倦怠出不精

歳を食うと日常の様々な雑事が習慣化し、意味もないのにただ、なんとなく続けることが、精神的な平衡をもたらすことがある。朝起きて、取り敢えずコーヒーを飲んでみたり、トマトの脇芽を摘んでみたり、鮨屋で溜息をついてみたり、すき家でビールを飲んでみたり等々。必然性はあまりないが、しないと納まりが悪く、居心地が悪い。

6月は毎年恒例大戸屋チケット消化月間。例年は秋ぐらいから消化に勤しむのだが、今年は機会がなく6月に入って一気に消化。今回は近場の初めての店舗。お一人様用大テーブルと、2~4人椅子席、4~6人用ベンチシートという構成。計40席ほど、大規模SC内のテナント。概ね可もなく不可もなく。客は異様なまでにオバサンと高齢者ばっかり。男女比1:9くらい。混む時間帯は外しているが、それほど待たされることもなく注文から15分ほどで飯にありつけた。

最初は押し麦ハンバーグの和風デミグラ・ハンバーグ定食、雑穀飯大盛り、サイドメニューの鶏黒酢サラダ? のようなヤツ。ハンバーグは合い挽き120gほど。思ったよりどっしりとよく捏ねられて、肉の味がする。よくあるフニャフニャのボロボロではなく好感した。2度目は海老カツ定食、とろろ白飯、シーザー豆サラダだったかな? けっこう大きめのバナメイがふんだんに使われていてボリュームは十分。手作りタルタルも悪くはないが、海老カツの濃い下味とタルタルの恍けた薄味は逆にすべきじゃないか? メニューがどれも長ったらしくて全く憶える気にならん。写真付きのメニューなんだから、一々あーだこーだ書かなくても見りゃわかるだろうに。何か、クスグルものがあるんすかね? チェーン店の宿命故、調達可能な素材には厳しい限界が存在するが、その限界を見極めて、尚且つちょっと上等風に受け取られるイメージ作りは成功している。料理は店内調理だから作り手の腕に依存するが、「作りたて」を提供できるのが最大の強みで売り。雑穀飯の炊き加減が緩い(水分でベチャベチャ)事以外は及第点だろう。マニュアル化されているとはいえ、なかなか一定の水準を保つことは難しいので、今どきよくここまでやっていると評価すべきだろう。器に凝るのはいいけれど、器の大きさの割にテーブルが狭いからちょっとアンバランス。せっかく良い器使ってんだから、ちゃちな漆塗り風プラトレーに載せたままテーブルに置くんじゃ勿体ないぞ?

いつもの週一立ち食い。台風一過でボードがスッカラカン。ネタケースもスッカラカンで商売上がったり。店長、超メーワクと激昂気味。そんなときでも酢締めもあれば昆布締めもある。漬けだって鮪にキンメにノドグロがあれば不足はない。境港の黒鮪はでっぷりとした分厚さで北のものに比べると若干水っぽいが気になるほどではない。醤油皿にパッと散る脂が見事。ミンククジラはまったりと濃厚。定番の蝦蛄、茹でイカ下足詰め塗りにホヤ、海鼠、締めはいつもの極上シーチキンとサビ入り干瓢巻きで。

機会を改め、今度はさっぱりしたコチとまったりしたメダイでスタート。白身のオンパレードも悪くない。剥きたてのズワイに蟹味噌のせた軍艦、マコのエンガワ、ヒラメ昆布締めと続き、酔いも回って最後はコハダと岩牡蠣で腹いっぱい。店長は握る合間におみやげ用貝尽くしを製作しており、鳥貝が見えたので、今年ももう終わりかとオレにもクレって言ったら、生じゃないからダメ~だってさ。あ、そ。

Wtonkatu06

松乃家はまた性懲りもなくとんかつ定食より高い500円チキンセールやってるわ。でも見てると、ホント良く出るんだわ♪ どこ吹く風と私はいつものW豚一直線だが、最近はリスク分散を兼ねて週一回に制限している。一度だけ昼時に近い時間に被ってしまったが、会話の必要性を感じない無意味な発声が煩いし、傍若無人なワカモノや図体のデカいオッサンばかりが視界に入り暑苦しくて不快だった。昼時や夕方の外食はやっぱダメだわ。醜いものが目に入り過ぎる。今月はとんかつ計8枚を消化。肉の大きさ厚さ揚げ加減共にコンスタントに納得できる内容で、来月もまた行ってしまうのだろうなぁ♪

