無駄なあがき


雨季が早かったせいか夏が早い。これがあと3ヶ月も続くかと思うと絶望的な気分になれるというもの。こんなに暑くても、日々あちこちで繰り返されるその場凌ぎと無駄なあがき。氷山の一角ですらない瑣末な事象に右往左往。見苦しいにもほどがあるぞ。三猿を座右の銘としていても、昨今の背景ノイズはいたずらに感情的でちょいと煩い。諦めろ、ルビコン川に骰子は投げられたし、パンドラの箱は既に開いてしまった。信じるものは救われるが、信じる相手を間違えないようにね♪

アブチロン

住人がいなくなりゃ、公共サービスも要らなくなるから田舎で最大の“産業”は必死になる。元々交付税で食っているような土地柄とはいえ、税収がなくなれば即お終いだし、よそで雇ってもらえるような特段の技能や技術がある人は極めて少数だから、お先真っ暗。それに付随結託して、手を汚さずに支配君臨してきた農協、漁協、流通、地方新聞や地方TVといったローカル・メディア、地方銀行やら信金、地場産業、すべての客商売を包含する地方経済界も同じ穴の狢。築き上げた既得権と収奪の構図の崩壊、不動産に代表される資産価値の下落、購買力の純減、イメージダウンによる域外売上減は自らの存在意義を問われる死活問題だから、涙ぐましいまでのなりふりかまわぬ必死の布教に走る。だから、細かいことには目を瞑る代わり、出荷しなければ補償対象にしないという飴と鞭で、呪われた土地に土民を縛り付け、呪われた海での漁に追いやる。一旦支配下に置いた金蔓土民やその家族を逃がすわけがない。子供がいなくなれば、学校も図書館もプールも給食も水族館もすべてが要らなくなるのだ。地方の背後に鎮座してすべてをコントロールしてきた政財官学マスコミも未来永劫の利権構造とプロミスド・ランドの綻びを目の当たりにすれば、大政翼賛総動員の援護に走らざるを得ない。それがこの国が生き残る唯一の選択肢だろう。国が残るか、国は滅ぶとも民を残すか。どこかでその選択が行われた。実際、物理的な移動制限があるわけではないし、各種のデータもこっそりと、それなりに公開され始めている。すなわち、告知は必要十分に為されているという責任回避は機能し始めているわけで、後に来るのは自己責任といういつものアレ。それでも去勢された羊は一揆すら起こせない、と見切られてるのだろう。あなかしこ~、あなかしこ。

思いつくまま:
国産間伐材を利用した割り箸、パルプ、オガクズ、紙製品(本、雑誌、ダンボール類、包装紙、紙袋等々)、木製品、家具類
建材:セメント、タイル、サイディング、屋根材等窯業製品、国産木材、本畳、針葉樹合板
植木鉢、粘土を使う食器類、陶磁器製品
牛糞堆肥に代表される肥料、肉骨粉や魚粉(来年からは米も)が混ぜられた配合飼料、ペット餌
動物のエキス類、出汁類、茸出汁、蛋白加水分解物、アミノ酸類、スープ類、ゼラチンを使った菓子類、化粧品、カプセル呑み薬、健康食品
酒(米、米麹・水)は来年から、国産ビール・ウイスキー(大麦、麦芽:主産地北関東5~6月に収穫・水)はそろそろ新麦、焼酎(米、麦、芋・水)
調味料:醤油(大豆、小麦・水)、ソース(野菜、水)、食塩(海水)
動物革製品、絹製品
動物性油脂を使う界面活性剤や洗剤、石鹸

■チケット消化月間(その1) 大戸屋再訪で再考

いかんいかん、毎日馬鹿みたいに暑く、とても外に出る日和ではないとサボっていたら、とうとう最終日(6/30)だ。昼になったら出る気が失せるので、午前中狙いで。今回は隣町の3セク再開発駅前ビル3階。2階が駅コンコースに接続しているのに、コロコロテナントが入れ替わる不毛地帯。テナントが入らない高層階は収益改善のため市役所が借りているという、よくあるマッチポンプ。暑さにヘロヘロになりつつ、AM11時直前で貸切かなと思ったら、3割ほど埋まってて驚いた。2箇所ある両面カウンター席の端っこにご案内。メニューと水が出る。メニューは相変わらず鶏が多い。野菜もモリモリ。「家庭食の代行業」が存在意義なので、そこはもう甘んじて受け入れるべきだろう。

