなみに愛用するDivella謹製(¥296/kg)よりも高いんだわ。貧乏だと米が食えないっつーのは紛うことなき真理になりつつあるな。一部東日本米のテイタラクと778%の関税のおかげだね。年々、消費量が減り続けるのも頷けるというもの。近隣の産に至っては、ついうっかりゲルマで長時間測っちゃうもんだから、放射性Cs-33Bq/kg(作付け総面積2haで10tの米を生産している地元産は13Bq/kg)出しちゃってるしぃ♪ もうデメリットしかないじゃない♪ 米がないと日本人は生きていけないから、いくら上がっても平気♪ などと高をくくり独占と保護に胡座をかいていると、そのうち手酷いしっぺ返しに遭うと思うよ。

■バター

育ちが悪いせいもあってバターには目がない。無塩バターの備蓄在庫は今は亡きカルピス醗酵がまだ4つほど冷凍庫に残っているが、とうとう有塩が切れた。なんと……(絶句)。そこで、大山(Daisen)バターを4つ、エシレ(Echiré)は高くて買えないので別メーカー3社のものを購入。フランスのド田舎バター屋:エシレは唯一の海外支店が丸の内にあって、恐らく国内最安値で店頭販売している。まぁ、夏場は持ち帰れないから買えないし、バターを買っている人自体、見たことないが。

5バター

大山バターは鳥取全県唯一の酪農組合の製品で有塩・無塩とも450gで900円強と大手よりは高いが、法外な関税が掛かっている輸入よりは遥かに安い。色は白に近いアイボリー・ホワイト。醗酵ではないが肝心の味の方は肌理の細かいクリームのような食感で、上品で風味に富んでいる。国産モノでは九州のオーム乳業製と甲乙付け難い。フランス産輸入品はすべてAOC(原産地統制)、またはAOP付。エシレと同じシャランテ・ポワトゥ地方のパムプリ(Pamplie)とセーブル & ベル(Sèvre & Belle)、ノルマンディーのイズニ(Isigny)の有塩を各250g。基本はパンに置いてそのまま味わう。あちらのは基本的に全て醗酵なので味わいが濃い。加熱しても風味が飛ばない。既製ラードはピンキリだけど、添加物てんこ盛りのチューブ入りよりも、風味に富んだ固形が好み。揚げ物や炒め物に使うと旨いっす。

ラード

選挙が近づくと腰が引けだすTPPも、従来はヤヴァいんじゃないの?(笑) と一歩引いて考えていたが、清濁合わせたバラマキは止まないどころか、毎度お馴染みのお家芸「なし崩し」だし、質の悪いものを不当な価格で買わざるを得ない不条理にもいい加減ウンザリしているのも事実。極一部の優良なモノを生産できる人だけが生き残れる形になるのが望ましいと考えるに至っている。

■失望と絶望の狭間

すき家は鰻が終わって以来、心惹かれるメニューがさっぱり。トッピングを120円化して客単価のアップをこっそり模索している姿が涙ぐましいわ。外米の導入と鰻の通年化を急げばいいのに。どうしようもない田舎のせいか、吉野家は遠い街道筋に点在するのみで、徒歩じゃとても行けない。“ワイルドなオレってカッコいいだろ?”なオッサンがぞんざいな口調で店員を呼びつけて、怒ったような命令口調で注文して、1分も経ってないのにイライラして店員を睨みつけて、ガツガツ音立てながら早食いして、「おあいそ!」と怒鳴るように呼びつけて、店員が他の客の対応してるのが待てなくて小銭をカウンターに放り投げ、肩で風を切って出ていくのを眺めるのはとても興味深いのだが、味噌汁は粉末味噌にドライ・ワカメのインスタントだし、酒も飲めないのにクルマでわざわざ出掛けるか? と考えると他行っちゃうんだよな。元々、天丼・鰻丼・かつ丼・親子丼以外の新興丼は、浅草今半の百年牛丼のような希少な例外を除けば、何でも如何ように食えるこの時代にわざわざ人前で金を払って食うものなのか? という前提をクリアできるほどのメリットが“安いから”以外にない点で苦しいというかツマラナイ。同じ理由でなか卯もチカラ飯も足が一向に向かない。一様に質の悪い素材を誤魔化すために味付けがクドくなっちゃうのは理解するが、結果的にどこも似たり寄ったりの甘辛コク旨風味一辺倒。業病のようなものか。