■行車記録器

お、来た来た。速いな。月曜注文で木曜の昼には届いた。特別消費税は無し。クッション材でぴっちり包まれて梱包も丁寧でした。丁度、円高絶好調のタイミングを見計らいドンピシャ。送料込みで2万を切る価格で済んだ。台湾産:PAPAGO! P2X。PAPAGOとはあちらのCMを見ると「父ちゃん行け行け!」という意味のようですな。取り敢えずは前方用。場合によっては後方用も付けようかと思案中。Full-HD 30fps、127°の広角レンズと低照度(夜間)強化タイプ。GPS、加速度・衝撃センサー付で、SDカードに常時記録とアクシデント記録が別フォルダに蓄積されていく。常時記録は32GBのSDだと8時間ほどで上書きされる。

梱包

台湾製だから、高温多湿にはある程度対応するだろう。それ以上にやはり必要性の度合いというか、客観性の要求度合いが製品開発に生かされているはずだ。経験的に非ラテンの欧州は運転マナーが良くて極めてスムーズ、非漢字東南アジアはトロ臭くて蹴飛ばしたくなるが、中華は心底怖いぞ。性能の限界を振り絞るほど飛ばすは、車間の概念が日本とは全く違うものなぁ。タクシーに10分乗るだけで5回くらい「うわッ! やったー」って顔が青ざめるもの。すり抜け車間数cmとか当たり前だもんな。それもワラワラ蝿のように湧いてくる二人乗りスクーターを躱しながら、僅かな隙間に突撃していく中華タクシー運ちゃんのプロ意識は驚嘆に値する。信号ストップの度に窓開けて罵り合わなくてもいいけどなぁ。いや、タクシーだけじゃなくて、バスもトラックもクラクション鳴らしっぱなしで暴走してる。あの我先感と絶対に負けないという自己主張の強さ、荒っぽさに耐えうる商品開発に期待してみた。

装着

ファームウェアがアップデートされているようなので、早速ダウンロード。ダウンロードの前に保証書のシリアルを登録する必要があるので、保証書に記載のwebページで予め登録しておく。ダウンロードページでシリアルとメアドを記入するとダウンロードできる。そのページにアップデイト方法も記載があるのでその通りに実行するだけ。落としたファイルはrar圧縮なので解凍して出来た*.binをSDカードのルートにコピーして、早速、操作ボタンの同時押しでアップデイト。繁体字なら概ね内容は理解できるし、意味不明でポイントになりそうなところをいくつか適当にGoogle翻訳でもすれば、何とかなっちゃうのはありがたいところ。ファーム自体は中華繁体と英語を切り替えられる。

動画その1(転送量注意)

まぁ、どこへと行くあてもないし、どこへ行っても代わり映えがしない。特に食いモノは、もう、ちょっと、なんというか絶望的な気分に突き落とされることばかり。わざわざ出掛けた先で、これ見よがしに値段だけは立派なベタベタ養殖魚+解凍魚の海鮮料理や、センスの欠片もない天麩羅をキレのない甘ったるいツユでモグモグ食わされるんだったら、勝手知ったる近場で済ましたほうが遥かにマシというもの。出す方のおもてなしセンスの問題なのか、求める側の無知な欲望と恥知らずな要求故なのかは知らないが、もうどうにもならんわな♪

動画その2(転送量注意)

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■自家もの■

今季初収穫のキュウリ。実は台風で傷だらけ。葉は台風がぶちまけた塩でボロボロ。最初は(後が続くように)小さめなうちに収穫してしまうので量は僅少だが、味は青臭くてなかなか濃い。苗は這わさず普通に立ててる地這と節成x2で、今年は夏の全量を賄おうという計画。

