某地下で-2008/2/19

「いらさいませー」
「ありがとございますたー」
「も!しわけございません」
地下にヘロヘロ階段で下りた途端、そこは異界であった。いや、正確にいうと階段を下りる途中で、既に肌に感じる気配が違う。
冷酒3合で鮨を摘み、かなり目の焦点が合わない(笑)。ああ、文字が漢字だらけ(笑)で眩暈がするぞ。豚の鼻とか爪とか部位不定とかがゴロゴロ。う~ん、なぜかすっぽんの隣に蝦蛄がペシペシ転がっておる。今度行ったら豚の鼻の食い方を聞いてこよう。
“ホワジャオ、ホワジャオ”とあんちゃんに訊ねるとすかさずモノが突き出される。素早いんだよね。“ホワ”ぐらいで既に身体が動いてる。ピンキリの豆板醤を眺め、普及品の3倍はするピーシェンを選ぶ。どう見ても日本人に見えるらしく、日本語で答えが返ってツマラナイ。

花椒+月桂樹+搾菜

花椒+月桂樹の葉はお買い得、搾菜は一袋で250円/kg。あんまり安くない。青島ピータンが一山500円ほどで、酷く心を惹かれたが一人じゃ食いきれんの。1個で200円くらいするものもあったが、あれは何か特殊なものだろうか? 黄身が半生とか熟成具合にもいろいろあるらしいので、今度どう違うのか聞いて買ってみよう。

ピーシェン豆板醤

1kg。四川省ピー県(ピーシェン)特産の豆板醤。ちまちま買っていると高くついてかなわんので大きいものにしている。3年以上熟成させたものなので色は黒ずんでコクが濃厚。そら豆も唐辛子もざっくり目で、促成の辛いだけの紛い物と異なり非常に風味が良い。製造はピーシェンの露天。雨の日は蓋をして、晴れの日は日差しを浴びて、屋外に並べられた木樽で熟成されるので想定外のものも種々含まれると思われる。でもって、晴れた日に白髪の仙人みたいな爺さんが木の鍬みたいな道具でヒャラハーって上下ひっくり返すのね。もう、ぐずぐず(笑)。清廉潔癖でこだわりグルメのジャパニーズにはユーキとかリキンキが用意されているので、敢えて選択する余地はないだろう。

P県豆板醤

豆板醤の左は最近浮気している醤油。アル添醤油だがコクのある深みと透明なさっぱり感が高いレベルで両立していて非常に素晴らしい。赤褐色で透明な色合いも料理に彩を添える。


2008/03/15 作成__2008/03/15 最終更新