松乃家は前回の復活を受け、一度出掛けたが二枚の肉の1枚が叩き過ぎで薄っぺらい肩ロース(肉の中央に脂が入っているから間違いない)に戻っていて、前回の二枚ともロースだったのが“まぐれ”と判明した。驚いたことに味噌汁にほんの僅か、極めて極ほんの僅か! 化学出汁の風味があって驚いた。間違えてサーバーに出汁入れちゃったんだな(笑)。舌が曲がりそうなほどアミノ酸を強要される現代日本食では珍しいレベルだが、味は相変わらず。どうやるとこういうものが作れるのか首を捻るレベル。作ってる人間、誰一人味見してないよな(笑)。肉があれだし、食券うぜぇし、飯は臭い(逆に安心♪)じゃ、こりゃ完璧に足が遠のきそう。

■揚げ物三昧■

◇カキフライ◇

昨冬買った10kgのラスト一袋。そろそろ今年のものが出回る時期だが、値段が落ち着くのは年が変わってから。カキフライは、オリジナルにあたる西洋料理が存在しない、いわば故郷のない「帰化食物」であって創作和食なのだが、飯にもパンにも合わないという可哀想な子、言うなりゃ“親なし子”だなぁ。

牡蠣と芋

油はオリーブポマス100%。下味は塩・胡椒。味付けはレモンのみ。一度に1kg揚げて、1ダース12個、男なら1.5ダース食うのが嗜み。大きな牡蠣フライは苦手だが、これは3Lという特大サイズで困惑も極まる。主食というか付け合せは芋。白葡萄酒は久々のシャブリだよん。岡田屋で投げ売りしてる1000円切る激安品だけどシャブリの味がする。でも、なんかちょっと甘いぞ、コラ。

シャブリ

衣揚げという手法は西洋や中近東、中華圏でも珍しくはないが、概ね衣は薄い。具材の水分流出を抑えるだけの、小麦粉や片栗粉主体の素揚げに近いものが多いように思う。一方、唐揚げやフライといった現代日本食では衣を如何にふかして大きく、豪華に見せるか? という独自の進化を遂げている。衣を幾重にも重ねたり、卵を接着剤としてパン粉による油脂分に富んだ外殻を形成するのが一般的。パン粉自体も油をたっぷりと吸い、バリバリやサクサクといった食感を簡単に出せる荒目の生パン粉が好まれるようだ。

◇ヒレカツ◇

アメリカ産の豚フィレを2本買って来て、定番のカツ。カツもすっかり和食化されて、今や赤出汁とベストマッチ(笑)。外食では味噌汁にコストを掛けても喜ばれないから、どうしても出汁や味噌の扱いが雑になる。自家製の場合はそこが際限なく自由で、選択肢は無数にある。カツの場合はなめこの赤出汁が定番だろうが、なめこが無いよん。出汁は煮干し。味噌は八丁味噌。具は揚げ物の残り卵と庭の葱と侘しさが際立つ。

赤出汁

■ベッカーズは意外に上品

マクドに心惹かれるクーポンが何もないので浮気。JRE傘下のエキナカ開発管理会社JEFB系ハンバーガー店で原則JRE駅の構内、乃至は周辺の関連会社施設内に展開されているブランドの一つ。