自家製胡瓜

■ピクルス

西洋キュウリの漬物は日常的に切らすことができない食品で、1lで450円ほどの格安東欧産大瓶を買い求めているが、食い尽くすと残る多量の調味液にテキトーに野菜を漬け込んで再利用している。乳酸発酵させるまでもなく、2、3日でパリっとした食感のサラダ風漬物になる。冷蔵庫で冷やして作るので、糞暑くなると重宝するわ♪

ピクルス

■銚子丸再度で再考

今回もクルマ。時刻は14時過ぎで、雨。客は入店時カウンターに職人風オッサン+若いの二名のみで、スッカラカン。ツケ場職人2名+ホール女性2名と閑散。お姉ちゃんに席を訊かれ、老人同伴なのでテーブル席へ。お勧めネタの船橋鳥貝、銚子金目鯛、以降全てシャリ小さめでスタート。レーンに皿は回さない時間帯だそうで、全て注文。引き続き鴨川ワラサ>イサキ>墨イカ>漬けマグロ>蝦蛄>穴きゅう細巻で締め。残念ながら鳥貝は生ではなく湯掻いたもの。老人が注文した鮑、バイ貝、鮪(バチ赤身:斜め切りでコストダウンだが、けっこう良さそう)、本鮪(大トロ、赤身)食べ比べ(蓄養だと思うが、大トロは筋っぽいかな?)なんかもけっこうよく見えた。やたらと皿にレモンが添えられるが、ありゃ何なんだろうな? アラ汁は相変わらず安直な合せ味噌味だが、臭くもなく具沢山でよろしい。まぁ、お代わりまではしないけど。今回は鳥貝、金目、ワラサあたりで(シャリ込みで)放射性Cs合計20Bqってとこかな。イカ・タコや巻貝や海藻はCsはあまり取り込まない代わりにAg110mを取り込むんだな♪ 測ってないから、安心だね。

前回、一部のネタの大きさには満足したが、シャリを小さくしてもらうとまた見方が変わった。ネタの面積は決して小さくはないのだが、薄い。透けて向こうが見えるほどではないが、薄いんだな。本鮪もワラサも4~5mm程しかない。つまり、ネタの薄さをシャリのボリュームで補う演出だったわけだ。ネタを事前に切り分けず、シャリの大きさに合わせた対応なんてことまではさすがに考慮の外か。相変わらずシャリも冷たい。外食で常態化している工場炊きの低温配送か? 100円寿司の凍った鰹には仰け反ったが、まさか、スーパーの惣菜チルド寿司の延長として、冷たいほうが求められるのか?

今回は条件の良い位置で職人の手元がちょっと見えた。前回とは異なる職人で、親方の方はまだ40前かな? 下っ端のほうが50過ぎ。親方は前回同様、ひどく丁寧で親切。握りや巻物は全て手作業。近海鮮魚もネタは予め切断済みで、サクを引くという作業は開店前か別の場所で行われている模様。炙りはツケ場で堂々のカセット式ガスバーナー使用。途中でちらほら一人客(中年おっさんのみ)が来店。カウンターでさっと食って、サッと帰るパターン。腹がくちくなってきた頃、6人組の中高年女性集団が隣席へ。これがまた絵に描いたような社会性と品性がご欠如あそばった輩で、飲んでもいないのに辺りを憚ることもなく歌を合唱しだすわ、まともに注文ができず曖昧音声を連発するものだから、困り切った職人が聞き返す度に中身と数量がコロコロ変わるというクズっぷりで、我先にと声高に語り始めた個々人の海外旅行自慢に呼び付けられたホールの姉ちゃんまですっかり逃げ腰で、こちらも苦笑しつつそそくさと退散。老人がお土産に太巻きを付けたので支払は4500円を超えたが、ホールのお姉ちゃんに前回貰ったクーポンを3枚使ってOKですよと言われたので、3000円台で納まる。ここ、ヒューマン・インターフェイスはとても良い。

ということで、この店は2時から5時の間に行くものらしい♪

■肉二題

◇ポーク・チョップ◇

ポーク・チョップ

ポークロインが安かったので、なるべくデッカイ塊を吟味して買って来る。いつものように塩胡椒で周囲を焼いてオーブンで低温長時間。中がちょい生っぽい感じに仕上げ、赤葡萄酒とバター、野菜適宜のグレイビィ風ソースで、むしゃむしゃ♪ 肉質が良く舌触りが滑らかで柔らかい肉だった。