野菜が少なそうで玉子が生っぽくなさそうな献立を狙い、カツ玉子とじ定食、ご飯大盛り、生ビールを告げる。ビールは先に出してよいか確認される。キリン一番搾りかな? ビールを飲みながら待つ間にもどんどん客が増える。一人、ないしは二人客、中年超えたオバサン50%、老年夫婦が20%、中高年サラリーマン15%、若めの女性一人客15%。15分強で木製トレイに載って注文品が届く。20分を予想していたが意外に早かった。

カツは外国産(カナダかな?)豚ロース1枚肉。厚さ15mm程度、衣込みで20mmと想像以上にかなり厚め、150gはないが100gは超えているというあたりで、120g~ほどか。ふ~んといったところ。端部に固い筋部分があり、全体的にもちょっと固め。ようは下処理の不足と揚げすぎ。時間短縮で揚げる温度を高めに、クレーム対策で中心部に生っぽい感触を残さない、最大公約数的で堅実な揚げ方といえるだろう。衣は薄め。粒度は荒そうだがカツ煮なので気にはならない。具は玉葱、玉子、彩りにザク切りの水菜少々。つゆはかなり多めで浸っているというよりは完全に煮汁に水没している趣。出汁は香らないが昆布系だろうか? 甘味が殆ど無いのは好感だが、塩味は逆にかなりキツめ。カツもつゆも非常に熱い。沢庵と人参の漬物、ワカメの味噌汁付。

白飯の茶碗は以前食べた店とは異なり、口の広い丼形状の大盛り専用。なんだが、飯が盛られている量は少なくなっていないか? 前はうへぇ~、ちょっと辛いかな? って量だったが今日は楽勝。器による錯覚か?

当たり前だが大戸屋の場合、店は選ぶ。時間帯も選ぶもの。店内調理なので材料や調理法は同じとはいえ個々の店によって内容に差が生じると考えられるが、経験の範囲内(2店利用)では、チェーンとしては破格、値段なりにおいしいと思う。半額でも飯は食えるが、そのレベルとは完全に一線を画すと考えてよいだろう。ジリ貧故にどうしてもボロが目立ってしまう昨今の個人店とは異なった価値創造が軌道に乗ったといえようか。ビールグラスもきっちり冷えていた。ホールは女性のみだが、お姉さんの対応もこなれていて無駄なく簡潔でいて丁寧。大衆食堂にありがちなゾンザイな客あしらいを感じさせず、好感が持てた。昼が近くなって隣席に案内されて来た見るからに貧相な老夫婦が、4人掛けテーブル席に付けなかったことをブツクサ文句垂れていたが、店員を呼びつけてからあ~でもないこ~でもないと散々悩んで、結局定食メニューのオカズだけ頼んでるんじゃ、しょうがあるまい。客単価に貢献できない場合は、身の程をわきまえたほうがいい。食後には待っていたかのように絶妙のタイミングで熱い焙じ茶が出る。レジで最後のタダ券を消費し、店を出る。いやはや、帰るときには満席。11:45前だが、店前の通路には待ち客が溜まっている。繁盛してるじゃないか。正直驚いた。この階、飲食街なのに他は目医者以外、ガラガラなのに。