粗挽きチリチーズバーガーと粗挽き2種のチーズバーガーを賞味したが、2個で900円。実物は写真のイメージよりもずっと小さくて、一食にするには相当ツライ。パンは写真だと固めに見えるが、実際は甘味のあるフニャッとした日本のパンで(10円くらいは高そうだが)マクドと大きく変わりない。肉パテは粗挽きとあるが、細かい加工肉を粒状に結着しその粒を更に結着させてパテにしたような食感がある。1枚当り70~80gの牛肉と思うが、塩や胡椒は控えめ。どちらも軽く炒めた玉葱の量はマクドの類似品より遥かに多い。チーズバーガーの方は5mmほどの輪切りがそのまま載っており、嬉しい。チーズは日本人向けの極めて特徴のない、匂いを殺したものだが、予想外に上質なものに思えた。恐らく輸入品の特注ナチュラル・チーズではないか? チリチーズはチリが殆ど効いておらず、子供騙し。チーズは若干甘味のあるアメリカ風の加工品。どちらも塩加減があっさりめで、くどい味付けが施されておらず、素材の味とのバランスが良かった。

もう少し他の商品も食べてみないとなんとも言えないが、値段なりにはおいしい。昨今の現代日本食ファストフードでは、味がかなり自然で上品な部類だろう。結果的に、腹いっぱい飲み食いしたら軽く2000円は超えてしまう。ちょっと身分違いな雰囲気もあって、私にはハードルが高い。輸入ドイツ・ビールも扱っているが、缶だし、いい値段だ。ジュースのいちばんでかい紙コップで安直な生ビール出してくれればいいのに。

■マクドはやっぱり濃かった

5000円チャージすると5000ポイント当たる等というマヤカシを信じたわけじゃないが、Edyを使ってみようと熱烈中華回高屋で餃子をモソモソ食いながらチャージ実行。ココの餃子は、どうもオレのカラダには合わないんだけど、他は餡掛けヤキソバくらいしかパッとしないから仕方がない。300店舗達成で生中が300円になったので、喉が渇いたときにはお気楽でいいよね。一番搾りは好みじゃないけど、ラーメン食わなくても怒られない(笑)。WAONはこのところクレジットしか使っていないのでいくら入ってるのかわからん。さっそく、帰りにマクドに寄って290円クーポンで無駄なパケットを飛ばす。このアプリが飛ばすパケット料の何%がマクドにバックペイされるんだろうか? 想像はするが調べたりはしないのが大人の嗜み。フランス⇒インドに続くのはオズィでAussie Cheese Deliだったかな?(以下ACD)。Deliはdeliciousの略かね? 他に3種、DQPwCとクリスプとレタペパ。DQPwCにはパルミジャーノ・レッジャノ5mm厚を肉の間に挟んで、酸味強め、粒なしのディジョン・ムータルドをどっぷり追加してオーブンでトップにちょっと焦げ目が付くくらい湿気抜きするとベスト。クリスプは製品化当初より白胡椒をケチってかなり減らしてないか? 際立っていたスパイス風味が薄くなって日本人好みの凡庸で塩辛い唐揚になっちょる。レタペパも以前のものに比べソースがマヨネーズ化してない? その代償か? 8個買ったらハンバーガー無料券を10枚もくれた。バイトの姉ちゃんしっかり数えてたから間違えはしないと思うんだが、おまけしてくれたのかな? 気前いいな。Edy支払いを告げ、携帯電話を読み取り機に乗せると“シャリン・ペンぺロリン”。なんか、つまらん。日常的に使うものには愛嬌が必要だろう。

で、ACD。驚いたことにパテが入ってない。ひで~。間違いかと思って2個目を見たら2個共パテなしで、そんな馬鹿なことはあるまいと一応Webでも確認したら、無しがデフォルトの模様(笑)。ハンバーガーというより3時のオヤツにもならない軽食ミニ・サンドウィッチ。ただでさえ甘いパンが焼いてないからグチャグチャの妙な感触になっていて、ミスマッチを通り越してもう滅茶苦茶じゃない? パストラミならガチガチのライ麦パン一択だろうに。口直しはもちろんピクルス一本。やけに湿って柔らかく燻香にも特色のない、決して多くもないパストラミの味を徹底的に殺す凶悪な濃厚コク甘ソースとフニャフニャ・ヌチャヌチャの湿っぽい組み合わせがメインターゲットの嗜好なのだろうことは十分理解する。成程、無難で売れる味だ。最近ようやくわかってきたんだが、こういうの勉強になるわ。金儲けって自分をどこまで殺せるかってこととほぼ同義(笑)だが、マクドの身の丈に合った(オレにとっての)親密性、或いはちょっと抜けてて田舎臭いB級感、或いは決して客を見下さない目線の水平感みたいなものは、「マクドでいいや」みたいな独特の気張らない安心感を与えてくれる。しかし、このミニサイズ、イメージ狂うな。足りないカロリーは揚げた芋と砂糖水で補えってことかね? オズィのラムはよく買うが、骨付き上等、獣用かよ~と見紛うばかりの塊最低単位2、3kgじゃないか? オーストラリア人ならコレ、10個食っても腹膨れないな。