◇ポーク・バックリブ◇

バックリブと芋

売れ残りのバックリブを買ってきて、塩とスパイスをテキトーに振って、軽く茹でたジャガ芋に載せてEXVオリーブ油をタラタラ掛け回し、オーブンでテキトーに焦げ目を付ける。肉がオカズで芋が主食ね♪ 超お手軽手抜きランチ。

バックリブ

■すき家で鰻

止めときゃいいのに、ついうっかり。卵かけご飯なんぞを朝食メニューに加えたので、早朝散歩のルートを変え、当該時間帯には近寄ることすらなくなっていた。牛肉を使わないため利益率が高く見込め、比較的空いた時間帯を埋め、人件費に応じた売上を向上させる増益方策としては優れたアイディアだと考えるので強く支持するが、爬虫類じゃあるまいし、隣で異種動物の卵を生でズルズルされんのはおよそ文化的食事行為とは思えないし、生臭くてかなわないので当面は撤退~と、思っていたら、遠目に見ても鰻の幟が立っていて今年もやっているのかと呆れた。まぁ、こっちは客単価上げるには最適か。値段が張るからタダ券の消化にも丁度よい。

他所ではアメリカやアフリカあたりから異種鰻まで買い集めているらしいが、加工鰻はすべて冷凍だし、去年や一昨年のものがそれなりに余っているらしいし、場合によっては9年もの(笑)が倉庫に転がっているらしいので、量はなんとかなるらしいですことよ。売れなきゃ一旦下げてリパック、リパック~。ここに来て価格決定権を持つ商社の中国産卸値がズルズルと下がり始めたので出廻る量は増えそうだ。平日pm14:30過ぎ。頃合いを見計らってプラプラ散歩がてら徒歩5分。店員2、客1でガラガラ。エアコンが効いているインテリア・ゾーンの椅子席へ。1年ぶりくらいにメニューをざっと眺めるが、相変わらず小手先というか、鰻と牛肉の合盛りなど悪趣味極まりない節操の無さはもはや清々しいほどだ。鰻の必要量を考慮すれば、とうとう1200円に迫りそうな鰻2枚の特鰻丼しか選択肢はない。鰻にサラダを組み合わせるほど人間が壊れていないので、お世辞にもおいしいとはいえないお新香と味噌汁のセットでビールといったあたりが順当だね。ビールは面白くもなんともないスーパドライ中瓶だが、麦芽用の二条小麦が国産じゃない? ってのは意外に受けるかも。わっはっは。注文をすると、30秒で冷えたグラスとビール、鰻は一定量を常時湯煎中(後注:業務用電子レンジで30秒ほどだった)とみえ、3分ほどでトレーに載って一式提供された。

縦方向に切れ目が入ったような、あからさまに端物をくっつけ合わせているものではなく、一応3P~4P程度の長焼きをカットしたものが頭と尾側で計2枚、各75gほどが内側朱塗りのプラ丼の飯の上に並ぶ。頭側を左に揃えるような料理の基礎的な配慮には欠けている。まぁ、ココは汁を左側に配膳するほど非常識ではないあたりを褒めるべきなのだろう。パッと見で飯多すぎ。ただでさえココの米はおっかないんだから半分でいいだろう。飯盛器でもっこりのままじゃなく、ちょっと均せばいいのに。バランス悪し。アルミ小袋の“高級山椒”付。4Pだと2分割、3Pで3分割になるのかな? アンギラ・ジャポニカ、4P、背開き、頭なし。表面は程良く焼けた蒲焼の色。肉厚もホドホドというかなかなか。タレも多すぎず少なすぎずで許容範囲。中央のカット部分を箸で割いて一口。断面は真っ白で合格。脂のりは上等。小骨も皆無。臭みは皆無。これなら山椒は不要。皮は焼きが甘くフニャだが箸で簡単に割ける。身肉は蒸しが良く効いて口中で蕩けるが、ひっそりとした腰というか歯応えは残っている。鰻の温度は完璧。飯はちょっとぬるいが牛丼用だからこんなもんだろ。タレはちょっと甘くてしつこいが、醤油臭さや粘るくどさは表に立たない。添加物やアミノ酸もよく抑えられているほうだろう。