双子胡瓜

シャム双生児ならぬシャム双胡瓜。味は普通です。花は二つ。

■チケット消化月間(その2) 数寄家の鰻

以下は3回の平均的感想。今年はもういいや、また来年。鰻はジャポニカ種、今や安心と安全の代名詞:中国産、5Pより気持ち大きめ。去年よりは小さい。背開き無頭の関東向け標準仕様。長焼きを半分にカットしたものを頭側、尾側各1枚ずつ。現地で蒲焼まで、レトルトパウチ冷凍品を店内で湯煎したものだろう。提供時間の短さからみて常時数枚は湯煎されていると思われる。粉山椒の小袋2個付き。身肉は昨年より若干薄く、脂も薄い。価格は100円増だが、卸値を考えればずいぶん押さえ込んだな。さすが外食最大手。臭み、小骨は感じず、気持ち悪い弾力はない。蒸し具合はまぁまぁだが、焼きは甘い。メリハリがなく全体的に柔らかいという最近よくあるタイプ。タレは去年よりも甘く感じるが、変な癖はない。粘度はサラサラとは云えず平均的な部類だが量が多目なのでちょっとくどい。というか、掛けすぎは掛けすぎ。飯底がベチョ。下品。お子様、あるいは鰻を食べたことない人向けの典型的な味付けなんだが、まぁ、分かりやすく販売増進に寄与する味付けという意味では成功しているので、了とする。飯を平らに盛りつけて鰻をきちんと並べるだけで遥かにまともになるが、そういう手間を掛けるに価する客は来ないと。世の中的にはおいしくない鰻の筆頭のように酷評されることが多いが、活鰻専門店以外のこの味でこの値段なら十分及第点だろう、と個人的には思っている。みなさん、舌が肥えてるようで羨ましいっす。日常的に、どちらでどういった鰻をご賞味なのでしょうか? 是非御教示願いたい。

■チケット消化月間(その3) ホモ弁

携帯電話のFelica? 機能を使ったクーポン・システムがあるそうなので、事前に登録してから行ってみた。レジの脇に置かれた読み取り機にかざすと割引きクーポンが発行される模様。前はしょっちゅう通るのだが、メニューを眺めても食べてみたいものがない……という、おそらく年齢と食べ物に関する基本的な価値観の相違に起因する問題を抱えているため、心理的ハードルは高い。ここも鶏メニューばかりだし、成型肉と表示された内臓肉を糊でくっつけた500円のステーキ弁当なんか食べたくないだろ? ふつう。で、まぁ、どれだけメニューがあろうと、結局はカツ丼と海苔弁くらいしか選択肢がないという落ち。価格的に輸入品と思われる豚肉は1枚肉だが見事にペラペラ。白身魚フライはホキ? だろうし、海苔は西の企業らしく東向けにも瀬戸内海産使用を謳っている。竹輪類の供給にも特に震災の影響はない模様。

弁当だから揚げ物主体になることまでは否定しないが、一方で繰り広げられる妙な健康志向は鬱陶しい。肉や油、穀物を敵視し、ミネラルや野菜を積極的に取り込むのが流行りなのだろうが、そんなものは必要なら自分で買って冷やすなり、刻むなりすればよいわけで、この手の弁当類に添えられたゴミのような屑野菜の存在意義が皆目わからない。鮨の葉蘭じゃいけないのか? 食事と弁当は存在理由が根本的に違うのだから、食事の劣化版を一生懸命こしらえるという、個々の質よりも総花的な見た目の華やかさで勝負する方向性には賛同できない。食事を偽装しても成り立っていけるほど現在の食事情が貧困なのか、天麩羅や蕎麦に頼みもしないおまけのメロンやプリンがデザートで付いてくるのと同じ女子供対策みたいなものなのか?

AT-yellow

高さ1.2mを超え尚驀進中のブルグマンシアに巨大な黄色の花が一つ咲く。4月末に植えたときには15cmもなかったのに。

■チケット消化月間(おまけ) 懺悔で回高屋

しばらくはねぇな、と思っていたのに、田舎電車に乗る用事があって、寂れた駅前に帰り着いたらあまりの暑さに仰け反って、ロータリーのど真ん中を一直線に突っ切って、いつもの回高屋。ビールちゃんと泡立って旨いっす。生中350円だし。頼んだ後にメニューを眺めていたら、いつの間にやら日本酒があったな。今度飲んでみよう。