■バックリブ焼肉■

バックリブいっぱい

半額になった売れ残りを選んで買って来たバックリブを明日食おう、明日食おうと冷蔵放置しておいたら、微妙に色褪せし臭いだしたので塩・胡椒・オレガノ・パプリカを手でジョリジョリ摺りこんでEXVオリーブ油で密封油漬けして冷蔵庫に入れておいたらまた忘れて、まぁ、死にゃしないだろと焼いた。オーブン180℃、30分+250℃、5分。肉にクソ甘ったるい醤油味をつけるのが大嫌いなので、基本は塩胡椒味。主食だからアメリカ人なら1ダース、オレは日本人なので控え目だから半ダースくらいで十分かな。

ピクルス

付け合せは輪切り玉葱、大蒜を油を切った肉の下に敷き加熱。肉から出た油と脂で自動的に炒められる。ピクルス、オリーブは別皿で。サラダはアボカドとキャベツ、人参、ソースはシェリー・ビネガーに塩、胡椒。パンは出来合い。バターは大山。ジャムはキュウイーを自分で潰したもの。葡萄酒は黒猫ちゃんのカベルネ・ソヴィニヨンと以上一式、底辺労働者階級仕様。肉はアメリカ、玉葱・人参・キャベツは全て北海道、大蒜、塩は中国、胡椒はインド、オレガノはイタリア、ピクルスはポーランド、オリーブ、EXVオリーブ油はスペイン、アボカドはメキシコ。

パンとジャム

一人前5本にしかならなかったが、腹は膨れた。歳かな? 味付け塩加減は完璧。何もいらんわ。香りは想定より若干弱め。ローズマリーも入れたほうがよかった。漬け込みは計1週間くらい。削いで食う。毟って食う。最後は齧る。ピクルスも齧る。葡萄酒を飲む。うむむ、半分骨だが100gで60円の安い豚肉も侮れないな。

バックリブ

■廻り寿司:銚子丸

以前の店ではなくて、もっと近くに在ったわ。比較的新しい店舗だが内装の雰囲気はどこも似たり寄ったりだな。同伴老人の分まで注文しなくちゃいけないから、忙しくて落ち着いて味わって食えないのが評価に精度を欠く最大の理由だ。昼1時ちょい前。8割方の埋まり具合。職人3。ホール4ぐらい。テーブル席はほぼ満席な上、阿鼻叫喚のこの世の地獄状態なので離れたカウンターにしてもらった。タダの白味噌アラ汁は最初からセルフ。残り物の煮込み魚や骨を避けることができてこれはこの方がいいか。骨髄液とともに流れ出ちゃったモノは避けられないとしても。

尾長鯛>青鯛>ホッキ3貫盛り>本鮪赤身>本鮪中トロ>蝦蛄>紋甲イカ>玉子>穴子>鰻>穴きゅう細巻

頭三つが鮮魚。以外は全て輸入冷凍ネタ(玉子除く)。青鯛は鹿児島産。尾長(ハマダイ)は忘れたが、ああ? いいんじゃね? という水揚げだったことは覚えている。ホッキは北海道だったが、どうせ噴火湾だろうから一瞬迷ったが、つい口に出てしまった。3貫付けで生。2貫は尾、残りはヒモ。ヌメリの除去が甘くちょっと生臭い。蝦蛄は中国産冷凍だが、2尾とも雌で大振り抱卵と当たりだった。冷凍だから冷えた鶏胸肉食ってるみたいで固いのが難点だね。本鮪には近海産が含まれる可能性があるようだが、見た目、味ともにモロッコかチュニジア、スペインあたりの脂ギトギトの蓄養。時期的においしそうな戻り鰹や秋刀魚、近海生タコが回っていたが、そこはグッと我慢。代わりはいくらでもあるんだから“そんな魚は最初からなかった”と思うことにしている。