別部位に山椒を振ってみる。ラベル通り、なかなか“高級”で香りも味も昨年とは雲泥の差だわ。どうしちゃったの? オレの舌がおかしい? 貧すれば鈍すってやつか♪

ここ4年ほど毎年食べているが、最初の頃より遥かに安定している。ロットにもよるのだろうが、加工鰻としては上等の部類。ちょっと驚いた。やればできるじゃん。品質も毎年向上しているように思うが、こりゃぁ、それなりのプロ引き抜いて、仕入と加工指導させてるね。焼き加減や味付けもレトルトパウチの限界と店内処理の手法を含め、見極めが上手いというか非常に良く考えられている。タレの量も適正になった。冷凍加工済み鰻をこれ以上上手く処理することはちょっと難しいように思うレベルに達している。専門店の活鰻も高額化と品質劣化(職人の手抜き+技量不足)が著しいし、量販パック蒲焼とは既に完全に一線を画しただろう。量販で買っても3.5P蒲焼だけで1000円超えるから価格的にも十分なメリットがある。相変わらず“底辺牛丼屋の中国鰻なんて(笑)”と蔑む声も多いが、資本力を背景にしたスケール・パワーは侮れないぞ。

人里離れた山奥の清水で養殖などと銘打たれているが、一瞬、ヨーロッパ鰻の禁輸で廃業した揚子江中流域のアンギラ・アンギラ養殖場を思い浮かべたじゃないか。鰻なんて年中水温の高い広東や福州の栄養たっぷりの汚いドブ池でノビノビ時間を掛けて養殖したものがいちばん旨いに決まってるんだから、くだらない媚はかえって滑稽に映るが、顧客層を考えればこの手のラベリングは効果テキメンなのか。わっはっは。願わくば、鰻を4P~5Pと一回り小さくして、2尾使って丼の白飯(飯は今の半量)を見えないよう敷き詰め、辛口で味醂で作ったあっさりタレ、肝吸い、粕漬け付で2000円(現状相場で)の特上鰻丼セットなら週一で食っちゃいそう。通年化を含め、ゼンショーなら酔狂でできるだろ?

■実山椒

毎年恒例、今年は熊本(JA鹿本)産100gx3パックで300円だと思った。山椒は相当ヤヴァいので産地確認は慎重にね♪ 一応、実在の団体か? シールのデザインが同じか? ぐらいは事後確認してる。小枝をチマチマちまちまチマチマちまちまチマチマちまちまチマチマちまちまチマチマちまちまチマチマちまちまチマチマちまちまチマチマちまちまチマチマちまちまチマチマちまちまチマチマちまちまチマチマちまちまチマチマちまちまチマチマちまちま毟って、丁寧にザルで水洗。沸騰した湯で柔らかくなるまで、好みの硬さに茹でる。茹で上がったら水に晒して灰汁抜き。抜きすぎると売り物のようにお子様向けになっちゃうので、一粒でもピリリ、何事も加減が大事。

実山椒

水を切ったら丁寧に水分を拭き取り、ジップロックで冷凍。以後、使用分だけ取り出して味付けをすればよい。6月の一瞬しか出回らないので、この時期に作って1年持たす。

■Doleのセロリ

一株で100円しなかったので買ってみた。国産より緑が強く、繊維が荒くちょっとコワく、ぐっとワイルドな趣。中華にはかえって良いかも。国産は今の季節だと長野産が多いが、一片で100円するし、長野も広いからなぁ。選択肢が増えるのは良いことだ。

アメリカのセロリ

■駅ナカ立ち食い寿司■

近在のメトロ・JRE・私鉄連接田舎駅にあるJRE系駅ナカ施設にテナント入居している立ち食い。持ち帰り寿司で手広く展開している「ちよだ鮨」の新業態と思われ、あまり期待しないで仕事帰りに初訪。pm3:00過ぎ。直前に2名が出ていき客はオレだけだが、人相風体が悪く粗野で垢抜けない典型的な田舎のオッサンなので食い逃げを警戒されて、計12人程度のコの字カウンターのレジ横末席を指定されちょっと凹む。

