Here comes the Flood.

中身を減らし味を落として売値を維持する詐欺的商品が満ち溢れる昨今でございますが、皆さまにおかれましては如何お過ごしでございましょうか?
瑣末な話ではあるが、一切れ、一束、一塊といった基本的な分量の、100gという手に馴染んだ感覚を惑わされるのが困るんだよな。むろん、そういうことが言えるのも、もうあと僅か? 津波の前の潮が引くが如き不気味な前兆を、今か?、今か? と愉しむのもおつですなぁ。

Opera-pink

今年は茗荷が豊作だ。陽が当たると緑になってしまうので朝採るのがよいのだろうが、硬くはなるが味はそんなに変わらない。露地モノのせいか風味が強く、花も塩漬けにするとちょっと苦味が効いておいしい。

茗荷

青唐二題

少し前まで50円程度で買えていたモノがほぼ倍額になっているこの頃。旬を迎えた青唐辛子もご他聞に洩れず端物(実が真っ直ぐでないのでコンシューマ用としては商品価値がない)のくせに三桁ときた。箱で売っている八百屋にいけばよいのだが、それはそれで、とてもじゃないが食い切れないのであまり意味がない。

青唐辛子

ピクルスのやうなもの

水洗後ヘタを落とし、実に縦方向に適宜切れ目を入れて水分をよく拭き取る。保存瓶に穀物酢、白葡萄酒ヴィネガー、刻んだ大蒜、黒胡椒ホール、月桂樹の葉、塩で作った調味液に漬け込むだけ。冷蔵二日ほどで味が染み込む。

酢漬け

唐辛子味噌のやうなもの

残った一袋は唐辛子味噌にしてみた。紫蘇の葉は庭に自生しているもの。売物に比べ葉厚が倍くらいになり野性味に富んでいる。今がちょうど旬で、開花中。そろそろ穂の収穫に入れそう。唐辛子は小口切りにして胡麻油で色が変わらない程度に軽く炒める。そこに味噌、砂糖を加え、酒で伸ばす。千切りにした紫蘇、胡麻をを加え、焦げないように適宜掻き混ぜながら煮詰めるだけ。製作過程で立ち上る唐辛子の成分を吸い込むと咳き込む。一晩ほど冷蔵庫で寝かすと味が落ち着く。

唐辛子味噌

吟味したはずの“こだわり”の材料がアフラトキシンB1(aflatoxin)米とは笑止だが、このぶんでは焼却されているはずの重金属米の行くへはイズコ? なんっちゃって興味深いモノがあるな。BSE渦で買い上げたはずの牛肉が某倉庫から大量に発見されたなんて話もあったが続報はもちろん出ない。ネットでは虚構のなかにうっかり真実が散りばめられているが、新聞やTVでは虚構に広告が飾り付けられている。


2008/09/15 作成__2008/09/16 最終更新