一度味わえば鮮魚なのか海外産の冷凍モノなのかは区別がつくから、大当たりを引くことはないだろう。米と粉茶はなんとも言えないが、米はシャリ小、茶は粉を減らせば押えられる。

職人は3人とも若く、40前だろう。バイト職人かな? 時間帯のせいかフル回転で慌ただしい。一部の注文はツケ場でなくバックで捌いて皿をリレーしている。動きがよく見える位置だったが、握りは雑。というか、皿を4、5枚だ~っと並べ、シャリを2個ずつ皿に置く。そこにネタを載っけて押さえているだけで全然握っていない(笑)。握っていないから、手で摘むとネタとシャリが分解するのは困りもの。箸で摘むと醤油をシャリに付けることになるのが気持ち悪い。穴きゅう細巻に至っては全部口がぱっくり開いていて、笑った。回転レーンには食べたいものが殆どないので注文することになるが、ネタはいつものように一見大きいが、薄い。タイムサービス特別メニューとして、西に行くと普通に扱っていてよく食うが、江戸前寿司では扱わない鰻があったので注文。焼きたての熱い蒲焼を酢飯に載せて詰めを掛け回したもの。穴子と違って脂がキツイことを除けば、外道だが、これはこれで面白いと感じた。来月は「がってん寿司」を発見したので足を伸ばしてみる予定。

■シェラスコいろいろ■

生が好きなので、入手にはけっこう苦労する。国産品は滅多にないし質、量共に上品過ぎちゃって満足には程遠い。量販ではアメリカ産の冷凍品Mr.BOOくらいしか目にしない。1000円/1kg程度で肉が肉々しているものとなると、国内のブラジル人出稼ぎ労働者向けに作られているものが最もワイルドで獣臭いようだ。

◇特大1本もの

45cm-sausage

長さ45cm、一本あたり320g。炭で焼くのがおいしいが、こう暑いと外出れない。フライパンでは均等に上手く焼けず、仕方がないから途中で4分割。下葉は庭製ルッコラ。付け合せはセロリの葉のカイエンヌ・ペパー炒め。スパイスは平凡で穏やか。

ミニトマトのサラダ

ブラジル人の女の子が長さ20cmほどのホットドッグ用パンに一本丸ごと挟んで食っている写真を見て、どうしても食べてみたくなった。庭製トマトのサラダ付き。

◇長巻適当カット

長巻適当切り

直径2cmほどの渦巻き1kg。肉がパンパンで上手く編めないので1/3程を適当にカットして焼いた。見た目は穏やかだが相当量の大蒜で仰け反る。擦りつけながら食おうかと、生大蒜と粗塩を用意していたんだが、どっちも要らんわ。主食は茹で焼きしたモロコシ。

モロコシ

◇二種盛り合わせ

二種盛り合わせ

1個100gほどの連続捻り2種。奥はミナス風とあり牛肉が半分ほどで、スパイスはそれ程キツくない。手前側は豚肉だが超粗挽き、大蒜、オレガノ、胡椒他スパイス臭がぷんぷん。さすがに4本は食えなかった。サラダはアボカドとセロリの塩胡椒+白葡萄酒酢和え。バゲットは出来合い。

アボカドサラダ

どれもかなりの粗挽き。ドイツ風に茹でないで、すべてフライパンか網で脂を落としつつ焼いている。肉の粒は5mm以上1cm以下といった趣で、奥歯でゴリゴリ噛み潰すのが堪らん。強烈。塩が効いているので、味付けは基本的に不要。マスタードくらいで十分だわ。


2012/09/22 作成__2012/09/22 最終更新