奥行き20cmほどの白いメラミン系極小2段カウンター。ホール係がオリジナル袋入りの割り箸で位置を指定。正面が40代くらいの親方で注文には便利そうで、まぁ、悪くはないかと思い直す。ガリの角箱、白磁醤油差し、白無地施釉醤油皿、回転寿司によくあるプッシュタイプ給湯栓、粉茶プラ瓶、白無地施釉湯呑みが整然と配置。ネタケース同レベルの一段上がった位置に下駄代わりの木の葉型の黒い皿が置かれ、そこに握りが置かれる模様。荷物置きはカウンター腰部に凹みがあるが奥行きが浅すぎてモノ置けないわ。クレームが殺到したのだろうか床にプラ籠が置かれていた。邪魔臭。内装は白で統一。照明も明るめ。対面壁面のメニューの木札も縦長ではなく方形の木型を組み合わせたデザインで素人受けはしそう。

ツケ場に職人1~2名。外の持ち帰りコーナー兼ホール片づけ案内食い逃げ警戒で1~2名。奥に仕込み場を兼ねたバックスペースがあるが中は見えない。基本一貫80円、鮑、ウニ、南鮪トロといった高額ネタのみ200円というかなり冒険的でいながらも、わかりやすい構成。14:00以降は一貫付が可能らしいので、嬉しいね。まずは生ビール中480円也。500mlはないな。450mlくらい。よく冷えている麒麟樽生一番搾り。管理が良いせいか泡も柔らかく旨い。酒(冷のワンカップか?)と焼酎もあるけど、ビールと同じじゃ(出てくるものにもよるが)ちょっと高いな。

ビールで喉を潤しながら、いつものように見える範囲のネタケースをざっと見回す。というか、何だろうねこの態度のデカいジジイは? という職人の視線を額付近に感じつつもオススメ・セットメニューや壁の木札など無いが如く、ただ首を伸ばしてネタだけを眺める。女性やナウなヤングに媚びた回転ネタはどうでもよくて、誤魔化しの効かない貝、鮪、穴子等々。ネタはきれいに整頓されているが予め全て切断済み。鮪はバチかキハダの味が薄い色浅、筋無し部。厚さは4~5mmほど。南鮪(中トロくらい?)は酸化しないよう一枚一枚切断面にラップ張り? ご苦労だね。ようやく端の方に切れていないまともそうな鮑(ディスプレイ専用?)と小振りだがきれいな青柳を見つけたので、そこからスタート。職人にネタと一貫付けを告げると即座に握り始めた。

皿に切りつけた鮑、軍艦仕様の青柳が置かれた。醤油皿に醤油を必要分注ぐ。皿が白なので醤油の色合いの薄さが目を引く。煮切ってるのか? ちょっと舐めるが煮切りじゃないな。塩辛い。そういえば箸があるが、海苔で巻かれたものは手で摘んで食うものだから、青柳をひょいと摘んで端部に醤油ちょびっと。軍艦の上から醤油を挿すほど玄人じゃない。海苔は黒いが匂わないタイプ。握りたてだからパリっとしてるのは当然。青柳は臭みなく歯応えもあって、もしかして生?(笑)

シャリは小さめ、ネタも小さめ。一口で食うには適度。酢飯は人肌でちょっと驚く。甘めだが回転寿司の砂糖ご飯というほどではなく中庸、思ったより酢の味はするが、やっぱり弱いなぁ。多分築地とは何の関係もないだろうが、築地を冠にするなら江戸前を標榜してるんだから、砂糖は控えてちゃんと酢使えよ。鮑は普通の生だが柔らかな部分と硬い部分の接点を上手く切り出してきたよ。ふ~ん。よくある輸入モノで、貝は冷凍するとどうしても味が落ちるが、これは価格的に致し方ないところ。煮切りが塗られていたのでそのまま食う。ほほ~と親方の顔をそっと眺めると、目が合って「よろしかったらザル貝などいかがでしょう?」とネタを薦めてきたよ。およよ。