以前と違うあんちゃん店員二名だったので、3時のおやつに餃子といつもの中華蕎麦。大蒜の入っていない餃子は1個増えて6個になって10円値上げした模様。中華蕎麦が魚臭いのは相変わらずだが、前回よりもはるかにマシ。スープに透明感があり、麺も適度な腰と角があった。やれば出来るじゃん。結論:ココの食い物は人と日・時間による。入り口に「ただいまの調理人」とでも貼っといてくれればいいのに。

◇ ホヤ

地場水揚げの立派な穴子が2匹で80円。山麓の養殖鮎が50円と破格の安値だが、さすがに自分で買って捌いてまでは食べたくないものに成り下がった魚たち。哀れよのぅ。判断に迷うのは青森や静岡。黒々とした青森のスルメ。季節柄八戸だろう。単価の安い魚だから、海流に逆らってまで北上し八戸に揚げるとは考えにくいからイカソーメンにして食っちまったが、いつもなら塩辛にするワタは止めておいた。秋刀魚も北海道以北にいる7月一杯か。それも身のいちばん良い部分だけ皮剥いで刺身で食うだけ。

hoya

そこでホヤ。無いだろうと探していたのだが、ようやく見つけた。北海道といえばオホーツクの赤ボヤなんだが、これはどう見ても普通の真ボヤだね。日本海側の天然ものか、津軽海峡の養殖ものでしょう。まだ小さいが高い。鮨屋のあんちゃんが言うには、今年は去年の6~7倍の値段が付いているそうなので、まぁ、いいやと買った。色味の薄さや味わいの淡白さは天然ものに近い。ホヤ水で1/3、ポン酢醤油で1/3、残りは酢で締めた。函館か千歳から空輸かな? 思ったより鮮度は悪くない。

hoya刺し

◇ 醤油ふたたび

正金

丸大豆醤油濃口は日常的に¥298/lで入手可能な館林の正田、伊賀の伊賀越、桑名のヤマモリ、豊川のサンビシあたりを利用しているが、刺身や饂飩には小豆島の正金醤油を使うことが多い。いろいろ種類があって愉しめる上に、とにかくおいしい。目から鱗。圧倒的なまでの透明感とキレ、上品な香り。それでいて、まろやかな味わいと出しゃばらない優しい旨味。極めて好みの味わいである。東の大手製醤油は煮切にしないと刺身が死ぬが、正金ならばそのまま、いじらないほうがかえって良い。多少高価ではあるが、安直な出汁入り醤油やワケワカランめんつゆを買うと思えば安いものだ。一度、正金と九重桜(みりん)で蕎麦つゆを作ってみようと思っているが、それはなんか違うか。ココの醤油、ロットごとに原材料の産地をWebで明確に表示している。以前は各瓶のラベルに記載があったのだが、業界の申し合わせ(=大手の横槍)により記載ができなくなったらしい。

◇ オーソドックスでローコストな担担面

気温が上がって蒸し暑い日が続くと食べたくなるものの一つ。胡麻の濃厚さ、肉と豆板醤のコクを黒酢でいなし花椒でうっちゃったような超絶な爽快感を味わう。肉(牛豚羊)を細切れにし、室温に。芽菜、香菜、搾菜(味付け済み)を刻む。胡麻油に花椒一掴み、じっくり弱火で香味を移す。中火で肉をしっかり炒め、豆板醤、大蒜、生姜、葱ミジン切りを加え、香りが立ったら老酒、胡椒、醤油を加え火を止める。面を茹で始めたら、別鍋で鶏ガラスープを湯立て、器に練りゴマ、擂り胡麻、醤油、老酒、黒酢、三温糖を置いて、タイミングを合わせる。機が熟したら、器の調味料を少量の熱い鶏ガラスープで解き、湯を切った面を盛る。かんすい入りの面を盛ったら少量の辣油や胡麻油でほぐしておくと玉にならない。トッピングを盛り付け、煎り胡麻と花椒をガリガリと挽いて完成。ああ、ピーナツ忘れた。