ザル貝:比較的暖かい海、愛知以南で採れるらしい。鳥貝に似た味わいだが色は黒ではなくオレンジ~クリームベージュ。コリッとした歯応えと仄かな甘味。流通量が少なく食べようと思って食べれるネタではない。

コハダ:半身一貫斜めに握った一応コハダ。締め加減は生っぽくて好みの部類。塩加減もなかなか。鮮魚を仕入れ、店内バックで捌いて締めている? と思われる。

食い始めると新規客がパラパラと。隣に案内された白髪老人は注文の仕方がわからず、薦められた10貫盛り合わせのセットものを。オレのビールをしばし眺め、ビールを追加。次のオッサンは「鮪6貫と玉子4っつ」と抜かして、鮪を頬張ってからビール小。次は何にしようかな? と考え倦ね、木札を眺め甲イカとアオリイカを注文。すると、今度は「アオリはゲソになってしまいます。鰹などいかがでしょう?」と振ってくる。甲イカはなかなか。きちんと隠し包丁が入り、見た目もピンと張ってキレがある。小さな下ろし生姜が一摘み載っていたが小細工は要らんだろ。鰹は可もなく不可もなく。青葱と生姜が散らされた普通の生鰹。

鮑>青柳>コハダ>ザル貝>甲イカ>鰹>大名鯖>平貝>キス昆布締め>あさり煮>漬け鮪>鉄火手巻

大名鯖は鯖の棒寿司を握り大にカットしたもの。白板昆布が乗って身は厚いが、ノルウェー鯖だな。キス昆布締めは皮目を焼き霜して昆布で浅く締めたもの。レモンを絞って煮切り塗りで出てきたが、程良い熟成具合で臭みもなくなかなか。一方、数が出ないせいか、あさり煮軍艦は残念ながらちょっと臭かった。漬け鮪はバチ、外周霜降りタイプで、色合いの鮮やかさ優先で漬け加減はあっさりめ。鉄火巻は細巻を半分にしたような形で、伝統に忠実に手渡しで供された。(本来は握りも差し出した手の平に置かれ、即座に摘んで食うもの)中身は濃厚味に欠けるバチ赤身だが、量や部位は十分及第点だろう。

一方で、いわゆる回転寿司ネタ、脂臭漂う養殖サーモンやカラスガレイのエンガワ、活き〆ハマチ、輸入冷凍エビのガスバーナー炙りやレモン絞り、つまらんトッピングや演出も取り揃えざるを得ないのは哀れだが、そういったゴミネタ需要が多大な利益を上げてくれるから、結果的に同じ値段でオレがコハダを食えると考えることにしている。まぁ、サーモン握ったら手を酢でよく洗って欲しいけどね。総体的に(食う気になる)ネタの種類が少なすぎて、一貫付けじゃ腹が膨れない。ビール一杯付けても1500円いかない金額で納まるから、正しくちょっと摘む程度。握ってくれた職人は基本的な作法は心得ていて、尚且つ客が求めるものを類推して薦められるという点で、今どきのこの手の業態としては極めて珍しく感心した。尤も、雇われ親方だろうから、人が変われば味も変わりそう。いつも同じ物が食える保証はないが、リピートしてみようと思っている。

■麺二題

◇ソース焼きそば◇

ソース焼きそば

たまにはソース焼きそば。ソースはオリバー謹製どろソース。胡椒は白。麺は19円/袋の蒸し麺x2、カナダ産冷凍薄切り豚肉、自家製葱、キャベツはないので長野産レタスのみ。和風練辛子付き。ベッチョリしないよう最初にかなり炒めてから老酒と中華出汁で蒸すのが良いようだ。昔懐かしい昭和の味。

◇茹で麺油仕上げ◇

エビパスタ

冷凍バナメイ、冷凍インゲン、亜米利加セロリという、これ以上は落とせないフザけた組み合わせ。EXVオリーブ油はスペインだったかな? 大蒜は業務用1ネット20個入りで200円の中国産、唐辛子は数年前の自家製乾燥唐辛子。塩は19円/kgの中国産湖塩、黒胡椒はインド。麺はデ・チェッコのスパゲッティーニだったかな? トマト缶48缶ケース買いしたらオマケにくれたやつ。


2012/07/01 作成__2012/07/01 最終更新