担担面

◇ 貧乏人の味方、牛ショートロイン亜焼肉

まだまだ序の口、ツキがなかったな……としか言いようがない黒毛和牛だが、残念ながら今のところ高くて食べれないので、どう見ても旨そうには見えない豪州産が標準。適度な脂がのったものをペーパーで包み、水切りしながら冷蔵庫で賞味期限が切れるまで放置後、室温に戻しておく。500g程の塊を塩胡椒で焼き目付け、香味野菜を盛り合わせ、150℃で35分。ホイルで保温30分。その間に焼けたクズ野菜と肉汁、バター、赤葡萄酒でソースをこさえ、ホースラディッシュを練っておく。落ち着いたら肉を4~5mm厚に削ぎ、ソースを掛ける。付け合せはピクルス。飯のオカズにはならんので、物足りない場合はパンを焼いて添えるか、ジャガイモをふかすか、チップスを揚げるかしても良い。

焼肉

◇ トンテキのようなもの

250g超え、厚2cmの骨付きショートリブが手に入ったので、相応しそうな料理を考えていて思いついたもの。ビフテキのポーク版という意図で「豚テキ」と称するらしい。四日市の郷土料理とも云われるが、出自は知らない。三重・岐阜・名古屋あたりの肉食文化は関西とも異なる独特のものがあって面白い。賞味期限が切れそうで半額になっていたカナダ産肉を更に寝かし、色が変わるギリギリを見極める。うっすら部分的に灰褐色が見えながらも、鼻を付けても臭わないという際どい一瞬こそが狙い目。肉は俎板に並べ筋を切る。ついでに包丁の先でプスプス刺しておく。本来は火の通りをよくするため? 手袋のように肉に切れ目を入れるようだが、肉に火が通り過ぎるような気がするし、そこまでする大きさでもないので省略。焼き時間を短くするため、肉の温度は焼く前に必ず室温に戻しておく。

ソースは大量の大蒜をラードで炒め、濃口醤油、(日本の)ウースターソース、マラヤ製甘めのオイスターソース、味醂(酒のもの)、酒を合わせ軽く煮立てたもの。甘濃いのが好きな場合は砂糖を入れればよいだろう。

焼く10分前に肉に塩胡椒。ラード・キャノーラ混合で強火片面1分、裏返して30秒、ソース投入、蓋をして弱火で2分蒸し焼き。肉の中心部がほんのりピンクがベスト。皿に盛り付け合せを添え、ソースを回し掛ける。歯でラクラク噛み切れる、柔らかで肉汁たっぷりのトンテキ。せっかくの豚肉の味が消えるのもなんなので、ソースは気を遣ったつもりだが、予想通り、まぁ、味付けがちょっとくどい。そこらは各人が調整すべき塩梅だろう。骨を掴んでガリガリ齧る。残った骨はそのうち麺類の豚骨出汁になるのでもちろん存置する。添菜は茸と葉大蒜。ソースが甘いので酒の肴にはなりにくいか。まぁ、呑むけど。八丁味噌の赤出汁と丼飯、守口大根の漬物でもあれば尚、完璧だろうが、それはそれで凄そう。

とんてき

本来はトンカツのようにたっぷりの生キャベツを添え、甘辛ソースを浸るほどに回し掛けるものだが、その辺りは自らの趣向にあわせ適宜割愛している。煮たり焼いたり、塩揉みしたり、酢漬けのキャベツは嫌いじゃないんだが、生キャベツはちょっとな。それも、脂ぎった濃厚ソースに浸かるんじゃ、年齢的に辛い。きっちり冷やした柔らかい緑の部分を糸のように繊細に切って、レモンでもちょっと絞れば、少量をサラダに添えてもかまわないが、白飯のオカズにはならないと思うんだな。戦後昭和の西洋野菜だし。昔、立ち飲み屋で小学生が調理実習で刻んだような白い生キャベツをお通しに出され、オレは兎かよ? と思って以来、手を付けないものの一つに成り下がった。その店、今じゃ、いつ見ても入れないほど大繁盛で、まぁ、世間的に見ればオカシイのはオレなんだろうな。


2011/07/15 作成__2011/07/18 最終更新